Saturday, September 28, 2013

「S.H.I.E.L.D.」


この秋にデビューして観始めたTVドラマ〜その2は、「Marvel's Agents of S.H.I.E.L.D.」。
言わずと知れた「アベンジャーズ」のスピンオフ・ドラマである。

題名からも簡単に推測できるように、「S.H.I.E.L.D.」の主役は、S.H.I.E.L.D.、すなわちStrategic Homeland Intervention, Enforcement and Logistics Division(敢えて訳すなら戦略的国土介入実施後方支援部?)と、まあ長ったらしくて、どう見てもshield(盾、防御)という言葉にするために無理矢理とって付けたような単語を並べただけにしか見えない(笑)機関の捜査官たちである。
その中心人物は、映画「アイアンマン」シリーズや「マイティ・ソー」、「アベンジャーズ」に全て共通して登場したフィル・コールソン捜査官(クラーク・グレッグ)。「アベンジャーズ」で殉職したキャラクターだが、本ドラマの第1話で、その生還の秘密がそれとなく匂わせられている。

第1話では、S.H.I.E.L.D.のメンバーやS.H.I.E.L.D.の使命などが紹介されると共に、スーパーパワーを与える装置を身に付けた男が登場。その装置を開発したと思われる女性科学者も悪役的な雰囲気を漂わせながら出て来る。一応、1話完結型のドラマになっているようだが、S.H.I.E.L.D.に対抗する何らかの悪の組織が登場して、連続的なストーリーも並行して展開していくような印象を受けた。

第1話を観る限り、「HEROES/ヒーローズ」っぽい感じのドラマになりそうな気がしたが、「アベンジャーズ」という“ブランド”のスピンオフなので、それなりの世界が既に構築されているゆえの楽しさも加わりそうで、楽しみ。

Tuesday, September 24, 2013

「ブラックリスト」


先週ぐらいから続々、新番組が始まっているアメリカのTV界。
その皮切りに観たのは、ネットワーク局NBCが最も期待を寄せていると言われているスパイ・アクション・サスペンスドラマ、「ブラックリスト」。

「ボストン・リーガル」以来、TVドラマのレギュラー出演からは御無沙汰していたジェイムズ・スペイダーが、レイモンド・“レッド”・レディントンという謎だらけの天才犯罪者を演じているのだが、LAタイムズ紙の評でもとにかくスペイダーを誉めている。確かにスペイダーのレディントンを観るだけでも価値があると思えるぐらい、久々のハマり役かも。
レディントンの指示に従って、次々に知られざる大物犯罪者たちの捜査を進めて行くエリザベス・キーン(LAW & ORDER: LAのメーガン・ブーン)との関係が、「羊たちの沈黙」のハンニバル・レクターとクラリスを想起させるあたりも、サスペンス・ジャンル好きには興味深く思える。

「ブラックリスト」は、日本でもスーパードラマTVが放映することが決まっており、詳しい内容については、同局のホームページを参照してください。

Saturday, September 21, 2013

夏の間に始まったドラマ2題:「ブリッジ」と「レイ・ドノヴァン」

9月が学校の新学期となるアメリカでは、TV界でも9月中旬ぐらいから続々と新番組がデビューし、生き残って続投する番組の新シーズンが始まるが、その前に、夏の間に始まって注目しているドラマ2題について書いてみることにする。

「ブリッジ〜国境に潜む闇」


「ブリッジ〜国境に潜む闇」は、同名題(「The Bridge」)のスウェーデン/デンマーク合作ドラマのアメリカ版リメイク・ドラマ。日本でも放映が始まっているようなので、内容などは公式サイトを参照していただくとして、一言で感想を述べるならば、やっぱり北欧産のドラマは暗いのう...ということですかね。(笑)
アメリカ−メキシコ国境付近で、次々と猟奇的な殺人事件が起きるという設定だから暗くて当たり前ではあるんだけど、邦題にある「闇」を意識したカメラワークとか、登場人物たちの闇の部分、過去の闇なんかを引き出してきて描いているあたりが、やはり純粋にメイド・イン・アメリカの刑事ものとは違うという感じがする。
それでも、「クリミナル・マインド」みたいに救いようが無い気持ちにならずに引き続き観たい!と思わせるのは、ダイアン・クリューガー演じるテキサスの女性刑事ソニア・クロスと、デミアン・ビチル演じるメキシコ側の刑事マルコ・ルイスのキャラに尽きる。ソニアはアスペルガー症だという設定になっていて、「こんな場でそんな事、言うか、フツー?」と突っ込みたくなるような無神経な発言をしたりする。彼女には全く悪気が無いから、唖然とする周囲と彼女のあっけらかんとした表情のコントラストが笑える。マルコは、ちょっと若い頃の三船敏郎を想起させるような二枚目半的なルックスで、愛妻家なのにウッカリ浮気して、それがソニアの例によって無神経な行動であっさり露見し、奥さんから追い出されてしまうという間抜けな所もあるが、暖かみのある昔風刑事という味が良い。ソニアの上司のハンクには、テッド・レヴィンが扮しているが、レヴィンは連続猟奇殺人をテーマにした「羊たちの沈黙」でシリアル・キラー、バッファロー・ビルを演じたことがあったりするので、ちょっと面白いキャスティングだと思った。

「Ray Donovan」

一方の「Ray Donovan」は、と言うと、さて、どのジャンルのドラマだと言えば良いのだろう?
タイトル・ロールのレイ・ドノヴァン(リーヴ・シュレイバー)は、ハリウッドのセレブたちの問題・苦境を公ごとにせずに陰で解決するフィクサーだ。その「解決」には、事実の歪曲(あるセレブと一緒に居たベッドの中で冷たくなっていたコールガールを、ゲイの噂があるスターと一緒に居たことにさせる)や、脅し(アイドル・スターのストーカーの部屋で待ち受けて「今度ストーキングしたらバットを御見舞いするからな」と凄む)、買収の仲介(音楽界の大物プロデューサーが、ヤク中の親を持ちながらも才能の片鱗を見せる少年を養子にするために金でカタを付けようとする)なども含まれる。
そんなドノヴァン自身にも、問題が発生する。殺人のかどで20年間の刑を受けていた父親ミッキー(ジョン・ヴォイト)が、いきなり出所してくる。おまけに、ボストンで、レイの弟バンチー(ダッシュ・ミホク)を子供時代に性的虐待したとされた神父を銃殺してからロサンゼルスに来るというトンデモ親父の帰還に、レイはトラブルを予想して苛立つが...
こんなレイ・ドノヴァンの周囲には、他に、郊外住宅地にウンザリしてビバリーヒルズに引っ越すことを夢見るレイの妻のアビー(ポーラ・マルコムソン)、ボクシングジムを経営するテリー(エディ・マルサン)、レイに仕事をふるハリウッドのプロデューサーの1人、エズラ(エリオット・グールド)らが登場する。
強いて言えば、「ザ・ソプラノズ」に雰囲気が似ているかもしれないが、ロサンゼルスのセレブ文化を舞台にしている点で映画の「ザ・プレイヤー」を想起させるところもある。このドラマも、下手をすればタブロイド雑誌のような猥雑な印象を残すだけの作品になる可能性もあるところを、シュレイバーやヴォイト、グールドやマルサンといった、映画界でも活躍している実力派の俳優を起用することによって、深みのあるドラマに仕立ててあるのが嬉しい。

この2本、これからの展開が大いに楽しみな新ドラマです。


Tuesday, September 17, 2013

「Enough Said」


今年の6月に急逝したジェームズ・ガンドルフィーニの遺作「Enough Said」の試写に行った。

ガンドルフィーニと言えば、何と言っても「ザ・ソプラノズ」のトニー・ソプラノズのイメージが強いけれど、この作品ではジュリア・ルイス=ドレイファス(「となりのサインフェルド」のエレイン)演じるヒロインの恋の御相手をつとめている。
ドレイファス演じるエヴァは、LAに住むバツイチのマッサージ師。同居している1人娘のエレンはもうすぐニューヨークの大学に進学するため親元を離れることになっている。友人のセーラ(トニ・コレット)夫妻に誘われて行ったパーティでも魅かれるような男性は居ないとタメイキをつきながら詩人だというマリアンヌ(キャサリン・キーナー)とオシャベリしたりするが、その後、何となく会話を始めた男性2人組の1人、アルバート(ガンドルフィーニ)とは意気投合。「全然ハンサムじゃないし、太り過ぎだけど楽しい人なのよね」と言ってアルバートとの交際を始めるエヴァだが、会うたびに彼に魅かれていく自分を発見する...

ガンドルフィーニもドレイファスも、この映画の撮影時には51歳だったが、“アラフィフ”というのはビミョーな恋愛年齢だと思う。自分が好きな物、やりたい事がハッキリし始めるけれど、まだまだ魅力的な30代から40代はじめの男女だったらハリウッド製のロマコメに出てきそうな恋愛が可能だし、そういう恋愛に興味を持つだろう。逆に60代〜70代になれば、もう恋愛というよりは残りの人生を一緒に楽しく過ごせるようなパートナー、日本語で言えば茶飲み友達のような存在を求めることが多いように思う。でも、50代というのは、若い時のような無茶はできないし、したくもないと思う一方で、まだまだ異性のルックスやセックスアピールが気になるし、冒険もロマンスも体験したいと思うエネルギーも残っている。「Enough Said」はそういう厄介な御年頃の男女の恋愛を、さりげないユーモアと「ある、ある」と思わずうなずいてしまうようなリアリティで細やかに描いていた。

監督のニコール・ホロセフナーは、映画界でスタートしたての頃は継父がウッディ・アレン作品のプロデュースを多く手がけたプロデューサーのチャールズ・H・ジョフィだったこともあり、アレン作品にエキストラで出演したり、プロダクション・アシスタントを経験したりした後、「ハンナとその姉妹」ではアシスタント・エディターを務めていたとか。「Enough Said」は、アレン作品のユーモアとは異質のユーモアを持つ作品だが、会話のところどころにクスッと笑える台詞が交えてあるあたりはアレンの影響があったりするのかもしれない。

映画のエンディング・クレジットの最後に“For Jim”と書かれてあり、試写会ではそこで拍手が起こっていた。
強面マフィアのトニー・ソプラノとは正反対のキャラ、アルバートのようなフツーのアラフィフ男性を演じるガンドルフィーニをもっと観たかったと思ったのは私だけではなかったようでした。



Friday, September 13, 2013

他人の空似シリーズ、その2

雑誌の連載の仕事のリサーチ中、見つけた記事。

ライアン・ゴズリングに似たフットボール・コーチ。
ゴズリングって、意外に筋肉質のナイス・バディしていたりするけれど、フットボール・コーチ、ねえ...と思って写真のリサーチをしたら、あらら、ホントにかなり似てますな:

左がテキサス工科大学のクリフ・キングスベリー・コーチ。
ちょっとティム・ロスにも似てる気がするけど。

こんなコーチが出て来たら女子学生も試合を観に行きたくなるかも〜?と、スポーツ観戦に全く興味の無い映画オタクは考えたりしていたのでした。

Tuesday, September 10, 2013

「ザ・ワールズ・エンド」


「ショーン・オブ・ザ・デッド」や「ホット・ファズ」で知られるエドガー・ライト監督、サイモン・ペッグ&ニック・フロストのトリオの新作「The World's End」を観に行った。

ゲイリー(ペッグ)は、高校時代は仲間4人を引き連れて故郷のニュートン・ヘヴンの町を肩で風切って歩いていたものだったが、今ではロクに仕事もしないアル中の中年男になり果てていた。楽しかった昔が忘れられないゲイリーは、仲間たちと一緒に地元のパブ12軒を一夜で制覇しようとした夜を再現しようと皆を招集する。
ゲイリーと違って、それぞれにキャリアを積んでキチンとした生活をしていた4人は、ゲイリーの誘いに消極的だが、それでも昔のよしみで集合場所にやって来る。集まったのは、不動産エージェントになったオリヴァー(マーティン・フリーマン)、車のセールスマンをしているピート(エディ・マーサン)、建設業を営むスティーヴン(パディ・コンシダイン)、そしてアルコールを断っているゆえ皆が来ないと思っていたアンディ(フロスト)まで集合時間にやって来た。肝腎のゲイリーは1時間も遅れてやって来たが、少しも悪びれず、4人を20年以上前にピートから買い受けたポンコツ車に押し込んで、ニュートン・ヘヴンに出陣する。
20余年経った故郷の町は一見、全く変わっていないように見えたが、住民たちはゲイリーたちを見ても何の挨拶も寄越さない。それでも構わず、相変わらず禁酒中のアンディを除く4人は、パブのハシゴを開始するが...
これ以上のプロットを書くと、せっかくの「お、そう来るか〜?」というちょっとした驚きが弱くなってしまうからここら辺でストップしておこう。観るなら映画評や解説などは読まないで観ることをおススメする。

男の人って、誰でも程度の差はあっても子供大人的なところがあるから、男性の観客だったらゲイリーたちの会話や行動に「ある、ある」とうなずけること請け合い。女性の観客も、「ったく、だから男は...」と呆れるシーンは多いけれど、パブ巡りをする不良中年5人組を演じる俳優たちのダメ男君的魅力に免じて楽しんで観られる。

ライト+ペッグ+フロストのトリオらしい、チャーミングなコメディだった。

Friday, September 6, 2013

ポアントシューズ、再び

またまたポアントシューズのネタです。
バレエに興味の無い方、バレエには興味あるけどポアントシューズなんて関係無いし...という方は、スルーで御願いします。

8月末に、娘のバレエ教室で「くるみ割人形」のオーディションがありまして。
まだ役は全然、決まっていないのですが、今週末からリハーサルが始まるということで、現在、2足しか使えるポアントが無いので、おなじみダンスストアでポアントフィッティングに出かけました。

ポアントを履き始めたばかりの子だったら、週1〜2回、バー中心のレッスンをするだけだと思うので、ポアントは半年ぐらい保ちます。というか、ポアントが潰れる前に足が成長して履けなくなって買い替えということになることがほとんど。うちの娘も最初の3足ぐらいまではそうでしたからね。
逆に、ポアントを週単位で履き潰してしまうようなレッスン量、レッスン内容をこなしているポアント中級〜上級の子だと、だいたい自分に合うポアント、自分が好きなポアントのサイズやモデルは決まっているから、値段が安いインターネットで買ったり、御店に買いに行ったとしても「**の##を2足。サイズは8のXXで」みたいに試し履き無しで買うパターンが多いと想像。

そのいずれにも当てはまらないのが我が娘。
ポアントを履き始めて丸3年が過ぎたのに、まだブランドもモデルも定着していない状態。ダンスストアのジェニーさんも内心、呆れてるんじゃないかと思う今日この頃。
まあ、フィッティングに手間暇かかる客ではあるけれど、2足買うことも多い客だからしゃーないか、と思って付き合ってくださっているのでしょう。

さて、今回、初めて試してみたのは、カペジオのプリエIIというモデル。


カペジオのポアントの例に漏れず、ヴァンプが短めだけど、ゲイナーに近いほど柔らかめだから「スッと履ける」そうで、おろしたてなのに「ピルエットなどがきれいに回れた!」と喜んで帰って来ました。ただ、すんなり履けるポアントは潰れやすいのではないかとも思うので、それがちょっと心配。

もう1足は、7月に買ったミレラと全く同じものをもう1足。いろいろ試し履きしたけれど、やはりミレラが好き、という結論に達したようです。
実は、ミレラは7月末、日本に行く前の週に既に2足目を買っています。
この時は、サテンのもので娘のサイズが切れていたのでキャンバス地のものを買いました。

キャンバス地だとちょっとバレエシューズみたい?
アップで写すと...

こんな感じ。このポアントはもう4回ぐらい履いているのですが、先端が全然傷んでいません。生地の点ではキャンバス地の方が丈夫みたいだから、練習用には良いのかも。ただし、おろしたてはちょっと硬くて、さすがの娘も閉口してアルコールを付けて柔らかくしていました。

ということで、現在、所有のポアントは、ミレラ/ウィスパー(キャンバス+サテン)、カペジオ/プリエ、そして、おそらく本番舞台用になるゲイナーのハードタイプの4足。
とりあえず、週3回の練習日には、ミレラを交互に履き、リハーサルにはカペジオ、そして11月に入ったらゲイナーもリハーサルに履き始めるといった段取りにしているようです。
ただ、これから3ヶ月間、ポアントのクラスが週3回+毎週土曜日のリハーサルと、最低でもポアントで週4時間、本番の週はそれぞれ6〜7時間は踊る計算になるので、4足で4時間×11週間+6時間×2週間=56時間分保つかどうか、といったらかなり怪しい...
「くるみ割」が終わる前に、もう1度はダンスストア参りをするハメになりそうです。やれやれ...

Thursday, September 5, 2013

キモ可愛い公共広告

もう2〜3ヶ月経ったネタなので知っている人も多いかもしれないけれど、娘に教えてもらった動画が可愛かったので...



オーストラリアの鉄道会社のキャンペーン・アニメーションだそうです。

http://matome.naver.jp/odai/2137173556487693801

粋だね。