Friday, August 29, 2008

進化するアニメーション


Back to LA映画(?)第二弾としては、先週末、ピクサーの新作「WALL-E」をやっと観ました。
恋愛映画としても、社会派映画としても、アクション映画としても、バディ・ムービーとしても、実に良く出来ていて、久々にいろいろと考えさせられるところの多かった秀作。さすがピクサーです。
私は女性だけれども、WALL-Eのキュートさより、EVEのカッコ良さに惚れ惚れしちゃったりして。ライブ・アクション映画だったら、アンジェリーナ・ジョリーに演じていただきたいキャラでした。(WALL-Eには、20年前ぐらいのジョニー・デップをキャストしたい。無理だけど)
過去の映画へのオマージュ(特に「2001年宇宙の旅」)に満ちていたのも映画ファンには嬉しかったなあ...
アニメーションと言えば、東京の国立近代美術館付属のフィルム・センターでは、この夏、子供向きの映画イベントがあって、第1週目は、ジョルジュ・メリエス作品やらハロルド・ロイドの無声映画を見せてくれたんだけど、第2週目は、昔の日本のアニメーションを観ることができました。
特にインパクトがあったのが、「茶目子の一日」。昭和6年の作品で、キャラのデザインが妙にモダンで感心。



その日、最後に上映されたのは、岡本忠成というアニメーション作家による「おこんじょうるり」。「ごんぎつね」系に泣かせる話で、子供に見られないように涙を拭くのに苦労しました...ううう...


「茶目子の一日」は1931年の作品。「おこんじょうるり」は、その約半世紀後の1982年。そして、その約四半世紀後に出来たのが「WALL-E」。8月は、アニメーションの進化する過程を観られた月でした。

Thursday, August 21, 2008

TROPIC THUNDER/史上最低の作戦

先週末、LAに戻って来ました。
時差ぼけはやっぱりあるし、締め切りは溜まっているしで、御疲れ気味の日々でしたが、締め切りの間がちょっと空いたので、日本に居た時からずーーーーっと観たかった映画を観に行くことにしました。

映画は「トロピック・サンダー/史上最低の作戦」。
ベン・スティラー監督・主演のおバカ系コメディです。


ポスターに出ているスティラー、ジャック・ブラック(左の金髪の人)、ロバート・ダウニー・Jr.(右の黒人の人-いや、マジで...)は、ベトナムで戦争映画を撮影中なのですが、監督(ローマ戦士役で「ナイト・ミュージアム」でスティラーと共演したスティーヴ・クーガン)が無能で現場をコントロールできないために、どんどん無駄金が出て行ってしまう。それにキレた大物プロデューサー(これまた二十面相並みの変装を施しているトム・クルーズ)は製作中止を言い渡す。困り果てた監督は、映画の原作者(ニック・ノルティ)に相談して...

とにかくキャストが濃い面々なので、もうコテコテのコメディが展開します。こってり濃厚、大阪のお好み焼きソースの味、と言えば良いのでしょうか。(よく解らん)フィジカルなギャグも多いけど、台詞もかなり可笑しいので、字幕屋さんは苦労するだろうなあ。配偶者も私も平均して30秒に1回ぐらいは、抱腹絶倒するか無言絶句してきました。

そういえば、今回の日本の帰省では、「ダークナイト」、「Sex and the City」、「ハンコック」の3本の試写に行って、初めて日本でのマスコミ試写を体験したのですが、皆さん、笑わないんですよねー... まあ「ダークナイト」はそれほど可笑しいシーンは無かったから良かったけど、「SATC」と「ハンコック」は思わずプッとなるシーンが結構あったので、笑ったりして浮いちゃったら困ると思って抑えていたので、観た後でちょっと消化不良感が残りました。「トロピック・サンダー」の試写なんて日本で観たら、笑いを抑えすぎて悶絶するだろうなあ...

それから、ロバート・ダウニー・Jr.の変装は本当にスゴイです。黒人にしか見えない上に声や話し方まで黒人そのもの。と思っていたら、それを皮肉るシーンがあってちょっと苦笑いさせられましたが...

もう1つそれから、この映画を観るなら絶対、遅刻しないこと。ドリームワークスのタイトルが出る前に必見の映像があります。