Thursday, February 28, 2013

もしも「ゴッドファーザー」がホームドラマだったら...

マフィア映画の金字塔の1つである「ゴッドファーザー」。
フェデリコ・フェリーニ作品を多く手がけたニーノ・ロータによる音楽も非常に有名です。

でも、その「ゴッドファーザー」がマフィアの世界を描いたものではなく、ニューヨークの下町に在る家族経営によるイタリアン・レストランを舞台にしたホームドラマだったら、音楽もこんな感じになるのでは〜?

Wednesday, February 27, 2013

ボンド映画の50年

この間の日曜日のアカデミー賞授賞式で、「ボンド映画の50年」を回顧する映像が披露されたが、「何となくイマイチだなあ...」と思ったのは私だけではないはず。
そうしたら、オランダの映画学部に通う19歳の学生が独自に編集した動画を発見。こっちの方が遥かにボンド映画の真髄を捉えていて上手い。



それにしても、ダニエル・クレイグ、カッコ良過ぎです。


Saturday, February 23, 2013

「FRINGE/フリンジ」が終了


2008年の放映開始時からずっと観ていた「FRINGE/フリンジ」が終わってしまった。
正確に言うと、最終回は1ヶ月以上前の1月18日放映だったのだけれど、欠かさず観てきたお気に入りの番組が終わってしまうことが寂しくて最終回を観るのを先延ばしにしてきたのだった。

「フリンジ」は、超常現象を捜査するFBIの“フリンジ・チーム”の活躍を描くドラマで、最初の数年は、エピソードごとに新たな怪現象が起こるという1話完結型の番組だったが、マッドサイエンティスト、ウォルター・ビショップの元同僚で死んだと思われていたウィリアム・ベルが現れたり、この世界と並行して存在するパラレルワールドが出て来たり、“オブザーバー”と称する時空を超えて出現する集団が登場したりして、ストーリーが連続するシリアル・ドラマの形を取るようになっていった。
(ちなみに最近のドラマは、視聴者をつなぎ止めるための作戦なのか、1話完結型と連続型のフュージョンのような形を取るものが多くなってきている気がする。)

最終シーズンでは、人類の存亡が危機に瀕する近未来が舞台だという、ちょっとフィリップ・K・ディック的な世界が展開して、平日の夜にのんびり観るにはちょっとヘヴィーだなあ・・・と思わせられる時もあったけれど、終わってしまったらやはり寂しいものです。

Tuesday, February 19, 2013

Hodejegerne(ヘッドハンター)


2011年ノルウェイ製のサスペンス・スリラー「Hodejegerne(ヘッドハンター)」をDVDで観た。
アメリカでも2012年4月に限定公開されたようだが、全然気づかず、某誌のコラムに書くネタを探していた際、ハリウッド版リメイクが作られるというニュースを読んでその存在に気づいた次第。

「Hodejegerne」の主役は、タイトルロールであるヘッドハンターのロジャー。一流企業の重役クラスになるような人材を捜して企業に斡旋する仕事をしている。その仕事だけでも充分な収入を得られるのだが、妻のディアナのアート・ギャラリーの商売を支え、彼女が好む贅沢なライフスタイルを満足させるためには、ずっと多くの収入が必要だった。その穴埋めをするのは、美術品目当ての空き巣強盗。面接した候補者に対し、「君の事をもっと知るために」という理由をでっち上げて、美術品のコレクションを持っているのか?家族は?犬は?などといった情報をさりげなく得て狙いを定め、警備会社勤務のパートナーの協力を得て、候補者の豪邸に忍び込んでは高価な美術品を模造品と入れ替えて盗んでいたのである。
そんな或る日、ディアナのギャラリーで開かれたパーティで、ロジャーはクラスというデンマーク人男性に出会う。クラスは40歳になるかならないかで監視・調査会社を引退して、今は祖母がオスロに遺した家の改修に取りかかっているというが、ディアナからクラスが祖母から幻のレンブラントを受け継いだことを聞きつけたロジャーは、クラスを次のターゲットに選択。大手の監視・調査会社の代表取締役の職を餌に接近して住所などを聞き出し、改修中の家に忍び込むが、クラスの寝室で妻の携帯電話を見つけてしまう。常々自分が小男であることに劣等感を持っていたロジャーは、長身でハンサムなクラスに激しい嫉妬心をおぼえ、クラスにオファーしていた代表取締役の仕事の話を反古にしようとするが...

「Hodejegerne」は、最初から最後まで無駄無くストーリーが展開していく。アメリカのサスペンス・スリラーは、途中で感傷的なシーンなどが挟まれていたりしてテンポがたるむことがままあるが、「Hodejegerne」では全くそういうことが無い。暴力描写も派手さは無いが、同時に容赦無く、実際に人が撃たれたらこうなるのだろう、現実の殴り合いはこうあるのだろうと思わせるドライなリアリティがある。
その一方で、一緒に観ていた配偶者と思わず爆笑してしまったシーンもいくつかあった。それもハリウッド映画によくあるように、観客のウケ狙いでわざとらしく付け加えられたような感じが全くしない、ごく自然でそれでいて、こっちが「あり得ね〜〜!」と思わず叫んでしまうような過激さを伴った可笑しさである。

スティーグ・ラーソンの「ミレニアム」シリーズもそうだが、スカンジナビア産のミステリーには独特の味がある。(「Hodejegerne」もジョー・ネスボによる同名小説の映画化である。)「Hodejegerne」のハリウッド製リメイクが、それをどう料理していくのか...どうせ、いつものごとくアメリカナイズされて毒が抜かれたようなサスペンス・スリラーになってしまうのかもしれないけれど、興味をそそられることは確かだ。

Sunday, February 17, 2013

バースデイ・ウィークエンド!

下の日記にも書いたように、今週末は4連休。
それと同時に娘の誕生日の週末でもありました。

私は、クリスマスとかハロウィーン、バレンタインデーなどといったイベントを楽しむのが苦手で、子供の誕生日も、彼女が小さい時こそ、幼稚園・学校のクラスメイトを全員招待して、一所懸命バースデイ・パーティを計画・実施したものだったけれど、それも小学校低学年ぐらいまで。それ以降は、仲の良い友達だけを呼んで自宅でピザメーキング・パーティをしたり、飲茶に行ったりと、ごく簡単なものになり、ここ数年は、誕生日当日は娘がお気に入りのイタリアン・レストランで親子3人で食事して、その週末に仲の良い御友達一家と飲茶して終わり、というパターンになっていた。

今年は、誕生日当日はちょうど学校が休みだから、仲の良い御友達と一緒にバレエ・スタジオに持参するカップケーキを作りたい!ということで、キッチン用具が揃っている御友達の家に御邪魔して、娘と御友達、それに彼女の妹の3人でレインボー・カップケーキ作りに挑戦。レシピは、娘がインターネットから見つけたもの。ケーキミックスに、6色の色をつけて、順番にカップに詰めていきオーヴンでベイキング。冷ましてから、クリームチーズとパウダーシュガーで作ったフロスティングを乗せて出来上がり。
違う色が混ざってしまうのではないかと心配していたけれど、出来上がりはこの通り、綺麗な虹色に。

味もなかなか美味しく、娘が友達と初挑戦したわりには上出来の作品に。
バレエ・レッスンの後に、スタジオのバレエ少女たちに食べてもらった際もなかなか好評で、上級クラスのお姉さんたちが、「美味しいし、すごくキレイ〜!」と感心して写真まで撮っていたので娘は大満足。

相変わらず金と暇に乏しい我が家なので、大したこともしてあげられなくて、ちょっと可哀想だなあ〜〜と思っていたバースデイ・ウィークエンドだったけれど、本人はそれなりに充実したウィークエンドだったようで、親としても嬉しかったです。

我が家がハマった「SHERLOCK」


遅ればせながら、イギリスBBCの人気ドラマ・シリーズ、「SHERLOCK(シャーロック)」を観始めた。
アメリカ版の「Elementary」は、開始時の9月から観始めていたけれど、イギリス人の友人が「絶対オリジナルの方が良いはず!」と言い切るので、どれ、それでは観てみるかということで、図書館からDVDをゲット。Presidents' Dayとやらの祝日で4連休になる今週末の土曜日に親子3人で観てみた。

結果、家族全員がハマってしまった。

「SHERLOCK」は、現代のロンドンを舞台に、エキセントリックな探偵、シャーロック・ホームズが、スコットランド・ヤードの「コンサルタント」として難事件を解決していくという設定になっているが、まず、ホームズ役のベネディクト・カンバーバッチが素晴らしい。これまで映像化されたホームズは、ジェレミー・ブレットにしてもロバート・ダウニー・Jr.にしても、それぞれエキセントリックなホームズを創り出すことに成功しているが、人間業とは思えないほどの知力と思考速度を瞳のきらめき一つで体現することが出来ているのはカンバーバッチだけではないかと思う。何とかと天才は紙一重と言うが、そういう一歩間違えたら危ないヒト、というホームズの危うい魅力もたっぷり。
それと、相棒役のジョン・ワトソンを演じるマーティン・フリーマンも良い。これまでのホームズもののワトソン博士は、エキセントリックなホームズの陰に隠れているかのように影の薄いキャラが多かったが、フリーマンのワトソンはホームズ同様、「自分のルームメイトになろうという人間なんて居るわけない」と言わせるような、ちょっと偏屈な人物として描かれており、ホームズとの相性が抜群なのが初回エピソードから判って、ワクワクさせられる。

ドラマの作りも、従来の犯罪ものに比べ、随所に工夫がみられるのが嬉しい。
例えば、ホームズの思考が画面に字幕になって出るところ。フツーの犯罪ドラマだと、捜査する刑事がいちいち自分の考えている事を台詞にしてしゃべる。そうでもしないと視聴者に、何が起きているのか、判らないから仕方が無いのではあろうが、現実ではまずそうはならないだろうから、いかにも視聴者に説明しているようで興ざめになることも多い。「SHERLOCK」のクリエイターもそう考えたのかどうかはわからないが、ホームズが犯罪現場で被害者の衣服などを調べている際に、「ふむ、ネックレスとブレスレットはピカピカだが、指輪はくすんでいる。それと、服が湿っているね...」などとは言わせずに、ホームズがアクセサリーを手に取ると「shiny」とか「dirty」といった言葉が出て、衣服のあちこちに触るたびに「wet」などという単語が画面に出る。マンガのような手法と言えば言えなくないが、文字の出方も洗練されていて洒落ている。

こういう賢いドラマは観ていて本当に楽しい。
難を言えば、カンバーバッチ演じるホームズが頭の回転に合わせるかのような早口で、しかも英国なまりで話すものだから、台詞が聴き取れないことも多く、何度もリワインドしなければならず、最終的には英語の字幕を付けて観なければならないこと。まあ、それもキャラに合わせればそうならざるを得ない演出の一部なので、楽しむしかないのだけれど。

Wednesday, February 13, 2013

可愛いんですけど〜:12歳のライアン・ゴズリング!

仕事で芸能関係のニュースサイトをサーチしていたら、こんなのを見つけました。

「12歳のライアン・ゴズリング、カナダのニュース番組に出演」

ライアン・ゴズリングと言えば、恋愛映画もアクション映画もコメディもこなして、今、とっても勢いのある「旬な」俳優。

そのライアン君が12歳の時って...



うーーーん、可愛い〜〜〜。
でも、口元をちょっと曲げて話したり、肩をすくめたりする仕草は今に通じるものがしっかりあります。
白人男性には、少年時代は可愛かったのに成長するにつれ、全然ハンサムじゃなくなっちゃう人が結構居たりしますが(みにくいアヒルの子の真逆ですな)、ライアン君はそうではなかったようで。良かった、良かった。(何が?)

ダイ・ハード/ラスト・デイ(追記あり)


「ダイ・ハード」シリーズの第5作め「ダイ・ハード/ラスト・デイ」(原題はA Good Day to Die Hard」)の試写に行って来た。

「ダイ・ハード」シリーズ最新作のウリは、ジョン・マクレーンが息子(オーストラリア出身でTVシリーズ「スパルタカス」でブレイクしたジェイ・コートニー)と一緒に活躍するということ。1988年の「ダイ・ハード」で大ブレイクを果たしたブルース・ウィリスも今年で57歳。もう25年間もジョン・マクレーンを演じて来て、そろそろ次の世代にバトンタッチしたいと考えているのか、どうかは判らないが、最新作でその布石を敷こうとしているというのは当たらずとも遠からずというところではないだろうか。

その最新作、「ダイ・ハード」シリーズの御約束になっている「えー、そこでそう来るか〜?!」と思わせるド派手なアクションのてんこもり。特に前半のカーチェイスなどは、物理の原則を無視しまくっているとしか思えない無理矢理アクションの連続。Oh, my God!と口あんぐりさせられることは間違い無いだろう。ただし、ここで観客の何人かに「ちょっとやり過ぎ」だと呆れさせてしまう可能性もありそう。

ストーリーは、観客がひたすらアクションを楽しめるようにという配慮なのか(ホントか)、かなり単純な構成になっている。映画は、ロシアの刑務所に入れられた政治犯、ユーリ・コマロフ(「善き人のためのソナタ」のセバスチャン・コッホ)の所へ政治高官チャガリンが訪ねて来て、或るファイルの在処を吐くよう要求するところから始まる。どうやら、コマロフはチャガリンが公にしたくない秘密を持っている様子。そんな折、ナイトクラブでチャガリンの部下が暗殺される。暗殺者はその場で取り押され逮捕される。
場面変わってアメリカ。射撃練習をするジョン・マクレーンの元に、疎遠になっていた息子がロシアで逮捕されたという報せが入る。自分のことを疎んじている息子ではあるが、ロシアで逮捕されたという厄介な状況におちいっているのを見過ごせないマクレーンは、すぐにモスクワに飛ぶ。息子がかけられる裁判に立ち会おうと裁判所に向かうマクレーンだが、そこで予期しない事態に巻き込まれる...

ストーリの展開は急テンポだし、上映時間も97分と最近の映画にしてはかなり短い方だから、派手なアクション・シーンに「あれまあ、すごいこと」と感心したり呆れたりしているうちに終わってしまう作品ではあるが、これまでの「ダイ・ハード」の続編の例に漏れず、第1作めのような緻密で賢いストーリー構成に欠けており、とにかく力技で観客を飽きさせないようにしている感は否めない。せっかく疎遠になっていた父親と息子が再び親子の情を通い合わせるところなど、もう少し工夫して見せて欲しかったが、そのようなシーンもありきたりの見せ方で終わっていたのが残念。

アメリカではバレンタイン・デーに公開される本作、まあティーンから20代前半の若いカップルには格好のデートムービーになりそうだけど、それより上の年齢層にはバレンタイン・ディナーをファミレスで食べることになった、といった物足りない感が残るかもしれない。



追記:
今、某映画サイトの映画評を読んで、この映画の脚本が「ダイ・ハード」シリーズ用に書き下ろされたものではなく、全く無関係なアクション映画として書かれた脚本を転用したものだったということを知った。道理でファミレスで出すような“一般的な味”しかしないと思ったわけである。「ダイ・ハード」シリーズはドル箱フランチャイズなんだから、映画会社も、もう少し丁寧に作ってあげたってバチは当たらないと思うんだけどね...

Monday, February 11, 2013

気分を新たに

今年もPNBのオーディションは不合格。オーディション会場は全米24箇所、おそらく2500人前後が受けて、そのうち多分200人ぐらいしか合格させないという狭き門だということは判っていたので、本人も「残念だけど仕方ないね」という気持ちだったようで、それほど落ち込んでいないのが救いです。
5月18日に予定されている春の公演のリハーサルが不合格通知をもらった直後に始まったので、新たな頑張る目標が出来たのもラッキーでした。

今年の春公演は、去年の9月に亡くなったイヴォンヌ校長先生へのオマージュということで、イヴォンヌ先生の師匠であるジョージ・バランシン作品や、イヴォンヌ先生が振り付けた作品を多く上演することになった様子。
上演する演目は全部決まってはいないのだけれど、とりあえず娘が踊ることになったのは、イヴォンヌ先生がセルゲイ・プロコフィエフの「古典交響曲第1番」を使って、バランシン・スタイルで振り付けた「Classical Symphony」。そしてジャズダンスのクラスの演目としては、ボブ・フォッシーの「スイート・チャリティ」の中の「リッチマンズ・フラグ」を踊ることに。(プロコフィエフの方は当然、ポアントシューズの踊りで、フォッシーの方はキャラクターシューズというヒールが太めのハイヒールのような靴を履いて踊ります。)

プロコフィエフの「古典交響曲第1番」(英語の通称はそのまんま、Classical Symphony)は、4つのセグメントから成っており、イヴォンヌ先生もそれぞれ趣の違うバレエを振り付けている。最初の踊りは、中ぐらいのテンポで堂々とした曲風に合わせて、左右に4人ずつ8人と真ん中のソロのダンサーが1人、計9人で踊られる。2番目の踊りは、ゆったりとしたテンポに合わせ、6人のダンサーが登場。途中から男女のダンサーが登場してパドドゥを踊る。3番目は、9人のダンサーが登場するが、そのうちの1人が“はみだしっ子”的で、何を踊っても周りと合わない。最後はふてくされて座り込むといったユーモラスな振付でとってもキュート。フィナーレを飾る4番目の踊りは、いかにもバランシンといった速いテンポで踊られ、真ん中でソロを踊るダンサーは12回(確か12回ぐらいだと思ったけど16回だったかも?)のフェッテをこなさなければならない。
娘の属するレベル6と最上級生のレベル7の出演者は、25人。このうち、誰がどのセグメントを踊ることになるかはまだ決まっていないそうで、とりあえず全員で1番目の振付を途中まで習ったとのこと。

「スイート・チャリティ」は、ジャズダンスのレベルCとD(Dが最上級クラス)の生徒が踊ることになっている。踊る人数は、多分20人〜30人ぐらい?これまた、役やポジションは決まっておらず、とりあえず全員が頻繁に登場するステップなどを習ったとのこと。
「リッチマンズ・フラグ」は、男女のダンサーによって踊られる踊りなので、全員女子の生徒たちのうち、何人かは男性役になりそう。娘は、その中で一番背が高いので、去年のジャズ「Sing, Sing, Sing」に続く男役になりそうで、ちょっとぼやいています。
「リッチマンズ・フラグ」はいかにも、60年代っぽいポップな衣装がとってもカッコ良くて、観るのをとっても楽しみにしている演目。
⬇は、シャーリー・マクレーンがチャリティ役を演じた1968年製作の映画版の「リッチマンズ・フラグ」。たまたま我が家にDVDがあったので、娘はさっそく研究しておりました。