Sunday, July 26, 2015

カンザスシティ・バレエ、サマーインテンシブ、まとめ

KCBサマープログラムの会場、トッド・ボーレンダー・センター

カンザスシティ・バレエ(KCB)のサマーインテンシブ・プログラムについて参加した娘の経験を簡単にまとめてみます。

[プログラムの内容]
*クラシック・バレエのクラス
テクニーク、ポアント、ヴァリエーション、レパトワール、パドドゥ
*その他のダンスのクラス
コンテンポラリー、ジャズ、フラメンコ、ヒップホップ、キャラクター、インプロヴィゼーション
*ダンス・コンディショニング
ピラティス、ヨガ、フロアバー、解剖学
#上記のクラスのうち、テクニークとポアントは月〜金の午前中に毎日履修。それに加え、ヴァリエーションかレパトワール、パドドゥのいずれか1つが、午後にあって、計3クラスがクラシック・バレエに充てられ、もう1つ、その他のダンスが1枠、ダンス・コンディショニング系のクラスが1枠と、毎日5クラスをこなしていたようです。
#ヴァリエーションは、「白鳥の湖」のパドトロワ、黒鳥のヴァリエーション、ポーランドの王女、「ドンキホーテ」のキトリ、「眠れる森の美女」の銀の精、「ライモンダ」、「リーズの結婚」、バランシンの「バロ・デラ・レジーナ」、ウィリアム・フォーサイスの「In the Middle, Somewhat Elevated」などを習ったそうですが、いずれも1回のクラスで習って踊っただけだったので、踊りによっては踊り込みが足りなくて消化不良な気分になったとか。

[指導陣]
KCBスクールの常任教師に加えて、サンフランシスコ・バレエ・スクールの教師やプリンシパル・ダンサー、ボストン・バレエ・スクールやパシフィック・ノースウェスト・バレエ・スクールの教師らのゲスト教師がそれぞれ1週間ずつクラスを受け持ちましたが、さすがに素晴らしい指導だったそうです。それと、KCBのジュニア・カンパニー、KCB IIのディレクターを務める先生のクラスがとても楽しくて、「一番好きな先生だったかも〜」とのこと。指導陣全体に関しては、1人の先生を除いては、どの先生のクラスも楽しく充実していたそうです。

[レッスンについて]
本人に依ると、KCBのサマープログラムで一番の収穫は、コンテンポラリーやジャズのスキルが上がったことだったそうです。ウエストサイドでは、常任のジャズの先生は1人だけ。サマープログラムでも、コンテンポラリーは1人の先生から習ったのみだったので、バレエ団の作品の振付を担当したりするレベルの先生に習えたことは、とても良い経験だったようです。確かに、デモンストレーションでも、コンテンポラリーを踊るのを観て、私の眼からも上達したように思えました。
一方、クラシック・バレエでは、パドドゥやこれまで習った事の無いヴァリエーションを習えたりといった新しい経験はあったものの、同じグループの生徒たちの実力レベルがけっこうバラバラだったこともあって、去年参加したCPYBでのクラスのようにじっくりとテクニックを上達させるという機会には恵まれにくかったように思ったそうです。
今回は、膝と足首を故障して全てのクラスに出席できなかったのも残念な経験となりました。

[寮での滞在]
初めて親元を離れての寮滞在でしたが、ルームメイトや同じフロアの友達に恵まれ、とても楽しい経験だったようです。「脚の故障もあったから5週間というプログラムの長さはちょうど良かったと思うけれど、友達とはもっと長く一緒に居たかった」と言っていたほど。寮の食事も美味しく、その点もプラスだったようですが、困ったのは、そのせいもあって太って帰ってきたこと。行く前にキチンと体重測定をしていかなかったので、正確な数字はわからないのですが、5週間で3kgほど太ったのではないかと。(汗)まあ、高校生ということで太る時期ではあるのですが、身長があるだけに体重も60kg超過。これじゃあ、足にも負担がかかるし、パドドゥのクラスなどでは相手の男の子がかわいそう過ぎるので、夏の間にせめて50kg台に戻させようと思っていますが、食べることが大好きな人間なので、どうなることやら...*タメイキ*

[最後に]
KCBは、アメリカ国内では中堅どころといった位置づけのバレエ団です。娘が属していたレベルは6レベル中、上から2番目のレベルだったこともあって、時々、KCBの団員も一緒にレッスンを受けに来たりしたそうですが、プロのダンサーと一緒にクラスを受けるのは良い刺激になったようです。レッスン会場も、普段、KCBの団員がレッスン&リハーサルをする施設なので、非常に立派で気持ち良くレッスンできたことだったと思います。その点では、去年参加したCPYBよりもベターな環境だったと言えるでしょう。
その一方で、CPYBでは年齢に全く関係無く、同じようなレベルで似たような問題を抱えている生徒を集めてクラスが構成されていたため、先生の指導がピンポイントで行き届き、生徒たちは上達に意識を集中させて取り組むことが出来たという印象を受けました。

KCBのサマープログラムは、娘が初めて参加したバレエ団付属校のプログラムだったゆえ、他のバレエ団付属校のプログラムとの比較ができないのが残念ですが、去年CPYBのプログラムを終えた際にとても上達したという達成感は無かったものの、いろいろと得るところはあった、というのが娘の感想です。

Friday, July 24, 2015

カンザスシティ・バレエ サマーインテンシブ、デモンストレーション

レベルEの生徒たち。デモンストレーションの前にハイ、ポーズ

カンザスシティ・バレエ(KCB)の5週間に渡るサマーインテンシブは、7月17日に無事終了。
娘をカンザスシティまで迎えに行きがてら、最終日のデモンストレーションを観に行きました。

デモンストレーションは、レベルA〜Cが午前中に、D〜Fが午後にと、分かれてスケジュールされており、Dはジャズとレパトワール、Eはコンテンポラリーとレパトワールと2つずつでしたが、一番上のFは、コンテとレパトワールの他に、「白鳥の湖」のパドドゥの一部と、KCBのアーティスティック・ディレクター、デヴォン・カーニーが振り付けて今年初めて披露するという「くるみ割り人形」の中から「花のワルツ」の一部抜粋を習って見せてくれました。(一般に公開するのはこれが初めてとのことで、写真撮影及び録画は禁止でした。)

娘の属していたレベルEのレパトワールは、先生の1人がフォーキンの「レ・シルフィード」にインスパイアされて振り付けたという作品で、ショパンのワルツの生ピアノ演奏で踊られました。振付自体はクラシックで綺麗だったのだけれど、娘は履くつもりでいたというベストのポアントシューズを間違って荷造りしたスーツケースの中に入れてしまい、捨てるつもりでリボンとゴムを外してしまっていたポアントシューズしかバッグに入っていなかったという超御間抜けなミスをしでかして、死んでいたシューズに急いでリボンだけ縫い付けて踊ったため、途中で何回か靴が脱げるという事態に。ビデオを撮っていて「なんか変だなあ〜」と思ったら、後でそういうハプニングがあった事を告げられました。撮影中は気がつかなかったけど、後で動画を観たら、靴がすっぽ抜けてデミポアントで立っている所が何箇所か見つかってガッカリ... これまで公演などではそういうミスをしたことが無かったので、ちょっと驚きましたが、ドミトリーの退出時間が決められていて大急ぎで荷造りして慌てちゃったんでしょう。まだまだ未熟やのう〜〜

レベルE、レパトワール。最後のポーズはこんな感じ

コンテンポラリーの方は、KCBの団員で、これまでKCBのためにも振付を手がけたことがあるという先生の作品で、テクノ/ダンス・ミュージック(?)のMIAの「Bird Flu」という曲を使ったもの。曲のタイトルにちなんで、ちょっと鳥っぽい動きとかが入れられていました。私はコンテンポラリーって、それほど好きではなかったんだけど、このダンスは面白かったですねえ。

「Bird Flu」、最後のポーズ〜

レベルDとFのジャズやコンテは短過ぎてあまり面白くなかったので、レベルEの子たちはちょっと得したかな〜という感じ。
でも、逆にDのレパトワールは、ネオクラシカルな作品で非常に面白かったです。娘も「あっちの方が踊りたかった〜〜」だって。欲を言えば、振付に対してDの子たちの技術力と表現力とがちょっとついていっていなかったかも。あの作品はFの子たちが踊ったらもっと違った印象の作品になったのではないかと。
一方、Fのレパトワールは、ハチャトゥリアンの「マスカレード」を使った作品だったのですが、18人の女性に9人の男性という人数だったので、ちょっとゴチャゴチャしちゃったかなというのが正直な感想。「マスカレード」は、ウエストサイド・バレエの故イヴォンヌ校長先生もオリジナル振付作品に使っていて、身びいきながらイヴォンヌ先生の作品の方が良かったかな〜なあんて、こっそり思っちゃったりしました。

レベルEの場合、レパトワールは2週目ぐらいから週2回の練習を始めたそうで、練習量としては7〜8時間ぐらい。コンテの方はもっと少なくて計3時間で振付を憶えて踊らねばならなかったそうです。デモンストレーションの際に校長先生もおっしゃっていましたが、プロになると、急遽、振付の変更や追加があったりして、それをすぐに会得してステージで踊るレベルに仕上げなければならないという能力も要求されるから、このデモンストレーション・パフォーマンスは、そういう能力を鍛える意味もあるとのこと。なるほどねえ。

デモンストレーションの後は30分ぐらい、生徒たちはクラスメイトとの別れを惜しんだり、迎えに来た親たちは先生に御礼を言ったり、他の親と挨拶を交わしたり雑談したりしてから、それぞれの帰途に着きました。

Friday, July 17, 2015

カンザス・シティに再びやって来ました

今日は、娘が参加しているカンザスシティ・バレエのサマーインテンシブ最終日で、簡単なデモンストレーション・パフォーマンスがあります。

6月に娘を連れて来た時には、前日の夕方に着いて翌日の夕方に出てしまうという24時間ステイだったので、今度は少し街も見て、ついでに娘のクラスも覗こうということで、朝5:50発の飛行機でLAを出発。ということで起床3:45am。眠ーい...

飛行機の窓から覗いた朝日に輝く雲。なかなか綺麗でした

御昼過ぎに到着してレンタカー借りて、まずはスタジオへ。その日の時間割によると、到着時はランチタイムなので、御友達と食べている娘を襲撃。(笑)その後、コンテンポラリーのクラスをドアのガラス越しに見学。本当はバレエのクラスを見学したかったのだけれど、テクニークもポアントも午前中に終わってしまっていて残念。

こんな感じで覗き見。
マジックグラスになっていて、向こうからこっちは見えないんだそうで

今日のデモンストレーションでも、この先生(カンザスシティ・バレエの現役ダンサー)の作品を踊ることになっています。

コンテンポラリーのクラスの後は、そのデモンストレーションのリハーサルがあって、見学はできないと諦めていたら思っていたら、教室にあっさりと入り込めて観られちゃいました。ラッキー♪
おかげで、今日のビデオ撮影のプレビューができて良かったです。
デモンストレーション・パフォーマンスについては、また改めて書きます。

スタジオに寄った後は、ホテルにチェックインして、近くのカントリークラブ・プラザというショッピング街をブラブラしに行こうと思ったのですが、すごい暑さで散歩する余裕も無く、下調べしておいたサンドイッチショップでサンドイッチとスムージーの遅い昼食を取りました。

近くの公園からカントリークラブ・プラザを臨む
のどかな光景に見えるけど灼熱の暑さでへばりました〜〜

スムージーは、美味しかったけど、作ってくれたニイチャンが気前良くフローズンヨーグルトをたっぷり入れるものだったから、お腹いっぱい〜〜。夕食抜きで腹持ちしちゃいましたわ。

ミックスベリー・スムージー。
写真ではよくわからないかもしれないけれど結構なボリュームでした

ホテルはさっきチェックアウト。Free WiFiを使ってホテルのロビーでこのブログを書いています。この後、デモンストレーション・パフォーマンスを観に行きます。

Wednesday, July 15, 2015

「アントマン」


「アベンジャーズ」フランチャイズの最新作「アントマン」を試写で観た。

アントマン=ant-man=アリ男
って、「アリのサイズのスーパーヒーローなんて、敵に踏みつぶされて終わりになりそう。いかにも弱そうじゃん〜」と思っていたら、作り手も、そういう一般ピープルの反応を先読みしてシリアスなヒーローものにしても突っ込まれそうだと考えたのか(あくまで私の想像だけど)、それを逆手に取り、コメディ仕立てのスーパーヒーローものの作品を製作。なかなか楽しく笑える娯楽作に仕上がっている。

アントマン/スコット・ラングを演じるのは、いかにもスーパーヒーローっぽくないポール・ラッド。金庫破りの名人として裏稼業の人間たちには知られた存在だったが、或る仕事をしくじって刑務所入り。御務めを終えて出てきたけれど、妻は刑事の男と婚約し、養育費も払えないスコットには娘と会う資格なんて無いと冷たく言い渡す。出所した時は堅気になるつもりだったスコットだが、娘に会うことができるよう養育費を捻出するため、昔の仲間ルイ(マイケル・ペーニャ)たちが計画した金庫破りを請け負うことにする。スコットは名人芸を発揮して手強いハードルがいくつもある金庫を開けることに成功するが、そこには古ぼけたスーツが無造作に置かれているだけだった。金目の物が全く無かったことにガッカリして仕方なくそのスーツを持ち帰ったスコットが仲間に内緒でこっそり着てみると...

「アントマン」の予告編も、この間、書いた「ターミネーター:ジェニシス」の予告編のようにネタばれが結構あったので、予告編のリンクの代わりに、スコットが初めて「アントマン」に変身するシーンの動画を:



アリぐらいのサイズだと、水がこんな風に見えるのか、というミクロな視線で作られたCGが良く出来ています。

上でも書いたように、アントマンはシリアスにスーパーな(?)他のアベンジャーズのメンバーたちとは一線を画した存在ということで、コミカルなシーンや台詞も多かったのだけれども、出演者の中ではマイケル・ペーニャがサイコーに可笑しい。

セニョール・ペーニャ

派手なアクション映画にしようか、笑えるコメディにしようか、どっちを観ようかな、と迷う時にはピッタリの映画でしょう。


試写に向かう時に見つけた「アントマン」の大型野外宣伝。ビルの側面いっぱいに拡大された電気のスイッチの上にアントマンがちょこんと乗っている(写真で見えるかな〜?)騙し絵的な3Dっぽい写真。サンセット・ブルヴァードを運転しているドライバーへのアピール力は抜群でした。

Friday, July 3, 2015

カンザスシティ・バレエ サマーインテンシブ 折り返し点を過ぎました

カンザスシティ・バレエのFacebookより
週末のアクティビティの写真

速いもので、娘のカンザスシティ・バレエのサマーインテンシブも今週の水曜日で折り返し点を過ぎました。

今週初めに脚が痛くなって(膝と足首)、水曜日は踊らず見学、木曜日にフィジカルセラピーに行って施術してもらい、金曜日には復活したようです。
でも、踊らないで1日中見学するようなことになる前に、ちゃんと対処して欲しかったですねえ。高校生になっても、その辺の加減がまだまだわからないのはちょっと困りもの、だと思います。自分の身体のコンディションを見極めてメンテナンスが出来るようにならないと。まあ、今回のことで少しは学習したなら良いのですが。

もう1つ困りものなのは、とにかく連絡して来ない!(怒)
電話は毎日は無理でも、テキストで簡単な報告ぐらいすればいいのに、こっちから何度もテキストで「おうかがい」して、ようやっとテキストが返って来るような始末。しかも、返事も「良かったよ」「好きだった」「嫌い」と一言だけ。少しは、「こういうところが良かった」とか「〜なので好きだった、嫌いだった」と、説明を付けてくれたってバチ当たらないと思うんですけど〜〜〜
幸い、KCBのFacebookを見ていてSI参加生徒のブログを偶然発見。この御嬢さんがまた筆まめ(ブログまめ)で毎日、更新されているので、何とか様子を知ることができるんですけどね。
何千ドルもかけてSIに参加させてあげているんだから、感謝の気持ちで報告ぐらいしてこいや〜〜と思うんだけど。(ブツブツ)

ということで、テキストは隔日ぐらい、電話はたま〜〜にしかかかってこないのですが、それでわかったことは:

*ゲストの先生たちは皆、とても良かった。キチンと見て、直しを入れてくれるし、為になったと思う。

*男の先生たちは、全員ナイスだし面白くて、クラスがとても楽しい。

*あまり好きじゃない先生も1〜2人居るけど、教えるのは週1〜2回の頻度だから、それほど気にはならない。

*パドドゥが楽しい。いつもの教室だと、相手は大人のクラスの素人のオッサンたちがほとんどだけど、KCBのSIでは、当たり前だけど、しっかりバレエを習っている男の子たちなので、踊りやすい。ただし、2つある男性クラスでは、やっぱり上のレベルの子たちの方がサポートが上手くて踊りやすかった。

*ジャズやコンテンポラリーが意外に楽しい。特にブロードウェイ・ジャズはすっごく楽しかった。


寮生活については、食事が意外に美味しくて充実しているようです。
朝食は、すごくバラエティがあるみたいで、キッシュなんて日もありました。ランチは、サンドイッチとかラップをパックしてくれて、スタジオで渡されるのですが、「アタリ」の日と「ハズレ」の日があるので、食べたくない時は食べなくて済むよう、朝食を多めにとっておくようにしているとか。夕食も、けっこう美味しくて、餃子とか焼きそばとか中華まで出て来て、その時には感激して写真を撮って送って来ました。(笑)

週末のアクティビティも楽しいらしく、これまた写真を撮って送って来ます。きっと毎週末、遠足気分なんでしょうね。

充実している模様のSIもあと2週間。
5週間って、始まる前はえらく長く感じられたけど、いざ始まってしまったらあっという間です。

Thursday, July 2, 2015

「ターミネーター:新起動/ジェニシス」


「ターミネーター」シリーズ最新作、「ターミネーター:新起動/ジェニシス」の試写を観に行く。

「ターミネーター」シリーズは、ジェームズ・キャメロンが監督した第1作、第2作があって、一応、それに続く形でジョナサン・モストウの「3」が製作された後、リブートのような形でマックGの「4」が製作されてきた。(リブート版の「4」の原題は「Terminator Salvation」で、1〜3とは差別化されている。)
さらに、「4」が公開される直前に、「ターミネーター サラ・コナー・クロニクル」などというTVドラマまで放映された。
そういう経緯があるので、「ジェニシス」は、オリジナル版の系列には入らないし、かといってリブートの続編でもないし、一体全体何物??という位置づけになっている。(メディアによっては、re-imagingなどという意味が解るようで解らない呼称を使っているものもあったけれど。)

という正体不明(?)の「ターミネーター」が「ジェネシス」なわけなんだけれど、その中身もかなり怪しい(笑)。
「ジェネシス」は、元祖「ターミネーター」と同じ、2029年の地球から始まる。マシーンが人類を滅亡寸前まで追い込んでいる近未来。少年カイル・リースは、マシーンが地球を征服する前の世界を知らずに育ってきた。カイルは両親を失い、ターミネーターに殺される寸前に人類の救世主、ジョン・コナーに救われる。天性のリーダーであるジョンは遂にマシーンに勝利するかと思われたが、マシーンが最後の戦略としてジョンの母親サラを殺してジョンが生まれないようにすべく殺人マシーン、ターミネーターをタイムマシーンで過去に送り込んだことを知り、自分の右腕に成長したカイルを過去に送ってサラを守らせようとするが...

スカイネットが過去に送り込む殺人マシーンのターミネーターは、84年版の「ターミネーター」のシュワちゃんをCGIで作り上げたものなんだけど、それが到着するシーンは84年版とまるで同じに再現。ゴミ処理場でクレーンを操作するオッサンが太った黒人で、「What the hell?」と言う台詞まで一緒なのは笑っちゃったんだけど、「こんなディテールまで一緒にするってことは、ガス・ヴァン・サントの『サイコ』みたいな映画になっちゃうわけ??」と思って観ていたら、アレ?アレレレ?という事になりまして〜〜〜

後は観てのお楽しみ。

個人的には、そこそこ楽しめる映画だったし、「ターミネーター」のフランチャイズ作品の中では、「1」や「2」にはかなわないけど、「3」や「4」とは同程度の出来だと思った。
が、アメリカの評論家たちは相当辛口。ロトゥントマトズでは、フランチャイズ5作品の中で最低スコアが付けられていて、ちょっと気の毒になりました。まあ、時間軸の点とかが「は?え?え?」となっちゃう所も多かったので、評論家たちの言い分も確かに当たってはいるんだけどね。
まあ、「ターミネーター」なんてこれまで観たこと無い、という人はスルーしても全然問題無い作品だと思うけれど、これまでの「ターミネーター」は全部観たという人は、とりあえず一見しておいても損はないかなあ、と思いました。

*いつもは、最後に予告編動画のリンクを貼っておくのですが、この映画に限ってはかなりネタばれしているので、予告編は観ないで本編を観ることをオススメします。