Saturday, January 29, 2011

THOR



今日は、マーベルコミックの「マイティ・ソー」の映画化作品「THOR」のロングリード・インタビューだった。

ロングリード(long lead)とは、作品が完成する前に映像クリップとかを見せて監督や俳優にインタビューする取材のこと。
昨夜は、「THOR」の3D予告編と、いくつかの映像クリップを見せてもらった。
僅か20分ばかりの映像だったけど、アスガードのシークエンスはなかなかの迫力でございました。
*この映像クリップについては具体的な話をしてはいけないことになっている。というのは、「マイティ・ソー」の熱狂的ファンが事前に詳しい内容を知ってしまうと、公開前にネガティブな噂をたてられてしまいかねないから。宣伝はして欲しいけど、具体的な内容は秘密にして欲しい、って、ネット時代のパブリシティはなかなか厄介なようで。

「THOR」の監督は、シェイクスピア俳優/演出家であるケネス・ブラナー。ブラナーがスーパーヒーローものを監督するとは意外な気がしたけれど、北欧神話に強い関心があってよく研究しているということではピッタリの人材かもしれない。

インタビューの相手はタイトル・ロールを演じているクリス・ヘムズワースだったんだけど、ドイツ人ジャーナリストが彼のプライベートなことばかり(それもネットで調べりゃすぐ判ることばっかり)聞いていたのでイライラしちゃいました。グループ・インタビューだと同席するジャーナリスト次第で充実度が左右されるので難しい。

Thursday, January 27, 2011

マーマレードを作ってみました


友人を通じて学校の先生からいただいたレモンが沢山あったので、生まれて初めてマーマレード作りに挑戦。
レモン3個と庭になっているオレンジ1個。砂糖は控えめ。
レモンとオレンジの皮を剥くのがちょっと手間だったけど、1時間も煮ないでできちゃいました。
レシピはこちら↓を拝借:
http://cookpad.com/recipe/1241416

市販のジャムは甘いだけでさっぱりフルーツの味がしないので、最近はもっぱら手作りのものを食しています。
このマーマレードもほど良い甘さで初挑戦のわりには上手くできたよ♫

1Q84


村上春樹の「1Q84」を一昨日読み終えた。

「1Q84」は1984年(年号の割りにはジョージ・オーウェルとの接点がイマイチ不明ではあった)と共存するパラレルワールドに入り込んだ青豆と天吾という2人の主人公の、不思議でサスペンスフルな9ヶ月の経験を綴る物語だ。
青豆は両親が証人会というカルト宗教に入っていたことで周囲から孤立した不幸な少女時代をおくり、天吾もまた父親がNHKの受信料集金係で毎日曜日の集金に強制的に付き合わされたことで幸せな子供時代をおくれなかった青年だという設定になっている。2人は小学校の時に同級生になるが、一度心を通い合わせたことがあっただけで、その後は全く接点の無い人生をおくるが、ある事件をきっかけに2人の距離が急速に縮まっていく。

したがって物語は青豆の周囲で起こる事柄と天吾の周囲で起こる事柄とを並行して描くために、青豆の章と天吾の章に分かれた構成で進行する。最初は、2人が全く離れた人生をおくっているために、2つの別の小説を読み進めているようなかたちになるが、次第に2人の人生が重なり始めていくと、映画のクロスカッティングを観ているようなエキサイティングな気分になる。

文学少女とはほど遠い読書歴を持つ私が読むのは専らミステリーばかりなのだが、村上春樹だけは別だ。彼の作品は文学にカテゴライズされるものだと思うのだが、文学慣れしていない私でも次々にページを繰りたくなるから不思議。「1Q84」でも、サスペンスフルな展開にぐいぐい惹き込まれていく最中に、ハッとさせるような含蓄のある文章や、何度も読み返したくなる美しい文章に出逢えるのがとても嬉しかった。

前述したように、この物語は青豆と天吾の4月から12月までの9ヶ月間のマジカル・ミステリー・ツアーを綴る小説で、1巻がそれぞれ3ヶ月をカバーしているのだけれど、現在、刊行されているのは3巻まで。3巻目の結末は、一応、それで追われる体裁をとってはいるものの、その後に続く可能性も秘めている。もしこの先があるなら、3巻までの物語の記憶が色褪せる前に読ませて欲しい。
村上さん、御願いしますよ。

Wednesday, January 19, 2011

ロサンゼルス・タイムズでレポートされていました



昨日の日記で書いたスクール・オブ・アメリカン・バレエ(SAB)のオーディションの模様が、昨日=1月18日付けのロサンゼルス・タイムズ紙に写真で報道されていました。

SABのオーディション自体は、もう何年も行なわれてきたわけだけれど、10歳から14歳までの若年層を対象にした「若いダンサーたちのためのワークショップ」が新設されたため、200人以上の応募者が殺到したということでニュースになったんでしょうね。
写真のキャプションでは、「サンタモニカのウエストサイド・スクール・オブ・バレエでのオーディションで、候補者たちがポイントシューズに履き替えているところ。この女の子たちは、スクール・オブ・アメリカン・バレエの夏期講座と若いダンサーたちのためのロサンゼルス・ワークショップのオーディションを受けていた。右は、ヴェンチュラに住む13歳のマデライン・カークガード」と書いてありました。

残念ながら(←親バカ)うちの娘は写真に載っていませんでしたけど。(写真は12–13歳のグループのオーディション風景だったしね)

Tuesday, January 18, 2011

初めてのオーディション



昨日は、娘が生まれて初めてオーディションなるものを経験しました。

このオーディションは、「ブラック・スワン」でナタリー・ポートマンが所属するバレエ団のモデルにもなったニューヨーク・シティ・バレエ(NYCB)の付属校、スクール・オブ・アメリカン・バレエ(SAB)が、今年初めて実施する「若いダンサーたちのためのロサンゼルス・ワークショップ」のためのもの。
SABは、NYCBをはじめとするプロのバレエ団の団員養成を目的とした学校で、通年プログラムの他、サマー・インテンシブ(SI)といって5週間の夏期講習は前々から実施していたのですが、その対象年齢は12歳〜18歳。それに対し、ワークショップの方の対象は10歳〜14歳。これなら、今年の夏には11歳になる娘でも受けられるということで、チャレンジしてみました。

当日、娘の年齢グループは最初の時間帯だったので、そのグループの親子たちだけだったのが、時間が経つにつれ、他の年齢グループの親子もやってきて、教室のロビーは、ラッシュアワー時の通勤列車並みの混みように...
昨日のオーディションでは、ワークショップだけでなくSIに参加希望の年長の生徒たちのオーディションも行なわれたため、全部で200人以上の参加者が居た模様。

娘の年齢グループは拍子抜けするぐらい簡単なルーティンをやっただけで、張り切っていた娘は逆にガッカリしていました。
ワークショップのオーディションは、うちの教室以外にも3カ所、計4カ所で行なわれるので、正確な参加者人数はわからないのだけれど、単純計算による推測(っていうか憶測かー笑)では、競争率は5〜6倍ぐらいなのでは?と思っています。
オーディションなるものを受けたのは、これが初めてなので、本人も全く感触が判らないみたいで、合格不合格の予想も全くつかないけれど、とにかく良い経験になったというだけでもプラスになったはず。落ちても親子ともどもガッカリしないように、そう思うようにしています。(苦笑)

ポワントシューズ買い替え

先週、娘のポワント・レッスンのクラスを覗いたら、何だか痛そうに踊っているので聞いてみたら「ちょっと痛い」という返事。

一足目のポワントシューズを買ったのは、去年の6月18日だから、ほぼ7ヶ月経っている。身長が1年に7〜8cm伸びる時期だから、当然、足も大きくなっているのだろうということで、土曜日にポワントシューズを買いに行った。

最初のポワントシューズは、御店の人が出して来た一足目を試着して、「良いんじゃないの?履き心地どう?」、「うん、大丈夫」という会話があっただけで買ってしまったので、二足目は慎重に選ばせてもらおうと思ったんだけど、「これがきつくなったので」と言って古いのを見せたら、「じゃあ、この1サイズ上を履いてみましょう」と言って、同メーカー、同モデルの1サイズ上のを持って来て履かせて立たせてみて、「どう?」、「うん、大丈夫」で、また決まってしまいました...やれやれ

ここの御店、ポワントシューズのフィッティングでは定評がある店だし、一足目のポワントシューズはきつくなるまでは、しっかり立ててはいたのだと思うので、正解なんだろうけど、クラスの他の子たちが「何足も試した」なんて話を聞くと、またまた「これで良かったんだろうか...」と思ってしまうのでした。


ポワントシューズ、右が一足目。左が新品です。(そんなん、見れば判るか...)
Blochの、Balance Europeanというモデルです。
生まれて初めてのポワントシューズは、捨てずにとっておく、という人も多いとか。うちも底に買った日付と最後に履いた日付を書いた上で娘の名前をサインさせました。一生の記念になる、かな?


初めてポワントでステージに立った「くるみ割り人形」のフィナーレ。よおおおおく、目を凝らして見るとやっと判るという後ろの方の立ち位置ですが...

Saturday, January 1, 2011

2010年、見納めの映画



昨日の大晦日、友人宅でのパーティに行く前に、ずーっと観たかった「The King's Speech」(邦題「英国王のスピーチ」、日本公開は2月26日予定)を観に行く。

予想を裏切らない素晴らしい作品だった。
吃音症に悩んでいたバーティこと英国王ジョージ六世が、オーストラリア生まれのスピーチセラピスト、ライオネル・ローグの助けを借りて吃音症を克服していく過程を描く内容で、史実に基づいているだけに、物語上のひねりは無いし、演出もごくオーソドックス。ともすれば、優等生的で良くもなく悪くもない人畜無害な作品に終わっていた可能性もある作品だったが、それを秀作にしていたのは、ひとえに主演のコリン・ファースとジョフリー・ラッシュの深みとニュアンスに満ちた演技だった。視線1つ、顔の筋肉1つで、演じている人物の心象を鮮やかに体現する実力は、もう名人芸の域だと思った。脇を固める、ヘレナ・ボナム・カーター(「アリス」の女王の演技との何たる差か!)やデレク・ジャコビ、ティモシー・スポールらも、相変わらず上手いし(やっぱり英国の演劇界は層が厚い!)、バーティの兄、デヴィッドことエドワード八世役のガイ・ピアースも軽薄な(?)感じがよく出ていて良かった。

映画は脚本の質や監督の力量とともに、俳優の実力に依るところが大きい芸術なのだということを再認識させる作品でした。