Thursday, January 31, 2013

THE FOLLOWING


FOX局で1月21日から始まった「The Following」を観る。

大学で文学を教えるジョー・キャロル。ちょっとイケメンでイギリス英語が魅力的な教授だったが、実は、次々と若い女性たちをサディスティックに殺していくシリアル・キラーだった。そのキャロルが、自分のクラスで目をつけていた女子大生の獲物を殺そうとした時、ずっと彼を追っていたFBIのエージェント、ライアン・ハーディが駆けつけ、危機一髪で女子大生を救い出す。
死刑の宣告を受けて刑務所に入ったキャロルだが、9年後、突然ハンニバル・レクターばりに看守たちを殺して脱獄。それまでは、静かに服役していたキャロルが9年も経ってから、なぜいきなり脱獄したのか...?
それには、邪悪きわまりない理由(わけ)があった...

キャロルは、エドガー・アラン・ポーを崇拝しており、殺人にもポーの作品に引っ掛けた「見立て」を施すというのがシグネチャーになるらしいが、残虐な殺人描写が早くも、アメリカの芸能メディアで物議をかもしているようである。
初回を観た限りでは「クリミナル・マインド」程度の血みどろ度だという印象だったが、これからエスカレートしていくのかも。

主役のハーディには、TVドラマのレギュラー出演は初めてだというケヴィン・ベーコン。今年で55歳になるれっきとした中年だが、中年太りなんてまるで縁の無さそうなスレンダーなボディにいまだに青年っぽさが残っていて、白人には珍しく上手く歳をとっているなあと感心させられた。
対する悪役にはキャストされているのは、HBOのオリジナルシリーズ「ローマ」でマルクス・アントニウスを演じていたジェームズ・ピュアフォイ。ハンサムだけど、信用ならない雰囲気がにおわせていて適役だと思う。

「クリミナル・マインド」は、初回から2シーズンの間観ていたが、主役がマンディ・パティンキンからジョー・マンテーニャに交代してしばらくしてから観るのを辞めた。
血みどろな殺人事件を中心とした犯罪ドラマには、魅力的なキャラか、ユーモアのセンスが加えられていないと、ミステリ小説に慣れ親しんだ自分でも、さすがに沈んだ気持ちにさせられてしまう。例えば「CSI」をシーズン1からずーーっと観てきたのも、LVPD捜査班の面々のユニークなキャラや、ユーモアを忘れない脚本があってのこと。「デクスター」だって、ケーブル局の番組ならではの残虐描写が凄まじかったりするけれど、デクスター・モーガンの魅力にはそれを補って余りあるものがあるから、ずっと観続けている。

「The Following」も、そういう魅力を備えたドラマであって欲しい。

Friday, January 25, 2013

ABT合格

下の日記で書いたABTのサマーインテンシブ、結果がわかるのは1週間から10日後と聞いていたのですが、5日経った今日、早くもメールで合格の通知が来ました。
インテンシブ会場は、第一希望で書いたカリフォルニア。予想通りスカラーシップは出なかったので、以前にも書いたように費用が高すぎるゆえ、おそらく行かせてはあげられないだろうと。
まあ、無事合格できたので、行くことはできなくても自信がついたというメリットはあったということで良しとしましょう。

Wednesday, January 23, 2013

ABTサマーインテンシブ オーディション


1月から2月にかけては、アメリカ各地のバレエ学校のSummer Intensive (SI)、いわゆる夏季集中コースのオーディションが行われます。

我が娘は、去年School of American Ballet (SAB)のLAワークショップと、Pacific Northwest Ballet (PNB)と、2つオーディションを受け、SABは合格、PNBは不合格という結果になり、去年の夏は、Westside BalletのサマープログラムSABのワークショップの2つを受講したのでした。

今年は、どういう事情があったのか知らないけれど、SABのワークショップは、Westside Balletから、我が家から車で1時間強かかるアーバインという街の他の教室に会場を変更。1日2枠=3時間のクラスのためだけに片道1時間以上かけて教室に通うのは何だか馬鹿馬鹿しいし、ワークショップ自体も、一昨年、去年と2年続けて受講したので、そこから学ぶものも多くはないかも、と考え、今年はSABはオーディションすら受けないことにしました。

PNBは相変わらず娘の第一希望の学校なので、今年はオーディションを受けるのはPNBだけで良いか〜と思っていたら、2週間ぐらい前になって「(仲良しのバレエ・クラスメイトの)OちゃんがABTのオーディションを受けるそうだから私も受けてみたい」と言い出した娘。Oちゃんは、去年、前述のアーバインで行われるABTのカリフォルニアSIに参加。とても気に入ったみたいで、今年もABTが第一希望らしいのですが、上にも書いたようにアーバインは通うのが大変。もちろん、OちゃんのようにABTが用意したカリフォルニア大学アーバイン校のドミトリーに滞在する選択もあるけれど、そうなれば当然、受講料の他に宿泊・食事代がかかってしまうわけで、うちではちょっと予算超過になりそう。ということで、もし合格しても行かせてあげられそうもないけど、それでも良いならということで、オーディションを受けることになりました。

オーディション会場は自宅から車で30分ほどのところに在るカリフォルニア州立大学ロングビーチ校。娘の年齢枠(11歳〜13歳)には120人弱が参加。ABTの本拠地ニューヨークの他、カリフォルニア、テキサス、アラバマ、ノースカロライナの5箇所で行われる大規模なSIだけはあるなあ、という感じ。控え室をちょっと覗いてみたら、いかにもバレエ少女という感じのスタイルの良い子たちがたくさん。車に相乗りさせてくれたOちゃんのお母さんに「上手そうな子が多いわね」と言ったら、去年合格した自信からか、「ん〜、それがそうでもないみたいなのよね。去年、Oが入れられたレベルでも上手い子も居れば下手な子も居たみたいよ」と冷静な御返事。ちょっと安心したけれど、それで落ちたらちょっと恥ずかしいな...と思い直したりして。(苦笑)

オーディション時間は2時間。120人の応募者は2グループに分けられたそうだけれど、それでもまだ60人。そんな大人数をどうやって見るのだろうと思ったら、3人の先生が名前のリストの書かれたチャートを持ちながら、歩いて見て回っていたそうです。
オーディションの内容はそれほど難しくはなかったし、周囲の子たちも自分たちよりすごく上手いという感じではなかったらしいのだけれど、ABTはバランシン・スクールではないので、ピルエットの際の足のポジショニングが違ったりして戸惑ったなどという慣れの問題はあったようでした。でも逆に、今回、自分たちの学校とは違う流派のバレエ学校のオーディションを受けてみて勉強になったのではないかと思います。ただ、ポアントはバーでいくつかの動きをさせられただけで終わりだったのが、拍子抜けしたと言っていました。

去年Oちゃんが参加したクラスは30人。他のクラスもそれぐらいだとすると、土・日の2日間に渡ってオーディションをしたロングビーチに集まった11〜13歳は単純計算すると240人。カリフォルニアではあと、サンフランシスコにもオーディション会場があるので、さらに120人を加えた360人がオーディションを受けたことになります。中にはカリフォルニアで受けたけれど、参加希望は別の場所という受験者も居るだろうから、それを差し引いて仮に300人がカリフォルニアを希望したと仮定。合格しても行かない受験者が居ることも考慮されるだろうから、おそらく30人の枠に対し50人ぐらいに合格通知を出すのではないかと考えると、倍率は6倍ぐらいだったというのが妥当な計算になるのではないでしょうか。
まあ、ABTは、仲良しの御友達に付き合って受けたという御気楽なオーディションだったので、合格しても不合格でもサラッと受け流せそう。
でも、本命のPNBのオーディションではそうはいかないだろうなあ...


ABTのオーディションでは
ヘッドショットとファーストアラベスクの写真の提出が必要。
去年経験済みのOちゃんのお母さんに頼んで撮ってもらいました。

Sunday, January 13, 2013

最近、我が家で流行っている曲:50 Ways To Say Goodbye

私が2年前にMacを買った時に、キャンペーンで無料で付いてきたiPod。私は使いこなせないので、娘に譲ったら、ゲームや音楽をダウンロードしまくり。特に音楽は、お小遣いをほとんどiTunesに使って、コツコツとお気に入りの曲を集めている様子。

その中で特に最近気に入っているのが、サンフランシスコ出身のバンド、Trainの「50 Ways To Say Goodbye」という曲。
ポップスとメキシカン・ミュージックを合わせたようなアレンジは、タランティーノの映画にでも出てきそうなメロディなので、男の戦い!みたいな英雄的な内容を朗々と歌い上げたものなのだとばかり思っていた。(英語の歌だと歌詞なんか真剣に聴き入らないしね-苦笑)ところが、最近になって娘が歌詞の内容を教えてくれたら、何のことはない、恋人の女の子にふられちゃってさ~という、いとも他愛の無い歌だった。

で、歌詞はこんな感じ

My heart is paralyzed
僕の心は麻痺してしまっている
My head was oversized
僕は頭でっかちだったんだ
I'll take the high road like I should
僕は自分がすべき正しい道を選択しようと思っている
You said it's meant to be
君はこうなる運命だったと言った
That it's not you, it's me
自分のせいではなく、僕のせいだと
You're leaving now for my own good
君は僕のために、別れようとしているんだと

That's cool, but if my friends ask where you are I'm gonna say
それでかまわないけど、友達に君はどこなのかと聞かれたら、僕はこう言ってやる

She went down in an airplane
乗っていた飛行機が墜落しちゃったんだ
Fried getting suntan
日焼けしようとして焼け死んだよ
Fell in a cement mixer full of quicksand
流砂でいっぱいになったコンクリートミキサー車の中に落っこちちゃってね
Help me, help me, I'm no good at goodbyes!
助けてくれよ、お願いだよ、僕はさよならを言うのは苦手なんだ
She met a shark under water
海に潜っていたらサメに出くわしちゃったんだ
Fell and no one caught her
高いところから落ちたんだけど、受け止めてくれる人が誰も居なかったんだ
I returned everything I ever bought her
僕は、彼女のために買った物全部を返却した
Help me, help me, I'm all out of lies
助けてくれよ、お願いだよ、嘘のネタが尽きちゃったんだ
And ways to say you died
君の死に様のネタが尽きちゃった
My pride still feels the sting
僕のプライドはいまだに傷ついたままだ
You were my everything
君は僕のすべてだった
Some day I'll find a love like yours (a love like yours)
いつの日か、君のような恋人を見つけるよ
She'll think I'm Superman
その彼女は僕のことをスーパーマンのように思ってくれるだろう
Not super minivan
スーパー小型バンのように、じゃなくて
How could you leave on Yom Kippur?
よくもヨーム・キップール(贖罪の日)に僕を捨ててくれたね

That's cool, but if my friends ask where you are I'm gonna say
それでかまわないけど、友達に君はどこなのかと聞かれたら、僕はこう言ってやる

She was caught in a mudslide
土砂崩れに巻き込まれちゃったんだ
Eaten by a lion
ライオンに食べられちゃってね
Got run over by a crappy purple Scion
安っぽい紫色のサイオンに轢かれちゃったんだ
Help me, help me, I'm no good at goodbyes!
助けてくれよ、お願いだよ、僕はさよならを言うのは苦手なんだ
She dried up in the desert
砂漠で干からびちゃった
Drown in a hot tub
ホットタブで溺れちゃって
Danced to death at an east side night club
イーストサイドのナイトクラブで死ぬまで踊り狂ってしまった
Help me, help me, I'm all out of lies
助けてくれよ、お願いだよ、嘘のネタが尽きちゃったんだ
And ways to say you died
君の死に様のネタが尽きちゃった

I wanna live a thousand lives with you
君とは何千回も人生を一緒に生きたい
I wanna be the one you're dying to
君に死んでもいいと思われるようになりたい
Love...but you don't want to
愛している、でも君は違うんだよね

That's cool, but if my friends ask where you are I'm gonna say
それでかまわないけど、友達に君はどこなのかと聞かれたら、僕はこう言ってやる
That's cool, but if my friends ask where you are I'm gonna say
それでかまわないけど、友達に君はどこなのかと聞かれたら、僕はこう言ってやる
She went down in an airplane
乗っていた飛行機が墜落しちゃったんだ
Fried getting suntan
日焼けしようとして焼け死んだよ
Fell in a cement mixer full of quicksand
流砂でいっぱいになったコンクリートミキサー車の中に落っこちちゃってね
Help me, help me, I'm no good at goodbyes!
助けてくれよ、お願いだよ、僕はさよならを言うのは苦手なんだ
She met a shark under water
海に潜っていたらサメに出くわしちゃったんだ
Fell and no one caught her
高いところから落ちたんだけど、受け止めてくれる人が誰も居なかったんだ
I returned everything I ever bought her
僕は、彼女のために買った物全部を返却した
Help me, help me, I'm all out of lies
助けてくれよ、お願いだよ、嘘のネタが尽きちゃったんだ

She was caught in a mudslide
土砂崩れに巻き込まれちゃったんだ
Eaten by a lion
ライオンに食べられちゃってね
Got run over by a crappy purple Scion
安っぽい紫色のサイオンに轢かれちゃったんだ
Help me, help me, I'm no good at goodbyes!
助けてくれよ、お願いだよ、僕はさよならを言うのは苦手なんだ
She dried up in the desert
砂漠で干からびちゃった
Drown in a hot tub
ホットタブで溺れちゃって
Danced to death at an east side night club
イーストサイドのナイトクラブで死ぬまで踊り狂ってしまった
Help me, help me, I'm all out of lies
助けてくれよ、お願いだよ、嘘のネタが尽きちゃったんだ
And ways to say you died
君の死に様のネタが尽きちゃった
And ways to say goodbye
さよならの言い方が尽きちゃったんだ

ミュージックビデオはこちら。
デビッド・ハッセルホフが、トレインのボーカリスト、パトリック・モナハンに「君の彼女はどこ?いつも一緒に居るのに」と聞くと...


Saturday, January 12, 2013

ちょっと残念:L.A. ギャング ストーリー


木曜日は「Gangster Squad」(日本公開タイトルは「L.A. ギャング ストーリー」だそうで...こんなベタな邦題、久しぶりかも...)の試写に行って来た。

第二次世界大戦後のLAの暗黒街は、ユダヤ人マフィアのミッキー・コーエン(ショーン・ペン)に仕切られていた。強制売春から麻薬取引、不法賭博と、手広く“ビジネス”を展開させるコーエンの権力には、ロサンゼルス警察(LAPD)も頭が上がらない。そんな街の状態に嫌悪感を覚えた新署長のウィリアム・H・パーカー(ニック・ノルティ)は、気骨ある巡査部長のジョン・オマラ(ジョシュ・ブローリン)に命じて、コーエンを叩き潰す非公式なチームの結成を命ずる。オマラが選り抜いたのは、サウス・ロサンゼルスの犯罪を知り尽くしている黒人刑事コールマン(アンソニー・マッキー)、盗聴などの技術に精通している頭脳明晰な刑事コンウェイ(ジョヴァンニ・リビシ)、銃使いの腕にかけては右に出る者の居ない刑事マックス(ロバート・パトリック)とその弟分的刑事ナヴィダード(マイケル・ペニャ)、一見軟派だが実は男気あるジェリー(ライアン・ゴズリング)の5人。自分の配下の者たちにさえ失敗を許さない極悪非道なコーエンと、それに対抗して手段を選ばずコーエンを攻撃する刑事6人組の壮絶な“仁義なき戦い”が始まった...

ショーン・ペン、ジョシュ・ブローリン、そしてライアン・ゴズリングというクセモノ揃いのキャストと、1940年代のロサンゼルスが観られるという魅力を感じて観に行ったのだが、正直言って出来の粗さにガッカリさせられた。
まず、冒頭、「実際に起きた事を元にしている」という但し書きが出てくるし、コーエンやパーカー署長、コーエンに対抗するマフィア親分のジャック・ドラグナなど、実在の人物も登場するのに、歴史的事実を歪曲し過ぎてしまっている。例えば、コーエンとドラグナの確執は本当のことだったとしても、ドラグナに関してのかなり重要な出来事が完全なるフィクションだったり、最終的にコーエンが逮捕・投獄された背景についても全く異なる説明になっている。
もう1つ、残念だったのは、まがりなりにも現職の刑事である人間たちがいとも簡単に無実の人間を巻き込むことを厭わないような銃撃戦を平然と展開させていること。「戦争に巻き添え被害はつきもの」なのかもしれないが、それにしてもあまりに無頓着な暴力描写が続くのには、ウンザリさせられた。

歴史的事実の歪曲や強烈なバイオレンスと言えば、クエンティン・タランティーノの近作「イングローリアス・バスターズ」や「ジャンゴ 繋がれざる者」が公開された際にも、そのような論議が起こったが、タランティーノの歴史的事実の歪曲は誰が見ても明白なものであり(ヒットラーが映画館で爆死したとか、南北戦争前に黒人の賞金稼ぎが居たなどと考える人は誰も居ないだろうから)、しかも、それがストーリーの要になっていること、そして、タランティーノの映画監督としての作家性が過激なるバイオレンス描写にあることを考えれば、タランティーノ作品と「L.A. ギャング ストーリー」の決定的な違いは明らかだろう。

監督を務めているルーベン・フライシャーは、「ゾンビランド」がなかなか面白いホラーコメディだっただけに、優れた俳優たちを揃えながらも、この程度の作品にしか成らなかったのは残念である。


Thursday, January 10, 2013

2012年「くるみ割り人形」より「花のワルツ」

昨日、2012年12月に上演された「くるみ割り人形」のDVDが出来上がってきました。
と、思ったら、DVD係のお母さんが、早速、自分の娘がセンターを踊っている動画を何本かYouTubeにアップしているのを見つけたので、その中から、私の娘も群舞で出ている「花のワルツ」の動画を御紹介。



センターでデュードロップ・フェアリーを踊っている御嬢さんは、ハイスクールのフレッシュマン。(日本では中学校3年生にあたります。)
まだ14歳なのに、この上手さ。去年の夏は、超難関であるSchool of American Balletの夏のサマー・インテンシブのスカラーシップを勝ち取り、さらに、これまた難関だと言われているスザンヌ・ファレルのワークショップにも合格するという実力の持ち主です。

Monday, January 7, 2013

THE PERKS OF BEING A WALLFLOWER


去年の10月にアメリカで劇場公開された際に見逃していた「The Perks of Being a Wallflower」をDVDで観た。

題名は日本語に訳すと「壁の花でいることの特典」といったところ。(同名原作は「ウォールフラワー」というタイトルで邦訳が出ている。)

この物語の「壁の花」的存在なのは、主人公のチャーリー。ライターの資質を持ち、頭脳明晰な高校1年生(日本では中学3年生にあたる)だが、シャイで無口、引っ込み思案なため、親友のマイケルが自殺してしまってからは、友達もおらず、学校でも独りぼっちで過ごすことが多い。
そんなチャーリーは、技術工作の授業で、自分を3度も落第させた教師に対しても平然とシニカルなユーモアで対処する4年生のパトリックが、実は「新入生たちをリラックスさせようとしている暖かい心の持ち主」であることを見抜く。
例によって独りでフットボールの試合を見に行ったチャーリーは、やはり一人で座っているらしいパトリックを見かけ、声をかける。パトリックの言葉に甘えて、チャーリーが隣に座って間もなく、魅力的なショートヘアのサムがやって来て、気さくにチャーリーの隣に座る。サムは、パトリックのステップシスターで、仲は良いが恋人関係ではないと言う。
年下で不器用にもかかわらず、自分を暖かく迎えてくれたパトリックとサムと一緒に時を過ごすようになって、学校に行く楽しみが出来るチャーリーだったが...

なんとなく、ティーンのロマコメという間違った印象を持っていたこの作品は、チャーリーや彼を取り巻く周囲の高校生たちが、笑ったり、泣いたり、怒ったり、傷ついたりしながら、子供と大人とのはざまで自分自身をどう扱っていいのか当惑するところを、実に真摯な眼で見つめる佳作だった。

監督のスティーヴン・チョボウスキーは、前述の原作の筆者で、この作品の前にはインディー系の低予算コメディを1本撮っただけだが、半自伝的な作品であることもあってか、非常に細やかな演出で登場人物たちを瑞々しく描いているところにとても好感が持てる。
主役のチャーリーを演じているのは、ローガン・ラーマン。映画を観終わって調べてみるまで、ダルタニアン役で出演していた「三銃士/王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船」の取材で本人に会っていたことに気づかなかった。本人は、チャーリーほどシャイではないけれど、もの静かで知的な感じの良い青年でした。
パトリック役のエズラ・ミラー、サム役のエマ・ワトソンも、とても良い。ワトソンは、「ハリー・ポッター」シリーズの後に、こういう作品を選んでいることで賢さがよくわかる。

それにしても、アメリカで高校生をするのも大変なんだなあ。
我が娘は大丈夫なのだろうか...?

Wednesday, January 2, 2013

HAPPY NEW YEAR

ついこの間、2012年が始まったと思ったら、知らないうちに2013年がやって来てしまった。

去年は、年末年始に日本に帰省したけれど、今年はどこにも行かず、年末はひたすら家の整理と掃除に費やしました。
もう、ホコリがすごいの、なんの。ハウスダスト・アレルギーの私は、薬を飲んでもクシャミ連発、目はシパシパ、喉はイガイガのつらい作業でありました。

大晦日は年越し蕎麦、じゃなくて、なぜかコストコのカニと、チーズフォンデュで1年の終わりを迎え、TVで3時間遅れのタイムズスクウェアのカウントダウンを見て、お開き。

明けて元旦。おせちがあるわけでもなく、初詣するでもない、フツーのお休みという感じの元旦。

元々ものぐさ花子な私ではありますが、今年はちょっと何も無さすぎたなーとちょっと反省。来年は、もう少し御正月らしく新年を迎えたいと思ったのでした。

ちなみに、娘の学校は7日からだけれど、バレエ教室は2日からしっかり開始。
娘は、ママからのクリスマスプレゼントのレオタードに、新調したポアントシューズを持って、嬉々としてレッスンに出かけました。
好きな事があるって良いね。

クリスマスプレゼントのMirellaのレオタード。
後ろに付いている飾りの結び目とドレープラインが美しくて母は一目惚れして購入。