Monday, April 20, 2015

「ストレイン」


アメリカでは去年の夏に放映開始されたTVドラマ・シリーズ「The Strain」を観始めた。

観始めるのに半年以上もかかったのは、観始める勇気が無かったから。(笑)
だって私の苦手なホラー・ジャンルのドラマなんだもん。そう簡単に観始めるわけにいかない。心の準備というものが必要だったのであーる。

ぢゃ、わざわざそんなもの観なくたっていいじゃないか、と言われるかもしれないけれど、この「The Strain」、そんじゅそこらのホラーとはちょっと違う。何が違うかというと、クリエイターが「パンズ・ラビリンス」や「ヘルボーイ」の監督、ギレルモ・デル・トロなんですな。最近、アメリカ映画界で実力を見せつけている「バードマン」のアレハンドロ・イニャリトゥ、「ゼロ・グラビティ」のアルフォンソ・キュアロンと一緒にメキシコ出身監督3人組“トレス・アミゴス”を成している鬼才がクリエイターとなっているなら見逃すテは無いというわけで。

物語は、ベルリン発ニューヨーク行きの飛行機リージス航空753便の中で、何事かが起きたところから始まる。この飛行機、管制塔からの呼びかけには全く応じず、テロリストによる立てこもり事件が疑われるが、中からの応答が全く無いことで、機内の乗客乗員が伝染病に罹った可能性が出てきて、疫病対策センター(CDC)のDr.エフレイム・グッドウェザー(「ミッドナイト・イン・パリス」でヘミングウェイを演じたコリー・ストール)が同僚のDr.ノラ・マルティネス(ミア・マエストロ)やジム・ケント(「ロード・オブ・ザ・リング」のサム)と共に召集を受ける。防護服を着て機内に入ったグッドウェザーとマルティネスは、乗客が眠ったように死亡しているのを発見するが、4人の生存者を発見する。機内の貨物室からは、所有者不明なドクロの彫刻が施された木製の大きな箱が発見されるが、中には土が入っているだけだった。不可思議な事故の報道を聞いて報道陣や乗客乗員の家族が空港に駆けつけるが、その中に仕込み杖を携えた老人(「ハリー・ポッター」シリーズのアーガス・フィルチことデイヴィッド・ブラッドリー)の姿があった。エイブラハム・セトラキアンと名乗るその老人は、その大きな箱を空港内から決して出さないよう警告する。一方、いったんは空港内に留められた4人の生存者たちは、グッドウェザーたちが反対したにもかかわらず、空港から解放されてしまう...

いや〜〜、かなり怖いです。オカルト的な恐さではなくて、「エイリアン」的な怖さ。ビジュアルもかなりグロい。ホラーがダメな人だけでなく、グロ系がダメな人はかなり心して観ないとキビシイと思う。

第1話はここで無料視聴できるようです。(期間限定となっているのでいつまで観られるか、わからないけれど)

http://video.foxjapan.com/tv/otameshi_fox/movie/strain/season1.html

アメリカでの予告編はこちら




Saturday, April 11, 2015

春休みは日本で

3月下旬から4月初めにかけて日本に帰省してきました。

春の日本は実に12年ぶり。
楽しみにしていたのは、親戚や御友達との再会だけではなく、桜が観られるということ。
滞在中にタイミング良く満開になって、上野公園まで桜を観に行きました。

人だらけの上野公園〜

平日だったのに、上野公園は人、人、人。外国人も多くて、近年、外国人たちの間で日本の桜を目当てに訪れるのが流行っているというニュースを実感。

上野公園にいくついでに、近くにある旧岩崎邸も訪問。見学ツアーに参加して、明治時代のリッチ&フェイマスのライフスタイルが垣間見られて、満足でした。

旧岩崎邸の偉容。
設計は英国出身のジョサイア・コンドル


日本でのもう1つの楽しみは、食べること〜〜〜
日本はどこに行っても、そこそこ美味しい食べ物にありつけるのが嬉しい限り。
そして今回は、外食だけでなく、名シェフである叔母や従姉、映画評論家の御友達の手料理と、短い滞在期間に3回も最高の家庭料理も御馳走してもらって、とっても幸せでした。

甘いもの好きな私にとってはスイーツも必食。大好きな地元のパティスリーの御菓子は3度も食べて、これまた大満足。上野では季節感あふれる桜風味のアイスクリームのついたクリームあんみつを食べられたし。

上野の有名な甘味処、みはしの桜クリームあんみつ


やっぱり日本は良いなあ〜〜〜
でも、滞在期間12日間というのは、やっぱり短過ぎました。
次は、1ヶ月ぐらい滞在したいものです。

Tuesday, March 17, 2015

「チャッピー」



「第9地区」で注目されたニール・ブロンカンプの新作「チャッピー」を試写で観た。

「チャッピー」の舞台は、「第9地区」と同じ近未来の南アフリカのヨハネスブルグ。極めて治安の悪いヨハネスブルグは、もはや人間の警察官では取り締りしきれず、警察はテトラヴァール社の人間型ロボットに頼っていた。ロボットを発明した技術者のディオン(デヴ・パテル)はテトラヴァール社のブラッドレイ社長(シガニー・ウィーヴァー)に高く評価されていたが、それとは対照的に、巨大な戦闘型ロボットを開発したムーア(ヒュー・ジャックマン)は、役立たずの商品を開発した技術者として社長からは冷たくあしらわれ、嫉妬からディオンを逆恨みする。人間のような思考能力を持った革新的なロボットの開発を自宅で密かに進めていたディオンは、プログラミングを完成させ、不良品としてお払い箱になったロボットを実験用に払い下げてくれるよう社長に頼み込むが、そのようなロボットなど商品価値は無いとして断られてしまう。
新型ロボットを完成させることを諦めきれないディオンは、こっそりお払い箱になったロボットを車に積み込んで自宅に持ち帰ろうとするが、その途中で警官ロボットを開発したディオンに銀行強盗ロボットを作らせようと企むチンピラ3人組に誘拐されてしまう...

「チャッピー」は、かなり過激な暴力描写もあったりするが、物語の中心はチャッピーの成長物語であり、ロボットにとっての自我とは何か、という問いである。その点では、レプリカントが生きる意味を探る「ブレードランナー」と似ているが、映画としてのスタイルはもっと単純で解りやすい。
その点が映画評論家たちはお気に召さなかったのか、「チャッピー」に対してポジティブな映画評を書いたのは1/3に過ぎなかった。ストーリーのテンポは良いし、ハラハラさせるところ、笑えるところ、ホロリとさせるところが沢山あって、すごく楽しめたんだけどなあ。何より、無垢なロボットのチャッピーがすごくキュートで愛らしくて良かった。
「チャッピー」は、「kawaii」文化が根付きやすい日本の観客の方が、案外、良さを解ってあげられる映画かもしれない。


Sunday, March 8, 2015

「アメリカン・ホラー・ストーリー:フリークショー」



「glee」のクリエイター、ライアン・マーフィが手がけたホラー・ドラマ「アメリカン・ホラー・ストーリー」は非常に評判の良い番組だが、ホラー映画が苦手な私は、シーズン1「呪いの館」のパイロット・エピソードを見始めたけれど、あまりの恐さに最後まで観られず挫折。
シーズン2の「精神科病棟」もいかにも恐そうなポスターを観ただけで、もうダメ。病院ってタダでさえ、恐ーい雰囲気の場所なのに、そこを舞台にホラー・ストーリーが展開するなんて聞いただけで気絶しそうなくらい怖い。

と、最初の2シーズンは観ないまま終わっていたのだけれど、ブロガーの御友達から「シーズン3は、それほど恐くないからJBさんでも観られるんじゃないかな〜」と言われ、一応録画。そのシーズン3「アメリカン・ホラー・ストーリー:魔女団」は、2013年10月から2014年1月にかけて放映されたのだが、1年以上遅れた今年の1月に昼間の時間限定で(だって夜だと恐くて眠れなくなったら困るもんね〜笑)観始めてみたら、これが滅法面白い!まあ、クリエイターがマーフィで、出演陣がジェシカ・ラング、キャシー・ベイツ、フランセス・コンロイ、ダニー・ヒューストン、アンジェラ・バセットなんて面々が揃えば、面白くないわけがない。比較的暇な日のランチタイムは「アメリカン・ホラー・ストーリー」タイムになった次第。

「魔女団」に続いて2014年10月から2015年1月に放映された「アメリカン・ホラー・ストーリー:フリークショー」も観始めたけれど、これも「魔女団」に勝るとも劣らない面白さで、第1話からハマりましたねえ。
「フリークショー」の舞台は、1950年代、フロリダ州マイアミの郊外の町ジュピター。ジュピターにやってきたフロイライン・エルサズ・キャビネット・オブ・キュオシティのオーナーで団長のエルサ・マース(ジェシカ・ラング)は、世界各地で発掘してきた“フリークス”たちで構成された見世物小屋ショーを開催していた。エルサが集めてきた団員には、“ヒゲ女”のエセル(キャシー・ベイツ)と奇形の両手を持つ“ロブスター・ボーイ”のジミーの母子、両腕が極端に短い“アシカ男”のポール、身長が約60cmほどしかないインド人女性のマ・プティ、下半身の無いレッグレス・スージー、2mを超える身長を持つ女性アマゾン・イヴなどが居たが、エルサは母親殺しの容疑で病院に拘置されていた双頭のシャム双生児、ベットとドットを連れ出して仲間入りさせる。
そんな折、ジュピターの町では殺人・誘拐事件が連続発生して町民たちを震え上がらせていた...

「アメリカン・ホラー・ストーリー」の面白さは、物語の中心に殺人や狂気や暴力といったホラー的要素を配しながら、サブストーリーとして、母と娘の確執や同性同士のライバル意識、権力への欲求といった人間ドラマをうまく織り込んでいるところに負うところが大きいと思う。ありきたりのホラーものでは、主人公たちがいかに恐怖の連鎖をくぐり抜けて行くかということだけに終始するから、登場人物たちはゲームの駒に過ぎず、見ている側の興味を魅き付けることはほとんど無い。が、「アメリカン・ホラー・ストーリー」の登場人物たちは、善い行いをすることもあれば悪行に手を染めてしまったりすることもあるし、人間関係も複雑だから、ストーリーの先読みもできず、エピソードを観終わるたびに「次はどうなる?」という期待ともどかしさの入り交じった気持ちで続きを観たくてしょうがない気持ちにさせられる。

「フリークショー」は今、半分ほど観終わったところだが、今年の10月に放映が開始される新シーズンはホテルが舞台だとか。
うーん、ホテルかあ〜〜
ホテルと言えば、ホラー映画の名作「シャイニング」のこともあるし、呪われた家や精神病院と同じぐらい恐そう... 観る度胸があるかどうかは自信が無いけれど、少なくともトライするだけの価値は絶対ある!と思っています。






Tuesday, February 24, 2015

「バレエ422」

マグノリア・ピクチャーズのサイトより拝借しました

バレエ・ドキュメンタリー「Ballet 422」を観に行った。

「Ballet 422」は、ニューヨーク・シティ・バレエ(NYCB)の団員、ジャスティン・ペックが、NYCBにとって422本目となるオリジナル・バレエ作品を振り付けるプロセスを追ったドキュメンタリーである。
撮影当時25歳だったペックは、映画完成後、ソリストに昇格されたものの、この映画の撮影が進行していた時点ではバレエ団では一番ランクの低いコール・ドの一員に過ぎなかった。そんな彼が、タイラー・ペックやスターリング・ハイルティン、アマー・ラマサーといったプリンシパル・ダンサーを起用してオリジナルのバレエを作れるというところがいかにもアメリカ的で良い。

欲を言えば、振付のプロセスやダンサーも交えての試行錯誤のプロセスが観ていて非常に面白かったので、その過程を時間軸に従ってもう少し丁寧に追って欲しかったと思うのだが、一般の観客にはこの程度に編集されたものの方が飽きないということなのだろうか。







Thursday, February 19, 2015

捨てる神あれば拾う神あり

先週末、カンザス・シティ・バレエのオーディションを受けてきました。

カンザス・シティ・バレエ(KCB)、実は1月中旬に娘のホーム・スタジオでもオーディションがあったのですが、その日はちょうど、フィジカル・セラピーの先生を招いてケガの防ぎ方、みたいな必修セミナーがあったのでスタジオには居たものの、オーディションには参加できませんでした。

ま、「オーディション受けたいので」と言えば、セミナーの方は欠席可だったと思いますが、失礼ながら、KCBなんてその時まで存在すら知らなくて、全然視野に入っていなかったのです。KCBのことを知ったのは、元PNB団員のS先生が熱心に薦めたのがきっかけでした。前述のフィジカル・セラピー・セミナーに出席していた娘たちを待っている時に、S先生が通りかかったので「S先生、PNBのオーディションに合格する秘訣って何なんですかねえ?」と何げに話しかけたら、「僕が今年強く薦めたいのはKCBなんだよ。ゲストの指導陣がすごく良さそうだから。結局、サマーインテンシブって、誰が教えるのかということに尽きると思うんだよね」という返事がかえって来たのでした。

幸い、KCBはLAの他に南カリフォルニアではオレンジ郡のアーバインで2月の中旬にもう1度オーディションを受けるチャンスがあることが判り、それにチャレンジすることにしたのですが、当日、オーディション会場に行ってみたら、なんと受験者は娘ともう1人の2人だけ。こりゃあ、ボロ出せないわ...と娘はビビったとか。
オーディションの間は、ダンナと2人でカフェで待機。私は仕事の締め切りがあったのでオーディション終了後、ダンナ1人を迎えに行かせたのですが...
戻って来た2人が話すことには、オーディション後、先生(KCBスクールのディレクター=校長先生)が傍にやって来て「あなた、とても良かったわ。非公式だけど合格にします。向こうに戻ってから予算を確認しないといけないけれど、受講料も一部スカラシップを出せるかもしれません」と告げたとか。これまでスカラシップなんてまるで無縁だったウチの娘もダディも、一瞬ポッカーン状態だったそうで。(笑)
正式な通知は10日後ぐらいにメールで、とのことだったけれど、オーディションの翌々日にメールで、合格の旨と500ドルのスカラシップを出しますとの通知がありました。
500ドルなんて大した金額ではないけれど、「私たちの学校に是非、来てください」という招待を受けたことになるのだと考えるとありがたい限りです。

ウエイト・リストになっているボストン・バレエは3月1日までに合否の返事をくれることになっているけれど、娘の気持ちは早くもKCBに傾いているようです。
それまでのオーディションが全て思い通りにいかなくて、それなりにガッカリしていただけに、オーディション終了後、その場で合格をもらい、おまけに少額ながらスカラシップも出たことにだいぶ気を良くしているみたいで。(笑)

KCBスクールのサマーインテンシブのプロモビデオ。0:15ぐらいに登場するのがオーディションをしたディレクター先生。



Wednesday, February 18, 2015

「キングスマン:ザ・シークレット・サービス」


もう先週のことになってしまうけれど、「キック・アス」や「X-MEN:ファースト・ジェネレーション」の監督、マシュー・ヴォーンの新作「Kingsman: The Secret Service」を試写で観た。

ハリー・ハート(コリン・ファース)は優秀なるシークレット・サービス・エージェントだったが、捕えたテロリストが爆弾を持っていることを見抜けずに部下を死なせてしまう。「夫を返して!」と泣いて責める部下の妻に言葉を失ったハリーは、部下が遺した幼い息子に「一生に一度の困った事になったらこの番号に電話しなさい」と、番号の付いたメダルを息子に渡して去る。
17年の歳月が過ぎ、幼かった息子エグジー(タロン・エガートン)は、暴力を振るう継父に支配された荒んだ家庭に育ち、敵対関係にある近所の不良の車を盗んで大破させたかどで逮捕される。弁護士に頼む余裕も無く窮したエグジーは、ふと17年前にもらったメダルのことを思い出し、裏に書かれた番号に電話してみると...

「Kingsman: The Secret Service」は、コミックを原作としているだけあって、アクション・シーンはすごく漫画的。ヴォーンも、同様の作風をウリにしている映画作家なので、素材と監督との相性が実にピッタリと合って成功している。ただし、漫画的とはいえ、或る1シーンは凄まじいバイオレンスが展開するので、そういうのが弱い向きにはオススメできないかも?
それにつけても、コリン・ファースにしてもスパイ中のスパイ、ジェームズ・ボンド役のダニエル・クレイグにしても、英国人俳優はスーツを着こなすのが本当に上手い。本物のMI6のエージェントたちが実際にスーツを着て活躍しているのかどうかはわからないけれど、「高級スーツを隙無く着こなすこと」というのがエージェントの条件の1つなんじゃないかと思うぐらい完璧な装いっぷりでした。