Tuesday, February 24, 2015

「バレエ422」

マグノリア・ピクチャーズのサイトより拝借しました

バレエ・ドキュメンタリー「Ballet 422」を観に行った。

「Ballet 422」は、ニューヨーク・シティ・バレエ(NYCB)の団員、ジャスティン・ペックが、NYCBにとって422本目となるオリジナル・バレエ作品を振り付けるプロセスを追ったドキュメンタリーである。
撮影当時25歳だったペックは、映画完成後、ソリストに昇格されたものの、この映画の撮影が進行していた時点ではバレエ団では一番ランクの低いコール・ドの一員に過ぎなかった。そんな彼が、タイラー・ペックやスターリング・ハイルティン、アマー・ラマサーといったプリンシパル・ダンサーを起用してオリジナルのバレエを作れるというところがいかにもアメリカ的で良い。

欲を言えば、振付のプロセスやダンサーも交えての試行錯誤のプロセスが観ていて非常に面白かったので、その過程を時間軸に従ってもう少し丁寧に追って欲しかったと思うのだが、一般の観客にはこの程度に編集されたものの方が飽きないということなのだろうか。







Thursday, February 19, 2015

捨てる神あれば拾う神あり

先週末、カンザス・シティ・バレエのオーディションを受けてきました。

カンザス・シティ・バレエ(KCB)、実は1月中旬に娘のホーム・スタジオでもオーディションがあったのですが、その日はちょうど、フィジカル・セラピーの先生を招いてケガの防ぎ方、みたいな必修セミナーがあったのでスタジオには居たものの、オーディションには参加できませんでした。

ま、「オーディション受けたいので」と言えば、セミナーの方は欠席可だったと思いますが、失礼ながら、KCBなんてその時まで存在すら知らなくて、全然視野に入っていなかったのです。KCBのことを知ったのは、元PNB団員のS先生が熱心に薦めたのがきっかけでした。前述のフィジカル・セラピー・セミナーに出席していた娘たちを待っている時に、S先生が通りかかったので「S先生、PNBのオーディションに合格する秘訣って何なんですかねえ?」と何げに話しかけたら、「僕が今年強く薦めたいのはKCBなんだよ。ゲストの指導陣がすごく良さそうだから。結局、サマーインテンシブって、誰が教えるのかということに尽きると思うんだよね」という返事がかえって来たのでした。

幸い、KCBはLAの他に南カリフォルニアではオレンジ郡のアーバインで2月の中旬にもう1度オーディションを受けるチャンスがあることが判り、それにチャレンジすることにしたのですが、当日、オーディション会場に行ってみたら、なんと受験者は娘ともう1人の2人だけ。こりゃあ、ボロ出せないわ...と娘はビビったとか。
オーディションの間は、ダンナと2人でカフェで待機。私は仕事の締め切りがあったのでオーディション終了後、ダンナ1人を迎えに行かせたのですが...
戻って来た2人が話すことには、オーディション後、先生(KCBスクールのディレクター=校長先生)が傍にやって来て「あなた、とても良かったわ。非公式だけど合格にします。向こうに戻ってから予算を確認しないといけないけれど、受講料も一部スカラシップを出せるかもしれません」と告げたとか。これまでスカラシップなんてまるで無縁だったウチの娘もダディも、一瞬ポッカーン状態だったそうで。(笑)
正式な通知は10日後ぐらいにメールで、とのことだったけれど、オーディションの翌々日にメールで、合格の旨と500ドルのスカラシップを出しますとの通知がありました。
500ドルなんて大した金額ではないけれど、「私たちの学校に是非、来てください」という招待を受けたことになるのだと考えるとありがたい限りです。

ウエイト・リストになっているボストン・バレエは3月1日までに合否の返事をくれることになっているけれど、娘の気持ちは早くもKCBに傾いているようです。
それまでのオーディションが全て思い通りにいかなくて、それなりにガッカリしていただけに、オーディション終了後、その場で合格をもらい、おまけに少額ながらスカラシップも出たことにだいぶ気を良くしているみたいで。(笑)

KCBスクールのサマーインテンシブのプロモビデオ。0:15ぐらいに登場するのがオーディションをしたディレクター先生。



Wednesday, February 18, 2015

「キングスマン:ザ・シークレット・サービス」


もう先週のことになってしまうけれど、「キック・アス」や「X-MEN:ファースト・ジェネレーション」の監督、マシュー・ヴォーンの新作「Kingsman: The Secret Service」を試写で観た。

ハリー・ハート(コリン・ファース)は優秀なるシークレット・サービス・エージェントだったが、捕えたテロリストが爆弾を持っていることを見抜けずに部下を死なせてしまう。「夫を返して!」と泣いて責める部下の妻に言葉を失ったハリーは、部下が遺した幼い息子に「一生に一度の困った事になったらこの番号に電話しなさい」と、番号の付いたメダルを息子に渡して去る。
17年の歳月が過ぎ、幼かった息子エグジー(タロン・エガートン)は、暴力を振るう継父に支配された荒んだ家庭に育ち、敵対関係にある近所の不良の車を盗んで大破させたかどで逮捕される。弁護士に頼む余裕も無く窮したエグジーは、ふと17年前にもらったメダルのことを思い出し、裏に書かれた番号に電話してみると...

「Kingsman: The Secret Service」は、コミックを原作としているだけあって、アクション・シーンはすごく漫画的。ヴォーンも、同様の作風をウリにしている映画作家なので、素材と監督との相性が実にピッタリと合って成功している。ただし、漫画的とはいえ、或る1シーンは凄まじいバイオレンスが展開するので、そういうのが弱い向きにはオススメできないかも?
それにつけても、コリン・ファースにしてもスパイ中のスパイ、ジェームズ・ボンド役のダニエル・クレイグにしても、英国人俳優はスーツを着こなすのが本当に上手い。本物のMI6のエージェントたちが実際にスーツを着て活躍しているのかどうかはわからないけれど、「高級スーツを隙無く着こなすこと」というのがエージェントの条件の1つなんじゃないかと思うぐらい完璧な装いっぷりでした。




Wednesday, February 4, 2015

さあ、どうしたものか...

先週末のパシフィック・ノースウェスト・バレエ(PNB)は、予想通り、今年もダメでした。2012年、2013年、2014年、2015年と4年連続の玉砕でございます。
本人曰く、オーディション自体は楽しかったんだけど、やはり、過去に3年連続不合格だったという先入観があったからか、受けている最中に「ダメかも〜」と思い始めてしまったとか。
それを聞いて何だか、かわいそうになっちゃいました。

実は、数週間前に、PNBの団員だった、ホームスタジオの先生とオシャベリする機会があって、PNBがどんな人材を求めているのかを聞いたら、5〜6年前に元NYCBのピーター・ボールがディレクターになってからは、背が低めで筋肉がガッツリついたタイプが好まれるようになったとか。(詳しくはこの日の日記のコメント欄参照してください。)
フィジカル・セラピーの先生にその話をした時も、「そう言えば、2年前ぐらいにPNBの公演を観たら、出てくるダンサー出てくるダンサー、皆、器械体操の選手みたいな感じで、全然バレリーナっぽくなかったわね」とのこと。

片思いなんですかねえ、やっぱり...

もちろん、背が高くたって実力があってしっかり受かっている人も沢山居ると思いますが、うちの娘はその限りではなかったということなのでしょう。

その前週末に受けたボストン・バレエも、ウエイト・リスト(合格者の辞退待ち)という結果に終わり、受講許可をもらったABTのカリフォルニア会場はやはり行きたくない、ということで見送り、結果、今年の夏はどこにも行く所が無い〜〜〜という状況になっています。

来週末以降に受けられるバレエ学校のオーディションも一応、何校かあって、その中では、前述の元PNB団員の先生がオススメだと言っていたカンザスシティ・バレエも含まれているので、あともう1校だけ受けてみようか、と話しています。

それにしても、サマープログラムのオーディション、年齢が上がるにつれ、合格が難しくなるとは聞いていましたが、本当にその通りだったという事を身をもって体験している娘なのでした。