Sunday, February 21, 2016

「デッドプール」


X-MENユニバースのメンバーの1人、デッドプールが主役の「デッドプール」を試写で観た。

ハリウッドは相変わらずスーパーヒーロー映画が大好きで、映画はもちろん、最近はTVにまでスーパーヒーローが進出。正直、食傷気味になってきていたので、「デッドプール」の試写の案内が来た時にも行くべきか否か迷ったのだけれど、信号待ちしていた時に工事中の建物を囲んだ壁に貼ってあったポスターを目にした。それが、上のバージョン。デッドプールが手でハートを作っているもの。
これを見て、「もしかして、『アントマン』のようにギャグ入ったスーパーヒーローものだったりする?」と思い、予告編を見てみたら、うん、これは楽しそうだな、と思って観に行ってきた。

いやあ〜〜〜、楽しかったですねえ。
まず、オープニング・クレジット。普通は主演俳優の名前が出て「A Film by ***」と監督の名前が出たりするわけだけど、「デッドプール」のクレジットでは、主演はGod's Perfect Idiot(神が作りたもうた完璧なるバカ)だし、プロデューサーはAsshat(アホ)、そして監督はOverpaid Tool(給料もらい過ぎの能無し野郎)。他にも「セクシーなネエちゃん」、「イギリス人の悪役」、「CGI製のキャラ」、「気分屋のティーン」とか「お笑い担当」などなど、観客がドッとウケる文字が並んで、これはフツーのスーパーヒーロー映画じゃないよと、作品のトーンをしょっぱなから設定。これは賢いと思った。

「デッドプール」は、ウェイド・ウィルソンがいかにしてデッドプールになったかというデッドプール誕生の経緯とそこに関わる敵をデッドプールが倒していくまで描くのだけれど、ライアン・レイノルズ演じるデッドプールのキャラはもちろん、彼の台詞を中心とした会話が「そこまで言うか?」的な表現満載の過激ユーモアで可笑しい。こういうのが駄目な人は全くついていけないと思うけれど。
ついていけない、と言えば、暴力描写も凄いです。一緒に観に行ったツレはちょっと引いてました。
だから、若いニイチャンたちにウケそうなユーモアや激しい暴力描写が駄目な人にはオススメしません。

でも、私は笑ったなあ〜。久しぶりに爽快な気分になれる映画でした。

⬇日本のファンが作ったらしき予告編。公式予告編は、実際に観る時まで取っておいて欲しいかも、というシーンが結構出てきて残念なので、それよりは若干マシなこちらを貼っておきます:


Friday, February 19, 2016

「ズーランダー2」


ベン・スティラーのコメディ「ズーランダー」の続編「ズーランダー2」を試写で観た。

「ズーランダー」は、ベン・スティラー演じるタイトル・ロールのモデル、デレク・ズーランダーを中心にモデル界で繰り広げられる騒ぎを描くオバカコメディで、それなりに楽しめたので続編も期待して観に行ったのだが、あまりに粗雑な出来でガッカリ。

映画は、第1作の終わりでズーランダーが建てた子供学習センターが崩壊して、愛妻マチルダを失ったズーランダーが隠遁生活をおくっている、というところから始まるのだが、ストーリーの構成なんてあったもんじゃない、というか、「サタデー・ナイト・ライブ」の出来の悪いライターが書いたスキットの寄せ集めのような印象を受けるお粗末なコメディだった。

コメディなんて笑えてナンボ。特にオバカコメディで笑えないというのは最悪。もしかしたら第1作から15年経ったということで、私が歳を取ったから〜?などとも考えたけれど、公開後にRotten Tomatoesでチェックしたら評論家の支持度は23%だったので、やっぱり〜〜と納得。
試写会で観に行ってタダだったし、映画館も比較的近い場所だったのでまだ許せるけど、これを15ドルとか払って観させられたんだったら怒ってたな。



Sunday, February 7, 2016

「ヘイル、シーザー!」


ジョエル&イーサン・コーエン兄弟の新作「ヘイル、シーザー!」を試写で観た。

コーエン兄弟は、基本的にノーテンキで楽観的なハリウッド映画とは一線を画し、ダークなユーモアを交えながら人間の本質をえぐるような作品を撮るところが大好きな監督/脚本家デュオなのだが、「ヘイル、シーザー!」も、大笑いしながら「うーん、鋭い...」と思わせるところがある作品だった。

舞台は1950年代のハリウッド。「ヘイル、シーザー!」の主役、エディ・マニックス(ジョシュ・ブローリン)は、キャピタル・ピクチャーズの製作部長だが、映画の製作陣頭指揮を取るだけに留まらず、駆け出し女優のスキャンダルを未然に防いだり、演技力ゼロの西部劇スターにキレる大物監督をなだめたり、未婚の人気女優の妊娠問題を解決したりと、フィクサー的な役割も果たす毎日をおくっている。そんな或る日、ローマ時代を舞台にした史劇「ヘイル、シーザー!」の主演スター、ベアード・ウィットロック(ジョージ・クルーニー)が誘拐されるという事件が起きる...

この映画の楽しみの1つは、何と言ってもコーエン兄弟お気に入りのクセのある俳優が揃っているキャストだろう。前述のブローリン(過去のコーエン兄弟出演作は「ノーカントリー」+「トゥルー・グリット」)、クルーニー(「オー・ブラザー!」+「ディボース・ショウ」+「バーン・アフター・リーディング」)の他にも、スカーレット・ヨハンソン(「バーバー」)、ティルダ・スウィントン(「バーン・アフター・リーディング」)、そしてジョエルの妻でコーエン兄弟作品常連のフランセス・マクドーマンドらの面々が、相変わらず強烈な演技を見せてくれる。
もう1つ見逃せないのが、1950年代にハリウッドで量産されていた映画のオマージュ的パロディの数々。タイトルになっている史劇「ヘイル、シーザー!」は明らかに「ベン・ハー」のパロディだし、他にも「水着の女王」やジーン・ケリー風ミュージカル(誰が主演スターを演じているかはお楽しみに!)、歌うカウボーイが出てくる西部劇、白黒で撮影されたメロドラマなどなどと、映画通だったらニヤリとしてしまうシークエンスが連続して飽きることが無い。

同じハリウッドを舞台にしたコーエン兄弟の「バートン・フィンク」のダークさは無いが、その分、文句無く楽しめるコメディになっている。

Wednesday, February 3, 2016

結果は一勝一敗

今年のオーディション、一番最初に受けたピッツバーグ・バレエ・シアター(PBT)に合格し、2番めのオーディションだったボストン・バレエは不合格という一勝一敗の結果に終わりました。

PBTは初めての挑戦だったけれど、オーディションを指導した先生との相性が良かったのか、楽しいオーディションだったそうなので、予想通りの結果だったようですが、ボストンの方は、不合格通知を受けたことを本人に伝えた際に「え〜、わりと手応えは良かったのに」とちょっと驚いた様子でした。まあ、風邪をひいて予定の日に受けられず、翌日にちょっと無理してオーディションを受けに行ったこともあったし、70人を優に超える人数だったということで条件が悪かったのも確かなので、仕方ないですね。
救いなのは、PBTの方が先に結果が出て、オーディションが好印象だったことに加えて振付のクラスもあったりすることで、本人、すっかり行く気になっていたため、ボストンの不合格の知らせもそれほど気にしなかったことでしょうか。

PBTに行くことに決めてしまったので、その後に予定していたカンザスシティ・バレエのオーディションは受けないことにしました。
ということで、今年のサマーインテンシブのオーディションは僅か2校を受けただけ。なんか拍子抜けするような気もしたけれど、入る見込みも無いプログラムを受けても無駄だし、受かっても気が進まないプログラムを受けても仕方ないし、ということで、効率的な年だったと考えるようにします。

PBTは、日本のバレエコンクールで入賞してスカラシップもらったりサマーインテンシブの受講許可をもらったりして参加する日本人バレエ生徒たちも多いようなので、日本人バレエ友達が出来たりするのも楽しいかも〜〜?と娘と話しています。