Thursday, December 30, 2010

クリスマスはSFベイエリアで

今年もクリスマスは、サンフランシスコ北にあるペタルマという町に住む義妹(配偶者の妹)一家のところで過ごした。

24日は、義妹の夫の母方がハンガリー系ということでハンガリー風ポーク+赤キャベツ+ポテトというディナー。
25日は、1パウンド(450g)あたり2ドル99セントという激安な御値段のカニを大食い。(カニ嫌いな家族はチーズフォンデュ)
その間、クッキーやら、パイやらのデザートなんかもあって、体重増加の危険信号が頭の中で点滅するも、帰宅後、体重を量ったらむしろ減っていて(といっても2〜3パウンドだったけど)ビックリ。

ペタルマへは、400マイル(640km)以上の道のりをドライブ。
旅の道連れは、娘のベッドの友、Bobertaちゃん、でした。(あ、犬のZimaも同伴したよ。)

Wednesday, December 29, 2010

スタインウェイがやって来た


11月5日にレポートしたスタインウェイ・ピアノが、内部はサウンドボード、金属製のフレームを除いて部品は全取り替え、外部は、50年代だか60年代だかに塗装し直されたと思われる黄土色から元々の色だった濃いバーガンディ色に塗り直されて、まるで新品のようにピッカピカになって戻って来ました。90歳である事実を唯一、偲ばせるのは黄色みをおびた象牙の鍵盤ぐらい。音も、まろやかでリッチで、もうウットリする音色です。

12月22日に我が家に配達されて以来、娘はこのピアノで練習しているのですが、ドケルバン腱鞘炎とやらで左手首が痛い私は弾きたくても弾けない状態。ああ〜〜〜、弾きたい〜〜〜〜...(涙)早く治さなくっちゃ!

Tuesday, December 28, 2010

THE NUTCRACKER 2010

もう2週間以上前になりますが、「くるみ割り人形」の公演が無事、終わりました。

例年は、11月の感謝祭の週末の2日間はマリブのペッパーダイン大学内にあるSmothers Theatreで、それから2週間後の12月初旬にはブレントウッドに在るWadsworth Theatreでと、2カ所での上演だったのですが、今年は、Wadsworth Theatreのみ。


↑Wadsworth Theatre (ちょっとゴスっぽい雰囲気に撮れてますが...)

Wadsworth Theatreは、自宅から近いし近くにはウエストウッドの町が控えているので食べ物の調達とかにも便利なのですが、1939年に建てられた劇場(一説には映画館だったとか)だけに、楽屋がほとんど無く(出演者たちのために外に楽屋用トレイラーを置かねばならない)、舞台の袖にもほとんどスペースが無かったりして、出演者たちにとっては非常に使いにくい劇場なのであります。

まあ、それはさておき...

今年の「くるみ割り人形」は、最後までキャスティングが決定しなくて、ギリギリまで振り付けの変更が繰り返されたり、年少の出演者たちの意識(&技術も)のレベルが低くて先生がキレまくったり、せっかくゲスト出演してもらった教室の卒業生でロサンゼルス・バレエのバレリーナ、メリッサ・バラク女史が振り付けの件で校長先生と対立しちゃったりと、ただでさえいろいろモメ事が絶えない「くるみ割り人形」の公演が、例年にもまして大荒れ状態になり、親兼ボランティアの私たちはハラハラしっぱなしでありました。*sigh*

まあ、それでもフィナーレの雪(銀色の紙吹雪なんだけど)が舞うシーンを観ると、性懲りも無く感動したりするバレエ馬鹿な親は私です。

Saturday, November 20, 2010

NUTCRACKER Season



娘のバレエ教室での年末恒例の「くるみ割り人形」の公演日が、いよいよ2週間後に迫り、今日と来週の土曜日は、スタジオでドレスリハーサルです。
今日は、地元カルバーシティのコミュニティ無料紙の記事のための写真撮影があり、カルバーシティ在住の我が家とDさん御一家の姉妹がモデルになりました。

今年、踊るのは、チャイコフスキーの「くるみ割り人形」の中には入っていないけれど、同じチャイコフスキー作曲の小品を使った「Crystal Bell」という演目。2分足らずの短い曲ですが、8人だけで踊るので、しっかり観られるのが親には嬉しかったりします。(親バカ状態全開中)

Friday, November 12, 2010

UNSTOPPABLE



トニー・スコットの新作「UNSTOPPABLE」の試写に行った。

「UNSTOPPABLE」は、ペンシルバニアの操車場の怠惰な一労働者のアホらしいミスで、1つの街を破壊してしまうぐらいの量の有害ガスを積んだコンテイナーを含む貨物列車が暴走してしまうという話。(これほどすごい規模では無かったようだが、実際に2001年にオハイオで起きた事件を元にしているらしい。)

これまで観た“暴走列車もの”、たとえば黒澤明の原案をアンドレイ・コンチャロフスキーが映画化した「暴走機関車」(1985)とか「大陸横断超特急」(1976)とかは、主人公たちが暴走する列車に乗っており、スピードアップしていく列車を内側から停めようとしてハラハラドキドキさせる作品だった。しかし、「UNSTOPPABLE」は暴走する機関車が或る意味、パニック映画ジャンルのモンスターやエイリアン、あるいはサメのような"外敵”として捉えられているところが新鮮で面白かった。

スコットの演出は相変わらずキレが良くて、一瞬たりとも気を抜かせないエンターテイメント性の高さはさすが。
主演のデンゼル・ワシントンは、列車の重量感に負けない存在感を見せていて、彼以外にこんな役を演じられる俳優は居ないっしょ、と思わせるハマり役。彼をアシストする列車運行管理者役のロザリオ・ドーソンもとっても良かった。従来だったら、男性の俳優を割り当てそうな役に彼女を起用したキャスティングは賢い。

深みのある名作ではなかったけれど、上映時間1時間38分の間、ずっと楽しめる、ハリウッドの映画製作職人芸の賜物みたいな作品です。

Wednesday, November 10, 2010

Boardwalk Empire


<<主演のスティーヴ・ブシェミ。「ファーゴ」では「変な顔の人」呼ばわりされていたけど、今やアトランティック・シティのドンだぜ。>>


今シーズンから始まった番組の中で、実は一番期待していたのは、この番組「Boardwalk Empire」。
だって、何たって、名匠マーティン・スコセッシがプロデュースしているんだから、期待が膨らまないわけはない。
しかも、パイロット(第一話)はスコセッシ師匠、自らが監督しているんだから、もうファンにとっては垂涎ものなのでございます。

「ボードウォーク・エンパイア」の舞台は、1920年のニュージャージー州アトランティック・シティ。主役のナッキー・トンプソン(スティーヴ・ブシェミ)は、市の財務部長で地元ではちょっとした顔の男。郡保安官の弟を通じてのコネもあって、法律違反すれすれのことをしている。折しもアメリカは禁酒時代に入り、酒の密売に乗り出そうとするトンプソンだが、第一次大戦の戦線の記憶を拭えない弟子のジミー(マイケル・ピット)の予想外の行動によって、自分でも気づかぬうちにアウトローの世界に惹き込まれて行く...

といったところがパイロット・エピソードの展開だった。
スコセッシの演出だから、シネフィルの彼らしい過去の作品を彷彿とさせる映像や、1920年代の雰囲気を見事に再現しているカメラワークなど、TVドラマのレベルを遥かに超えた上質なドラマになりそうでワクワクさせられる。もちろん、スコセッシのトレードマークと言っても良いバイオレンスやFワード連発の会話もしっかり入ってます。


<<スコセッシ師匠>>


最近は聞かなくなったけど、HBOのキャッチフレーズは「It's not TV. It's HBO.」。「Boardwalk Empire」は、それをまさに証明するドラマの1つになりそうです。

Friday, November 5, 2010

PROJECT STEINWAY

配偶者の叔母が8月に亡くなった。
デンマーク人の叔母は、アメリカ人と結婚して故郷から遠く離れて暮らす私を同志のように思ったのか、何十年も知っている姪や甥と同じように私のことを可愛がってくれた。
私を気に入ってくれたもう1つの理由に、私が彼女のスタインウェイで夫が好きだったというベートーベンのソナタを弾いたこともあったのではないかと思う。子供に恵まれなかった彼女は養女をもらったが、その子はピアノが嫌で嫌でしょうがなくて結局、叔母もすぐにレッスンを受けさせることを諦めたらしい。
私の娘もピアノを弾くようになり、叔母にも何度か習った曲を聴かせた。

そんなこともあって、叔母は遺書の中で、「スタインウェイは甥の一家に譲ること」という一文を遺してくれたという。

それ自体は、非常にありがたいことで、私たちは叔母の配慮に心から感謝したのだが、問題は、このスタインウェイ、90歳という「高齢」で、修復が必要だったことである。

このピアノは、配偶者の父方の祖母が結婚祝いに贈られたというもので、祖母が亡くなった際、一家の中で唯一ピアノが弾けた叔母が譲り受けた。骨董に非常に目が利いた叔母は、スタインウェイのグランドピアノの価値についてもよく知っていたのだと思う。ただ、彼女は子供の時にピアノレッスンを受けたきりという程度の腕前だったので、このピアノはあまり弾かれることなく歳を重ねていた。私が弾いた時にも、さすがにスタインウェイなので素晴らしい質感の音を出していたが、鍵盤のタッチは鈍く、音の出ないところも何カ所かあった。

ピアノの修復にはすごいコストがかかるということは、覚悟していたのだが、1万5000ドルという見積もりを聞いた際は、配偶者も私も「うーん...」と唸ったきりになってしまった。1万5000ドルと言えば、程度の良い中古車が1台買える。私は別にピアノで生計を立てているわけではないし、娘だって将来、音楽を専門にすることはまず無いだろう。そんな私たちが、そんな大金を出してスタインウェイのグランドピアノなどという身分不相応な物を所有するべきなのか...

配偶者も私もそんな気持ちを抱えたまま、先月、叔母を偲ぶ会に出席するついでに、そのスタインウェイを再度、見に行った。試しにピアノの蓋を開けて、少し弾いてみた。うーーーん、やっぱり欲しい...損得を考える頭とは別の身体の中のどこかでそういう気持ちが沸き起こって、配偶者と私は、叔母の遺品を整理していた彼女の恋人に「このピアノ、いただきます」と宣言。
私は、いったん気持ちを決めるとすぐに行動する人間なので、LAに戻るとすぐに、娘が以前習っていたピアノ教師に紹介してもらったスタインウェイの修復師に連絡を取り、彼の工房まで配偶者と2人で会いに行って、修復を依頼した。ロシア生まれで、ピアノ修復歴40年という修復師、ジーンは、叔母の恋人が問い合わせてくれたピアノ業者よりも少し安い1万2500ドルで修復を約束してくれた。

修復には1ヶ月と1週間かかるということなので、このスタインウェイ、私たちにとっては最高のクリスマス・プレゼントになりそうである。


ピアノの仕上げ塗装の色を決めに、ジーンの工房を訪れたら、私たちのピアノは、中身を抜かれた状態になっていた。


取り外されたプレート。このカーブとかも、スタインウェイ独自のもので、内部の部品の多くが特許製品なのだとか。


修復師のジーンさん。ピアノだったらどんなメーカーの製品も扱うが、特にスタインウェイの修復が得意。彼のピアノ談義は非常に面白い。

Friday, October 29, 2010

アメリカのTV:秋の新シーズン

毎年、9月から始まるアメリカのTVの秋の新シーズンが始まって1ヶ月が経ち、我が家のTV鑑賞もパターンが落ち着きつつあります。


まず、この新シーズンで特に毎週展開が楽しみになっているのは、「The Event」。
恋人の誘拐事件に巻き込まれた青年と、どうやら地球人ではないらしい謎の集団、そこに大統領をはじめとした政府関係者が絡むという、陰謀ものとSFがフュージョンされたようなドラマで、先の予想がつかないのが魅力。キャストも、主役の青年に2003年、動脈破裂で急逝したジョン・リッターの息子、ジェイソン・リッター、誘拐される恋人に「ディスタービア」のサラ・ローマー、オバマ大統領がモデル?みたいな大統領にブレア・アンダーウッド、謎の集団のリーダー格の女性に「ER」のローラ・イネス等々、なかなか充実の顔ぶれ。
エピソードごとのいわゆるシリーズものではなく、毎回欠かさず観て筋を追っていかないとわからなくなるシリアルものと呼ばれるドラマゆえ、視聴者をぐいぐい惹き込み続けていかねばならないのが大変だけど、去年の「フラッシュ・フォワード」のように、いよいよ面白くなってきたぞ〜〜と思わせたら、打ち切りなどという悲しいことにならないでもらいたいものです。


軽いノリだけど、ウソだとは判っていても「国際的な」ロケーションが楽しいのは「Undercovers」。
CIAのエージェントをリタイアしてケータリング・ビジネスを始めた夫婦が、友人エージェントの失踪事件をきっかけに再び昔の職に復帰するという設定の一話完結型ドラマ。J・J・エイブラムスがクリエイターなので、「エイリアス」みたいなドラマかと思ったら、コメディタッチ+もっとずっと軽いノリで、何も考えずに楽しめるのが嬉しい。主役を演じるボリス・コジョーは、母親がドイツ人、父親がガーナ人のモデル出身。ウィーン育ちで、母国語のドイツ語はもちろん、英語、フランス語、スペイン語に堪能という特技が、国際的に活躍するスパイ役にぴったりで、毎回、語学力を披露するシーンがある。相手役のググ・バサ=ローも母親がイギリス人、父親が南アフリカ人というエキゾチック・ビューティ。主役2人が非アメリカ人というキャスティングが新鮮でナイス。


アクションものだと男性キャストが主力になりがちな中で、主役の2人が女性だというのが魅力なのは「Nikita」。
言うまでもなくフランス映画「ニキータ」にヒントを得たドラマだが、オリジナルの映画と共通しているのは彼女が元犯罪者で秘密組織によってエリート暗殺者に仕立てられたという背景ぐらいで、今やその組織に復習する一匹狼であるという設定になっている。タイトルロールを演じているのはマギーQ。毎回、クールでセクシーな衣装を着て登場するのは男性視聴者へのサービス精神というところでしょうか。


犯罪物ドラマが大好きな我が家ですが、もちろん、こっちのジャンルでも3本新作を視聴中。
まず、1968年から1980年にかけて放映された人気番組のリメイク「Hawaii Five-O」。オリジナル版同様、ハワイを舞台にした刑事物だが、犯罪の謎解き部分があまり緻密ではないのと、アレックス・オロックリン、スコット・カーン、ダニエル・デイ・キム、それに紅一点のグレース・パクのチームの相性がどうもしっくり感じないのが、ちょっと...回を追うにつれ、それがこなれてくること、脚本の質が上がることを期待したい。


2本目は、「Detroit 1-8-7」。ドキュメンタリー・タッチのカメラワークを採り入れているところとか、映像の色味とかが「NYPD Blue」に似ているんだけど、シリアス過ぎちゃってもう少しユーモアが欲しいなあ...と思うところも同じ。「ザ・ソプラノズ」のクリストファーことマイケル・インペリオリが主役。


3本目は、「Law & Order」フランチャイズの新番組「Law & Order: Los Angeles」。これまで「L & O」は、「Special Victims Unit」とか「Criminal Intent」といった“専門分野”でスピンオフを作って来たフランチャイズなんだけど、今回は、ロサンゼルスという場所でのスピンオフ。べガス、マイアミ、ニューヨークと、場所でフランチャイズを築いて成功している「CSI」にあやかりたいとでも...?でも、他の街を舞台にしていても撮影ロケはLAを使っている番組とは違って、堂々とLAのロケーションが出て来るのは地元民としては嬉しいところ。キャストもスキート・ウルリッチ、テレンス・ハワード、アルフレッド・モリーナと、渋い実力派を揃えている’。


もう1本、アクション系だけれど刑事物ではないドラマで見始めたのは「No Ordinary Family」。マイケル・チクリスを長とする一家が飛行機事故でアマゾン河に落ちたことで超能力を身につけるという「Mr.インクレディブル」の実写版のようなドラマ。各エピソードで一家が遭遇するトラブルが陳腐なファミリードラマにありがちっぽいものであるのがちょっと残念。

これら新番組に加え、これまで観てきた「フリンジ」、「CSI:科学捜査班」、「BONES」、「Lie to Me」も引き続き観ているので、録画がどんどん溜まっていって、現在2週間遅れぐらいで観ているのが目下の悩みです。

Thursday, October 14, 2010

最後の忠臣蔵



ワーナーブラザースが初めて日本で製作する日本映画、「最後の忠臣蔵」のロサンゼルス・プレミアの通訳の御手伝いをしました。

今回渡米したのは、杉田成道監督と、主演の役所広司さん、それに弱冠17歳でヒロインを演じた桜庭ななみさん。
ワーナー・スタジオでの試写には、在LAの日本の映画人も駆けつけてきていました。あと「HEROES」で有名なマシ・オカさんも見かけました。時代劇ファンなんでしょうかね。(そういえば、「HEROES」でも江戸時代にタイムトリップするエピソードがあったっけ。)

「最後の忠臣蔵」、日本での公開は12月18日。アメリカ公開は未定みたいです。

Sunday, October 10, 2010

タイ食料品マーケットにて

先日、ハリウッドのチャイニーズ・シアターで試写を観て、ちょうど御昼時になったので、ハリウッド東部にあるタイ・タウンでランチすることに。



レストランの名前は、Sanamluang Cafe。文字通りのサイズのミニモールにあって、pad see ewが美味しい。家族3人で3皿取って、1/3はドギーバッグで御持ち帰り。

レストランの横にはタイ食料品のマーケットもあって小さいながら、タイ食料品をはじめとしたアジアの食材が満載。配偶者が、近いうちにタイ料理に挑戦したいと言うので食材をあさらせている間、私の娘は御菓子のコーナーを冷やかしに。

大半が中国語やら、他のアルファベットが書いてある御菓子なのだが、中には日本でおなじみのコアラのマーチとかポッキーなんかもあるので、手に取るが、すべて台湾製。まあ、それでもきっと日本の製菓会社とちゃんとライセンス契約して作っているのだろうから味なんかは一緒なんだろうけれど、中には完全に台湾の御菓子なのに、日本語の名前が付けてある「なんちゃってメイドインジャパン」の製品も。
でもねー、名前の付け方が、怪し過ぎて、日本人が見たらバッタもんなのが丸わかり。
だって、こんな商品、日本語が読めたら絶対メイドインジャパンだなんて思わないよ...



解るよ、「ビスケット」って書きたかったのに、「ビスケシト」になっちゃったのね。カタカナをマスターできていない子供と似たような間違いをしているところが興味深いですな。

こんな商品に至っては、いったいどういう意味を込めてネーミングしたのか不明...



「恋愛のはさみ心」とは、どんな心理状態を指すのか、恋愛現役生ではないオバさんにはさっぱり解りませんでした。

Wednesday, October 6, 2010

雨降りだから膝の上にでも乗ってみよう



今日、LAは雨。
秋から冬にかけては、まあ雨季みたいな気候になる南カリフォルニアだけど、10月に入った途端こんなに雨が降ったりするのは昔はあまり無かった。

雨だから気温も低め。たぶんそのせいだと思うけれど、普段は奥の部屋で静かに寝ている黒助が、仕事をしている私の膝に飛び乗ってきた。
こんな肌寒い日、猫の温もりはありがたいけど、肥満体のオッサン猫だから重くて膝がしびれそうでちょっと困る...

Friday, September 17, 2010

THE TOWN



「The Town」という映画の試写を観て来た。

舞台は、銀行強盗犯を世界一輩出してきたと言われているボストンの一地区、チャールズタウン。
ダグ・マクレイ(ベン・アフレック)もその1人で、幼馴染みの親友だが頭にすぐ血が上るタイプで周囲をハラハラさせるジェム(「ハート・ロッカー」でアカデミー賞主演男優賞にノミネートされたジェレミー・レナー)ら、3人を率いて、今日も銀行を襲う。
ジェムの気まぐれから、金庫を開けさせた行員クレア(「それでも恋するバルセロナ」のレベッカ・ホール)を誘拐するがすぐに釈放する。
クレアがFBIに何かを話すのではないかと恐れたジェムを満足させるため、ダグはクレアに近づくが、彼女に恋してしまい。。。

というのが前半の筋なのだが、脚本が実に細部まで描き込まれているため、全体的に台詞や人物設定が非常にリアル。脚色・監督も務めているアフレックがボストン出身というのも、リアリティを出す助けになっているのだろう。

キャストも、アフレック、レナー、ホールの主要人物3人はもちろんのこと、FBIエージェント役のジョン・ハム、出番が少ないが強烈な印象を残しているダグの父親役のクリス・クーパーと強盗チームの元締め役のピート・ポスルスウェイト、そしてレナーのジャンキーな妹役のブレイク・ライブリーと、脇を固める俳優たちの演技も非常に説得力があって、彼らが展開するドラマにぐいぐい惹き込まれていく。レナーあたりは、またまた助演男優賞でオスカーにノミネートされてもおかしくないほどの存在感だった。

それにしても、この作品が監督デビュー作「ゴーン・ベイビー・ゴーン」に次ぐ第2作とは、御見事。アフレックは、クリント・イーストウッドを次ぐ俳優出身の映画作家になりそうで、今後の仕事がとても楽しみである。



**動画の右側がまたちょん切れてしまっている(泣)ので、動画をクリックしてくださればYouTubeのサイトに飛んで、全画面で観られます。

Sunday, August 22, 2010

ポセイドン・アドベンチャー(1972)



YouTubeでクリップを観るだけでは飽き足らなくなって「ポセイドン・アドベンチャー」のDVDを図書館から借り出した。

初めて観たのは日本公開された1973年で、その後、たぶんTV放映も観ていると思うけれど、それにしても1970年代だったはず。その割には、細かいシーンをたくさん憶えていて自分でもビックリした。子供頃の記憶というものはなかなか消えないものなんですね。

「ポセイドン・アドベンチャー」はいわゆる娯楽大作というやつで“不朽の名作”と言われるような作品ではないのだろうけれど、脚本が実に良く練られていて、ストーリーの上でも登場人物の創り方の上でもとにかく無駄が無い。伏線も上手に引かれていて、「いきなりそれは無いだろう」という展開も無い。CG技術なんて無いから、水も爆発も全て本物だから迫力が違うし、スタントだってワイヤー・アクションなんか無い。ジーン・ハックマン(当時42歳)、アーネスト・ボーグナイン(当時55歳)、シェリー・ウィンタース(当時52歳)といった、決して若くはない俳優たちが体当たりでアクション・シーンを演じているのも立派。

でも何よりも、作られてから40年近く経っても、劇場の大スクリーンで観なくても、思わず引き込まれてしまうのは、人間ドラマが上手く創られているからだろう。
ハリウッドで娯楽映画を作りたい人には、「ダイ・ハード」と並んで必見の作品だと思う。

ちなみに、私が借り出したDVDはスペシャル・エディション版で、製作舞台裏を紹介するドキュメンタリーが付いていたのだが、これがまた興味深かった。
プロデューサーのアーウィン・アレンは、それまではTVのSF番組なんかをプロデュースしていた人だったけれど、大型スケールの映画を作るのが長年の夢で、ポール・ギャリコ著の「ポセイドン・アドベンチャー」を見つけて映画化を構想。最初はGOサインを出した20世紀FOXだったが、500万ドル(!)の予算を出すのをFOXが渋って、一時は「ポセイドン」は沈没寸前だったらしい。どうしても諦めきれないアレンは、プロデューサー仲間に製作費の半額250万ドルを出す保証を取り付けて、やっと製作にこぎつけたとか。インフレを考慮しても、当時の500万ドルは現在の2000万ドルにしかあたらない。今どき2000万ドルで製作される映画なんてインディーズ系の作品ぐらい。映画製作のコストは、世間一般のインフレ率より遥かに速いスピードで進行したことも判って面白かった。

「ポセイドン・アドベンチャー」は、8400万ドルの劇場興行収入を挙げ、大成功。
アーウィン・アレンは、「パニック映画」というジャンルを確立した人物として映画史に名前を刻むことになる。

Wednesday, August 18, 2010

FOOD, INC.

夏休み中ということで、最近、我が家は図書館とNETFLIXという宅配DVDレンタルサービスを駆使して、DVDを観まくっております。

今夕、観たのは、コレ。



アメリカの食品産業の欺瞞を斬るドキュメンタリーで、今年のアカデミー賞長編ドキュメンタリー部門にノミネートされた作品。ただし、日本では未公開。
日本未公開なのは、アメリカの食品産業は日本人とは直接関係が無いので関心が薄いと思われているのかもしれないけれど、日本の食品産業だって、産地をごまかした業者が居たり、使用期限を過ぎた材料を使っていた業者が居たりと、安心しきれない。明日は我が身ということで、せめてDVDででも公開して欲しいものです。

アメリカでの予告編↓ 
*新しいコンピュータにしてからYouTubeを載せると、右が切れちゃうようになってしまいました。これじゃよくわからないシーンもあるので、興味ある方は、YouTubeで「Food, Inc.」で検索してみてください。

Monday, August 9, 2010

ポセイドン・アドベンチャー

最近、我が家では夕食時にTVの前のカウチに陣取って、膝の上にトレーを乗せて食事するという悪しき習慣がついてしまった。

そんな時、観ることが多いのが「ザ・シンプソンズ」。30分の長さだし、子供にも楽しめるので御手軽な番組なのだが、この番組、アニメとはいえ大人にも楽しめる仕掛けが必ず加えられていて、なかなかの優れもの。

今日は、なかなか料理が出てこないシーフード・レストランで退屈したシンプソン一家が、海をテーマにした物語をお互いに披露するという設定だったのだが、そのうちの1つがなんと「ポセイドン・アドベンチャー」のパロディ。もちろんリメイクの方ではなく1972年版の方だったのだが、細かいシーンがちゃんと再現されていて感心するやらおかしいやら。

「ポセイドン・アドベンチャー」はゴールデン・ウィークに家族で初めて映画館見物をすることにした思い出深い映画だったので、YouTubeで主題歌を聴いたりして、しばし1970年代に思いを馳せたのでした。

Tuesday, June 29, 2010

いや、それは…



うちの父は昔から横文字が苦手。大学教授がこんなんでいいのか、というぐらい横文字の名称が憶えられなかったり、聞き間違えたまま憶えたり。

以前、アメリカから帰省する際にお土産の希望を聞いたら「ティースパスタ」が欲しいとメールでリクエスト。でも、「ティースパスタ」って一体、何??その後、電話して聞いたら「歯を磨くのに使う、ホラ…」って。え?歯を磨くって…「歯磨きのこと?」、「そうそう、だからティースパスタだよ」とまた謎の言葉を言うので、よく聞いてみたら、toothpasteのことだったらしい。つまり、彼はtoothの部分を勝手に複数化したあげく、pasteの部分を読み間違えた結果、「ティースパスタ」という新種のマカロニの一種のような物を作り出してしまったのであーる。

そんな父と先日、日曜日の朝、NHKニュースを観ていたら、そのまま三谷幸喜による人形劇ドラマ「新・三銃士」の再放送が始まった。そこで、父と三銃士の話になったのだが、三銃士のうち2人で思い出せたのは、アラミスだけ。ダルタニアンの名前もすぐ出たけれど、彼は三銃士の1人ではないし。2人で唸りながらあーでもない、こーでもないと言い合ううちに、太った三銃士の名前が思い出せそうになった私が「えーと、えーと、彼はポトスじゃなかったっけ?」と言ってはみたものの、それじゃ、父が栽培を得意とする観葉植物と同じ名前になってしまうし… なんて悩んでいたら、劇中で誰かが彼を「ポルトス」と呼んだので、それで解決。
でも、もう1人、まだ名前を思い出せない三銃士が残っていて、2人で「何だっけ?何だっけ?」と言っているうちに、父が、「もしかして


ティラミス

じゃない?」




いや、それはないだろう…

結局、最後の1人はアトスだったことが後に判明したんだけど、三銃士の1人がティラミスって…
何度もイタリアに旅行して、何度も食べたことがあるデザートの名前をフランス文学の古典の登場人物の名前にしてしまう父って、或る意味、大物なのかもしれない。(多分、違うけど)

Thursday, June 24, 2010

En Pointe



今週の水曜日、娘が日本のバレエ教室でのレッスンを始めた。
この日は、待ちに待ったポワント(トウシューズ)の初練習。

通常の練習が終わった後で、他の生徒たちがおさらい会用の練習のバーレッスンをしている間、教室の端っこで、先生にシューズの履き方などを習って、いざ立ってみたのだけれどちょっとつらそう。どうもシューズがかなり硬い様子。娘の初めてのトウシューズはBlochというメーカーのもので、アメリカの先生が推薦したブランドだ。アメリカの教室の同級生も多くがBloch。でも、日本の先生の話によるとBlochは硬めなのだとか。
それでも、先生や先生の娘先生が一所懸命曲げたり踏んづけたり(!)してくれたおかげで、柔らかくなったシューズでようやく何とか立つことが出来た。

まだまだしっかりしなって立ててはいないし、レッスン後、「痛~~い!」なんて悲鳴を上げていたけれど、先生曰く「大丈夫そうよ」ということだったので、まずは安心。

我が家の舞姫よ、頑張ってくれたまえ。

Wednesday, June 23, 2010

Native in the Strange Country

日本に来ています。

日本は生まれ育った国であるにもかかわらず、日々、「へえ~~」と思うことがありますね。

午前中にスーパーに買い物に行ったんだけど、並んだレジが研修中のお嬢さん。いろいろと分からないことがあると、スーパーバイザーに問い合わせている様子。それに業を煮やした私の前のオバちゃんは、「ああ、もうっ」という空気を噴出させまくって隣の列へ。
確かに、余計な時間はかかっているんだけど、それにしたって1分以下の話。私なんて、スローモーションどころかフリーズ・フレームじゃないのか、アンタはヌーヴェルヴァーグか?と突っ込みたくなる店員がすっごく多いアメリカに居る私なんて、免疫が出来ちゃっているのか、全然、イライラせず。
アメリカのカスタマー・サービスには、日頃、不満をたくさん抱えている私ですが、こういうトレーニング効果もあったのかいな、とちょっと感心。(ちょっと変な感心か)

その買い物に行く途中で、近くの公園、と言っても、多分20坪あるかないかというマイクロ公園で遊具などほとんど無いようなところなのですが、そこのベンチに座り込んで、けっこう大きな声で携帯でしゃべっているオバアチャンを見かけた。自宅の電話ではしゃべりたいこともしゃべれなくて、こうやって外出して携帯で友達に同居している息子の嫁さんに対する愚痴とかをしゃべっているのかなあ…などと想像。そのオバアチャン、買い物の帰り道でもまだオシャベリの最中でした。
携帯は、案外、お年寄りたちにとっても必須なガジェットになっているのかもしれない。

Friday, June 11, 2010

KARATE KID 2010



ウィル・スミスJr.=ジェイデン・スミス主演の「Karate Kid」(邦題:「ベスト・キッド」)を試写で観に行った。

既に話題になっているが、新版「ベスト・キッド」の舞台は北京で、ミスター・ミヤギの代わりがジャッキー・チェンだから、当然のことながら、登場する武術は空手ではなくカンフー。プロデューサーのジェリー・ワイントローブがタイトルを「カンフー・キッド」にしたらどうかと提案するも、「Karate Kid」の“ブランド名”が欲しいソニーが却下したとか。

まあ、それはともかくとして、結論から言うと、新版「ベスト・キッド」はなかなか面白かった。
何より、主役のジェイデン・スミスのカリスマは大したもの。11歳で2時間あまりの大作をグイグイと引っ張っていくスター性はスゴイ。DNAの威力を思い知らされた感じ。
ジャッキー・チェンも、いつものコメディ調のキャラを完全に殺して枯れた師匠役を淡々と演じているのが、かえって存在感を増していて良かった。

ストーリー展開は、オリジナル版と同じ。新天地にやってきた少年が周囲になじめないばかりか、苛められ、強くなるために武術を習って、身体的にも精神的にも大きく成長するという物語。結末も予測できるし、そういう意味では定式通りの作品。中国映画界の全面的協力を得るためなのでしょう、紫禁城だの万里の長城だの、必要無いっしょ、という観光名所めぐりシーンなんかもあるゆえ、上映時間がちょっと長過ぎ。

それでもこの作品が立派な娯楽作品に仕上がっているのは、ひとえに主役2人の魅力と、カンフーのトレーニング・シーンとトーナメントのシーンの迫力のおかげ。もう1つ、付け加えるなら、ジェイデン演じるドレ少年の仇敵になる中国人少年が実に憎たらしいこと。この名悪役ぶりが、最後のトーナメントのシーンに凝縮されると同時に、だからこそ、ラスト近くのちょっとした“ひねり”が効果を発揮したのだと思う。

ラストといえば、エンディング・クレジットに登場する撮影舞台裏の写真がなかなかイイ感じなので、映画が終わってもすぐに立ち上がらないことをおススメします。

Friday, May 28, 2010

ささやかな幸せ



「ささやかシリーズ」みたいになっていますが...

今日の金曜日も、娘のバレエ・レッスンに付き合って教室へ。

春の公演も終わり、スタジオ全体がなんだか静かな金曜日の午後。
娘のクラスも、今日の出席者はたった10人ちょっと。今週末が月曜が祝日の3連休というせいもあるかもしれないけれど。

いつものように、バー・レッスンが終わる頃ぐらいまではロビーにてラップトップ抱えて御仕事。センター・レッスンの頃を見計らって、窓越しにスタジオが見える位置に移動して見学。

Adagio、passe+pirouetteのコンボの後、pique turnの移動稽古があり、changementのコンボの後、子供たちが大好きなtombe+pas de bourree+grissard+sauteeで締めて終わり。
最後のコンボのジャンプは、我が娘ながらキレイに飛べて、観ていて気持ち良かった。

友人が言っていたけれど、子供の御稽古事が自分の好きな事でもあるというのは幸せなことなんですね。

Tuesday, May 25, 2010

ささやかな達成感

子供の学校で「タレントショー」なる催し物がある。
有志の生徒たちが、観客の前で歌とか踊り、楽器演奏、漫才などを披露する、いわば自主的な学芸会である。
1人の持ち時間は2分に限られているから、そんなに大掛かりな出し物はできない。

目立ちたがり屋の我が娘、3年前の1年生の時には、懐かしや、久保田早紀の「異邦人」を振りつけ付きで歌って踊った。
今度も当然、出演することになったのだが、今度はぐっとシックに、オレゴンのバンド「Pink Martini」のセカンドアルバムの表題曲「Hang on Little Tomato」を歌うことになった。
問題は、伴奏である。CDをそのまま演奏したのでは、バンドのボーカルの声が入っていて本人の声が聞こえない。マイナーなバンドなので、カラオケ・バージョンなど出ているはずもない。

というわけで、私が伴奏のピアノのアレンジを考えることになった。
子供時代にピアノを習っていた時、調音のトレーニングもさせられていたから、単旋律のメロディは簡単に取れるのだけれど、問題は左手の伴奏部。一昨日の日曜日は、ああでもない、こうでもないと、試行錯誤を重ね、とりあえず考えた伴奏を、今日の午後、さらに推敲してやっと完成。
弾いてみたら、シンプルではあるけれど、曲の感じがなかなか良く出た仕上がりになったと思う。

ピアノの教師を目指して頑張った10年のトレーニングも全くの無駄ではなかったことよのぉ...とささやかな達成感に浸った夕べでした。

Pink Martiniのオリジナル版「Hang on Little Tomato」:

Monday, May 24, 2010

Ballet Performance



先週末の土曜日(5月22日)、娘のバレエ学校のSpring Performanceがあった。

今年は、古典バレエの「レ・シルフィード」からバランシン、フラメンコまでと、バラエティ豊か。この教室の14歳の看板ダンサーのソロなどもあって、大いに会場は盛り上がりました。

娘が出た演目は、最年少のダンサーたちと一緒で、時間も一番短かったため、本人は不満を隠せないようだったけど、まあ、そういう年もあるよね。(ところで、チビちゃんダンサーの中にユアン・マクレガーの次女発見。パパもしっかり楽屋に来ていました。この次女、ちょっと集中力に欠けてるようで、練習中に先生にしょっちゅう怒られていたそうだけど-苦笑)



毎年のことだけれど、この春の公演では、上級クラスのダンサーたちが出演する演目を観るのが楽しみ。バレエ作品を御手軽な値段でダイジェスト版のようなさわりだけ観られるし、「この子、上手くなったなあ...」とか、「この子はこういう踊りだと活き活きするなあ」なんて個々のダンサーの成長ぶりとか個性に意外な発見があったりするし、何より、「ウチの子も、来年は、再来年は、こんな風に踊れるのかなあ」と期待と希望(もしかしたら願望かも-笑)を持って、観られるのも楽しい。

毎年、この公演が済むと、もうすぐ夏休みという季節感にもしみじみさせられます。

Tuesday, May 4, 2010

Peanut Butter War



子供の学校では以前から学校のカフェテリアのランチについて、もう少しヘルシーなものにして欲しいという声が挙がっていた。
確かに、ヘルシーな食べ物を子供たちに与えられればそれに越したことはないのだろうが、公立学校であるゆえ、「ランチ改革」には市の学校全校を巻き込むことになるし、市の予算だってあるわけだから、そんなに簡単には変えられないのが現実。
だいたい1食2ドル50セントという金額で、市の予算に打撃を与えない範囲でいったいどれぐらい改善ができるのか、個人的には疑問を持っていたし、事実、そういう声もあった。それに対し、「金額を上げても良いからヘルシーなものを」という意見が出たが、そう言える家庭が全部ではないだろう。

そうこうしているうちに、今度は「ピーナツバター&ジェリー(ジャム)サンドイッチを全廃せよ!」という声が挙がり始めている。理由は、略称PBJは「食べ物とはいえないほど不健康な代物だから」、「うちの子供がアレルギーで危険なものだから」とのこと。
確かに、ピーナツバターもジャムも決して健康食品とは言えないものではあるけれど、アメリカの働いているお母さんたちにとってはPBJサンドイッチほど気軽に作れて、腹持ちの良いランチは無いはず。アレルギーの子供には申し訳ないけれど、食べているクラスメートには近づかないで、食べた後に手を洗ってもらってから遊べばよいだけの話のように思える。

一連のカフェテリア・メニュー議論を観ていると、結局、「子供にはヘルシーなものを食べさせたいけど、自分で御弁当を作るのは時間がかかるし面倒くさいから嫌だ。少しぐらい金はかかっても構わないから学校の方で何とかして欲しい」という、厳しく言えばちょっと自分勝手なミドルクラスのLAのwestside mothersの本音が聞こえて来るような気がしてならない。

私たちが子供の頃の給食はかなり不味いものだった。うちの学校の場合、給食室で作られてはいたが、1200人の全校生徒が食べる頃には室温以下に冷めていることがほとんどだったし、おでんに新鮮とは言えない食パンがついてきたりする投げやりな(?)メニューも珍しくなかった。
それでも、栄養価的には問題なかったこともあって、学校に苦情を言いに来る親も生徒も居なかった。(そう言えば、鯨のたつた揚げなんてメニューもあったけど、今だったらエコフレンドリーな親から苦情が来たりして?)

給食もカフェテリアのランチも、1週間で、21回あるうちの5回の食事に過ぎない。そのうち1回ぐらいあまりヘルシーでないものを食べたって、それほど健康に支障をきたすものとは思えない。要は、残りの16回の御飯で子供にキチンとしたものを与えているかということ。
意地悪な勘繰りかもしれないけれど、カフェテリアのランチに強いこだわりを見せる母親たちは、そこに自信が無いから、せめて学校でのランチでヘルシーなものを食べさせてもらいたい、なんて考えていたりするということは無いのだろうか…

Wednesday, April 21, 2010

Go Ahead. Make My Day.



某K誌に、年輩の俳優たちに関しての記事を書くにあたり、クリント・イーストウッドのことに言及。
あらためて、YouTubeで、「ダーティ・ハリー4」の名台詞を吐くシーンを観る。

やっぱりクリント、カッコイイわ…

追記:
YouTubeの動画を貼り付けたんだけど、画面右側が切れちゃってる…(涙)

Tuesday, April 20, 2010

スクールランチは国防の危機?

こんな記事を見つけた:

http://www.msnbc.msn.com/id/36664612/ns/health-diet_and_nutrition/

アメリカの学校のランチは、軍隊に不適格な肥満児を生み出し、国防の危機につながるそうな。

でも、太平洋戦争中の日本のようにアメリカで徴兵制度が実施されてしまったら、子供を軍隊に取られるよりは、肥満児にさせて不適格と判定してもらう方が良いな、母親としての本音です。

Sunday, April 18, 2010

哀しいこと

今朝は哀しいことを目撃した。(電話での会話で実際に目にしたわけではないので「目撃」というのは正しくはないかもしれないけれど。)

私は、子供の学校と日本の姉妹都市の公立学校との交流プロジェクトの御世話をしている。
その中でも最大のイベントは、アメリカ側である子供の学校の5年生が姉妹都市の学校を訪問。先方の生徒の家庭にホームステイしながら授業を受けたり、地域イベントに参加。広島や奈良にも日帰り旅行をするという“短期留学”のようなイベントである。

このイベントには、毎年、学年の1/4~1/3ぐらいの生徒が応募するが、自己負担での旅行とはいえ、誰もが行けるというわけではなく、日本の学校で授業を受け、見知らぬ日本人家庭で御世話になるということで、年齢なりの責任感や自覚を持ち合わせた子供でないと、付き添いの親たちだけでなく、学校やホストファミリーに迷惑をかけることは目に見えているので、先生の推薦から学校の成績、学校外で接する大人(所属するスポーツチームのコーチとか、御稽古事の先生、ボーイスカウトの先生等)の推薦など、子供の成熟度を測る材料を集めて、過去に付添い人を務めた卒業生の親たち(私たちはコミッティーと称している)が評価することになっている。

この評定では、毎年、必ず1人か2人、「行く用意ができていない」と判断される生徒が出てくることがほとんどである。理由は、日本語力などではなく、「責任感が希薄である」、「他人に対する配慮が無い」、「注意散漫な態度が目立つ」といった日常の言動が基になる。5~10人の集団で異国を訪ねる以上、人の言うことに耳を貸さず自分勝手な行動を取る子供は参加できないという、ごく当たり前の考えだ。

それなのに、嗚呼、それなのに、毎年毎年、必ず、コミッティーの判断に不満を持つ親が居る。「どうしてウチの子だけが行けないのだ?」、「行ける能力があるのに納得できない」と。

Excuse me, but do you REALLY know your child?

各生徒が行くに足るだけ成長しているかどうかということは、1人の独断と偏見に基づいた決定ではなく、子供を日常観察をした複数の先生の意見、学校外で接している大人の意見に基づき、3人の親が自分たちの経験に基づいて、日本を訪問するにあたり問題を起こしそうな子供は推薦できないという結論に達しているのに、自分の子供への愛情で目が曇っている親にはそれが見えない。

今朝、その最悪の例を電話で「目撃」した。

この生徒、かりにAとしよう。
Aの親は、5月に行われたこの短期留学のオリエンテーションに不参加。申し込みの期限を1週間も過ぎた頃に、彼女の祖母が親の会の会長(かりにJとする)と顧問の先生に泣きついて、半ばごり押しの形で申し込んできた。私は、仕方なく、「他の生徒が全て参加でき、さらに先生やコミッティーの判断で推薦できるという判断が下された場合のみ、参加可」ということで、申し込みを受領した。
コミッティーは、最初の評価で申し込みが1週間過ぎたこと、彼女の成績がボーダーラインに近いこと、担任の先生のコメントを基に、彼女を「不適格」と評価。私は、Aの祖母にその旨を伝えた。
その3ヵ月後、2学期目の成績と担任の先生のコメントを主材料にした2回目の評価が行われた際、Aからは成績表の提出が無く、コミッティーとしても、評価の材料が欠けていたことや、担任の先生の「推薦しない」というコメントを基に、Aには参加不可という決定がなされた。今回は、他にも1人、書類は全て期限通りに提出したもう1人の生徒も、先生の評価や学校の成績を基に参加不可の決定が出されている。

参加申し込みをした全生徒に結果を通知した翌日、Aの母親から決定に不服を示す電話を受けた。
私は、Aは、申し込みが遅れたこと、それを挽回するだけの成績も先生からのコメントも無いこと、そして決定的だった2学期目の成績表の未提出を材料に、複数の人数から成るコミッティーが不参加の決定を下したことを伝えた。しかし、Aの母親は、自分の母親(Aの祖母)がこれまで付添い人の渡航費用の捻出のため一所懸命ボランティアに参加したのに、こんな結果は納得できないという不満から始まり、自分たちは全てすべきことはした、自分の娘には充分参加資格がある、との一点張り。提出書類が欠けていたことを指摘すると、痛いところを突かれたせいか、逆上。最後には、私たちが皆「人種差別主義者」だとののしり(彼女は日本人と黒人のハーフ)、私を「ignorant racist bitch」(無知で人種差別者のバカ女)と呼ぶ始末。私は、これでは話にならないと電話を切らざるを得なかった。

その後、私は親の会の会長であり、Aの同級生の母親(彼女の子供も短期留学参加者)でもあるJに電話をかけ、何があったかを伝えた際、Aの母親が非常に問題のある人物で有名なことを知った。

この話にはさらにエピローグがついている。例の非常識な電話の後、A自身が私に電話をかけてきて「短期留学に参加させて欲しい」と懇願してきたのだ。彼女の背後には明らかに母親がついていて、「こう言え、ああ言え」と指示している様子。自分で「私には行ける資格が充分ある」と断言するAに、思わず「あんたね~~~」と説教したい気分にかられたが、それを抑えて、なぜ彼女が不適格だとみなされたかを説明、彼女が劣等生だからというわけではなく留学に参加する準備が出来ていないということを強調しておいたが、内心、彼女の母親への軽蔑の気持ちでいっぱいになった。
怒鳴り散らして自分の意思を通せないと判ったら、今度は子供を使って泣き落としというわけだ。

Aの母親は、自分が関係書類などを揃えたりすることは一切無く、全て自分の母親任せにしてきた。おそらく先生との個人面談なども自分ではなく母親が来ていたのだろう。自分の子供の成績すら知っているかどうか、あやしい。前出のJに依ると、母親が学校に顔を出したのなど見たことが無いという。
それでいて、自分の子供が短期留学に参加できないと知るやいなや、自分はすべきことは全てしてきた、自分の子供になんら問題は無い、自分の子供が参加できないのはおまえたちが全員、人種差別主義者だからだと、一方的に被害者のスタンスを取って、こちらを攻撃してきたのである。

白人以外の有色人種が自分の欠点・問題・過失を指摘された際、「人種差別された」と主張することを英語でrace card(人種の切り札)を使うと表現する。私が、この「切り札」を使う黒人に遭遇したのは初めてではない。
確かに、アメリカでは残念ながらいまだに有色人種は差別されている。それは事実だ。しかし、何でもかんでも自分の人種のせいにして、自分の欠点や無能力を自覚することなく反省しないままでいることは、結局は彼らの置かれている状況を悪くはしても決して改善しないことを、彼らは気づいているのか。

Aの母親は、これからもAや自分自身が困難に遭遇するたびに、自分の親としての責任と娘の努力する責任には目を背け、周囲の人間たちのせいにして彼らを攻撃し続けるのだろうか。
それが不毛な戦いであることに彼女はいつか気づくのだろうか…それとも気づかないまま不満を体中に抱えながら歳をとっていくのだろうか。
哀しいことである。

Wednesday, March 24, 2010

TVの御仕事


最近、TVの仕事が多い。

まず、1月にドラマ「BONES」の取材でセットビジット+インタビュー。製作・放映会社FOXのオフィシャル・ライター兼通訳という身分での御仕事。
エミリー・デシャネルにインタビューできたことと、ジェファソニアン研究所の中に入れたのも面白かったけれど、なんといってもこのドラマにゲスト出演していた松田聖子にインタビューできたのはインパクトが大きかった。なんてったって、あの聖子ちゃん、ですからねー。同級生の男の子たちが夢中になり、女の子たちが歌真似していた聖子ちゃん本人に会えるなんて、夢にも思いませんでした。
聖子ちゃんがゲスト出演しているエピソードは来週、4月1日の放映予定。楽しみ♪

次に今月はじめ、ワーナーブラザースのTV部門が製作しているドラマを集めたジャンケット取材に3日連続で出かけた。
今回は、「フリンジ」、「V」、「ヒューマン・ターゲット」と個人的に好きで欠かさず観ている番組が3本もあったので、それも楽しみだった。特に「フリンジ」のビショップ親子(ジョン・ノーブル&ジョシュア・ジャクソン)と、「ヒューマン・ターゲット」のマーク・ヴァレー&シャイ・マクブライドのペアの、掛け合いの呼吸が抜群で楽しませてもらいました。

そして、来週はティム・ロスが“人間嘘発見器”みたいなドクター・ライトマンを演じる「Lie to Me」の取材が入った。これまたお気に入りのドラマで、ライトマン・インスティテュートのセットが見られるのが嬉しい。ティム・ロスは「素肌の涙」と「海の上のピアニスト」でインタビューしたことがあるけれど、だいぶ昔だし、ライトマンのキャラが非常にエキセントリックなので、そのあたりの話を聞いてみたい。

Thursday, March 4, 2010

不思議の国のアリス


とにかく本の虫だったので、子供時代に読んだ本で、いつまでも憶えている本、印象に強く残っている本というのは、結構ある。
ルイス・キャロルの「不思議の国のアリス」はその1つ。小学校2年生ぐらいの時に、子供用に簡単に訳してあるバージョンを読んで大好きになって、5年生ぐらいの時に完訳本を読んで大ファンになった。中学校の時の美術の課題で、アリスをモチーフにした絵を描いたこともある。

という過去があるので、映画作家として大好きなティム・バートンが手がけた「不思議の国のアリス」は大いに期待して観に行った。
だけど、始まってすぐに「アレレ??」状態に。
だって、アリスは、結婚話まで来てしまうような年齢になっていて、木陰で本を読んでくれた御姉さんもいけすかない亭主が居る人妻になっていたりするし…
不思議の国に行ってからは、「アリスが戻って来た」とか「アンタはあのアリスじゃないね」とかいう台詞が出てくるし…
自分が不思議の国に迷い込んだような気になりかけていた時に、この「不思議の国のアリス」は、キャロル版「不思議の国のアリス」の後日談のような作品であることに気づいた。(遅いって)

後日談としては、それはそれで面白かったけれど、私としてはやはりバートンの視点とヴィジュアルセンスで構築された元祖「不思議の国のアリス」が観たかったかも…

Wednesday, February 10, 2010

キネマ旬報ベスト10



私が連載記事を書いているキネマ旬報誌が届きました。
最新号は、キネマ旬報ベスト10発表が載っている特別号です。
日本で映画オタク(=cinemanerd)していた時は、欠かさず買っていた号でしたが、今ではタダでアメリカくんだりまで送ってくださるのでありがたい限りです。

さて、そのベスト10ですが、当たり前だけど、アメリカでの評価とは差があるんですよね。
ベスト10発表ページを見ては「へえ、これが1位なんだ」、「こっちの映画の方が評価高いのね~」と、しばらく「へえ」、「ほお」、「ふーん」を連発していました。

そこで、キネ旬ベスト10に選ばれた作品に、同じ作品に対する北米の映画評論家たちの評価をまとめたサイト、Rotten Tomatoesでのスコアを並べてみました。(Rotten Tomatoesは、何パーセントの評論家が支持しているかというパーセント表示になっていますが、100点満点の点数と考えれば良いかと。)

1.「グラン・トリノ」:80%
2・「母なる証明」:ノースコア(韓国映画ということもあって観ていた映画評論家は1人のみだったので)
3.「チェンジリング」:61%
4.「チェイサー」:81%
5.「レスラー」:98%
6.「愛を読むひと」:61%
7.「アンナと過ごした4日間」:ノースコア(ポーランド映画ということもあって観ていた映画評論家5人のみだったので)
8.「スラムドッグ$ミリオネア」:93%
9.「戦場でワルツを」:96%
10.「イングロリアス・バスターズ」:89%

Rotten Tomatoesでは、60%以上のスコアだとFresh=合格、それ以下だとRotten=腐っているという評価になり、ベスト10に入った作品は全て、一応、合格点をもらっているわけですが、3位の「チェンジリング」や「愛を読むひと」なんて61%というギリギリのスコア。それが、オスカーも獲った支持率93%の「スラムドッグ$ミリオネア」や支持率94%で選外11位の「ミルク」より上位に就けているのが、意外でした。
ちなみに、読者が選ぶベスト10でも、第一位は「グラン・トリノ」で、老いてますます名匠ぶりを発揮するクリント・イーストウッドにはただただ頭が下がるばかりであります。それから、「スラムドッグ」は、読者のベスト10では第4位に食い込んでおり、読者の方がアメリカン・テイストなのかしらん?と思ったりしました。

Thursday, February 4, 2010

ただいま工事中



家の主寝室と子供部屋の北東方向の壁にカビが生え始め、それがだんだんと広がってきたので、大出費覚悟で直すことにしました。

工事は、内壁を取り外し→中のカビを漂白剤で殺し→防カビ剤を塗って→新しい内壁を取り付ける、という手順で内部を修復。それから外壁に湿気をシャットアウトする塗装を塗り、外壁の外側に湿気が入り込まないようにコンクリートを打って完了、というプロセス。

どうせ、外壁をいじるなら、かねてから醜くて使う気になれなかったパティオもちょっと手を入れて、隙間風が入りまくりの窓も直すことに。

我が家は1941年築の古い家なので、お手入れも大変です。

ということで、これから約4週間は、家の中の部屋を渡り歩く家内ジプシー(?)になって生活です。

Thursday, January 28, 2010

図書館で「NANA 2」を借りる


図書館で「NANA 2」のDVDを見かけたので(こっちの図書館ではDVDの貸し出しもあります。1週間借りられてもちろんタダ)、まずは第1作めの「NANA」をリクエスト。家族3人で観て、結構面白かったので、続いて「NANA 2」を借りたら、ハチが宮崎あおいじゃないし、肝心の(笑)松ケンが出てないじゃないですかー…
それでも、観始めたんだけど、新ハチの市川由衣とかいう女優の、素人くさいぶりっこ演技に、耐えられなくなって脱落…

しょせんコミックの映画化作品とはいえ、少なくとも前作には少女コミックのリリカルな雰囲気が良く出ていたと思うけど、続編は単にチープな恋愛物に成り下がっていたように思いました。残念。