「卒業記念舞踏会」のパドドゥ。
踊っているのは娘のクラスメイトのモリー、16歳。
先週末、娘のバレエ教室の春公演がありました。
今年は「Spring Fling(春の軽い試み、といった意味)」と称して、「楽しいバレエ」を揃えておりますという趣向で、以下のようなプログラムでした:
ACT 1
*教室の卒業生でニューヨークシティ・バレエの付属学校School of American Ballet (SAB)を去年修了したリリカ・ブランクファインと男性ゲストダンサーによるパドドゥ「Spring Waters」
*ジョージ・バランシン振付による「Who Cares?」から、10人で踊る「Sweet and Low Down」、ソロで踊る「My One and Only」、5人で踊る「Somebody Loves Me」の3作品
*目下、先生たちの期待を一身に集めている“天才バレエ少女”シェルビー (14歳)による「チャイコフスキー・パ・ド・ドゥ」(パドドゥ+ヴァリエーション+コーダ)
*同名ミュージカルをジャズダンスに振付し直された「ヘアスプレー」
<休憩>
ACT 2
*教室の大人のクラスを教えている先生によるネオクラシカル・バレエ「Journey」
*今年、卒業する高校生ケイリーンと男性ゲストダンサーによる「パリの炎」のパドドゥとヴァリエーション(+コーダ)
*年少レベルの主任の先生の振付による最年少レベル(9歳〜12歳)が踊る「Cappriccioso」
*デヴィッド・ラシーン振付のコメディバレエ「卒業記念舞踏会」
娘は、このうち「Sweet and Low Down」と「ヘアスプレー」、「卒業記念舞踏会」の3つに出ました。
「Sweet and Low Down」は、去年の「ワルツ・ファンタジー」に次いで大好きなバランシンの振付作品を2年連続で踊れたのが嬉しかったようだし、「ヘアスプレー」は群舞の1人に過ぎなかったものの、派手な赤毛のカツラをかぶって60年代風の衣装を着るというコスプレもあって楽しめたそうですが、「卒業記念舞踏会」では、長身ゆえ、一番出番の少ないシニア女学生の役だったのがつまらなかったようです。
まあ、去年は3役とも素晴らしい役を踊らせてもらった(去年の公演の様子はこちら)ので、今年は地味な役でも仕方ないよね、と母娘で話し合った次第。
余談ですが、今年は公演前日になって「卒業記念舞踏会」で主役の2人のうちの1人にキャストされていた子が、背中の故障で急遽出演を辞退するという騒ぎがありました。
出演をドタキャンした子は、テックリハーサルでは背中の調子が良くないからということで、しっかり踊らなかったんです。にもかかわらず、止せばいいのに、ドレスリハーサルでは「卒業記念舞踏会」の振付顧問のような女性が観に来ていたものだから良い格好しようと張り切って踊っちゃって、その結果、背中を悪化させて、公演前日になって背中が痛くて踊れませんって、あーた...
この子、実は、去年も公演前々日のテックリハーサルの時に足首を捻挫して出演をドタキャンした前科があったんですよね〜。その時も、彼女が出演していた踊りを振り付けた先生は急遽、振付やキャスティングを変更。クラスメイトたちも、公演前日のドレスリハーサルで変更箇所をマスターしなくてはならなくて大変だったのだけれど、足首の捻挫はあくまで事故だからケガをした彼女に対しては「可哀想に」というスタンスだったとか。が、今回は、以前から自分の背中の故障を知りながらフィジカルセラピーのようなケアを何もしなかっただけでなく、リハーサル中にええ格好しいで無理した結果、本番の舞台に穴をあけてしまったという無責任きわまりない行動を取った結果、周囲に迷惑をかけたということで、同情する声は無く、皆ムッとしていたそうです。やれやれ...
幸い、急遽、主役を踊らねばならなくなった子が(その前に1度しか振付を踊ったことが無かったにもかかわらず!)実に素晴らしく踊ってくれたゆえ、裏事情を知らない観客にはトラブルがあったことも悟られず、無事、2回の公演を終えることができましたが、先生たちも今後は、“ドタキャン娘”に主要な役を踊らせる時は必ずダブルキャストにするか、アンダースタディを用意しておく措置を取ってもらいたいものです。
今回の公演では自ら「卒業記念舞踏会」に青年兵士役で出演したビデオグラファー/エディターの人が作ってくれた宣伝用クリップです⬇
同じ人の編集による「ヘアスプレー」のクリップ⬇
4 comments:
春の発表会シーズンですね。
我が娘の教室でも、来週末にあります。
案内貼って置きます。機会がありましたら、お越しください。
www.palosverdesballet. org
Anonymousさん
発表会の御案内ありがとうございました。
J.B.さん、こんにちは。
宣伝用クリップ、見ました。レベルが高い!そして華やか!
やっぱり都会の大きなスタジオは、うちみたいな田舎のスタジオとは違うなぁ…と思いました。
お嬢さん、大好きなバランシン作品を踊れて良かったですね♪
それにしてもドタキャンは迷惑でしたね…代役の方は今回のことで高く評価されたのではないでしょうか。
ところで、さきほどWestside BalletのAlumniページでJock Soto氏の名前を発見しました。
(うちの息子が名前を覚えている数少ない先生の一人で、この夏教えてもらえるかな?とちょっと期待しています)
ほかにも多くの素晴らしいダンサーを輩出しているのですね!いや〜、本当に羨ましい。
うちは先月ユースカンパニーのリサイタルがありましたが、次は教室全体のリサイタルが6日にあります。
早ければ今年の秋、遅くとも来年の秋には息子はどこかのバレエ学校に行ってしまうと思うので、こういう「教室の発表会」のワクワク感を今のうちにしっかり楽しんでおきたいと思います。
げんさん、こんにちは。コメントの御返事が遅くなって失礼しました。
バランシン振付作品はペースが速い作品が多いので、速い足さばきが得意な(本人談ー笑)娘は踊っていて楽しいみたいです。
ドタキャン生徒の代役を踊った子は、「くるみ割り人形」の「アラビアの踊り」が十八番で元々上手い子なのですが、こんな土壇場でのピンチヒッターをここまでしっかり踊って、彼女に対する先生たちの評価がさらに高まったことは間違いないと思います。
ジョック・ソト先生に教えてもらえる息子さんこそ、羨ましいですよ〜〜!
SABはニューヨークにあって、ダンサーにはとても刺激的な環境なので、今年の夏で息子さんは一回りも二回りも大きくなって帰って来られることと思います。
SABといえば、宣伝用クリップで、薄緑色のドレス風衣装を着てヴァリエーションを踊っている白人と中国系のハーフのシェルビーも、今年のSABサマーインテンシブに参加する予定です。息子さんと年齢が同じか、近いはずなので、パドドゥを一緒に踊ったりするかもしれませんね〜〜♫
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