Friday, May 23, 2014

春公演

先週末、娘のバレエ教室の春公演がありました。

会場は、去年の「くるみ割り人形」と同じ、サンタモニカのブロード・ステージで1時と5時の回、2回ありましたが、両回ともほぼ満席の盛況でした。

今年の春公演は第一部がネオクラシカル・スタイルのバレエ、第二部が古典作品「眠れる森の美女」の第三幕「オーロラの結婚」という構成。

最初の作品は、カリフォルニア州立大学ロングビーチ校の舞踊科で教授を務め、週1回、教室にレパトワール(バリエーション)を教えに来る先生の振付作品「ヘンデル・ダンス」。踊ったのは15歳〜18歳の最上級生たち。バレエのボキャブラリーを使いながらも、腕のポジションや足さばきがコンテンポラリーなアレンジになっています。

「ヘンデル・ダンス」 撮影:トッド・レクティック

次は、娘たちが一昨年の春公演で踊った、故イヴォンヌ先生振付による「ファウスト」。
踊ったのは娘たちより1つレベル下の12歳〜14歳の9人。初々しいピンク色の衣装に似つかわしい可愛らしいダンスです。曲はグノーの「ファウスト」。

「ファウスト」 撮影:トッド・レクティック

3曲めは、ジョージ・バランシン振付による「ワルツ・ファンタジー」(女性3人、男性1人で踊る1953年版)。娘は夜の回にキャストされました。今回踊る3演目の中で最も高度な技術が要求されるし、一緒に踊るのが1つレベル上の上級生たちだったので、プレッシャーもかなりのものだったようです。大きな失敗は無く踊れてはいましたが、自分として最大のチャレンジだった速いテンポでのダブルピルエットとシェネが今ひとつ上手く出来なかったのが、口惜しかった様子。でも、そうやって本番に実力を出し切れないでガッカリするのも良い経験でしょう。

「ワルツ・ファンタジー」 撮影:トッド・レクティック

4曲目は、今年の春公演の目玉的存在の「プレリュード」。ヒューストン・バレエを主宰していたベン・スティーヴンソンが同バレエ団のために振り付けた作品で、踊ったのはバレエ教室での娘の親友のSちゃん。御相手はプロのゲストダンサー。Sちゃんは、去年に引き続き今年も、サンフランシスコバレエのサマー・インテンシブにフル・スカラシップをオファーされて参加するNO.1のスター・ステューデント。175cmの長身痩躯で、甲と膝がぐっとしなる脚と二重関節の柔軟性を兼ね備えた理想のバレエボディの持ち主です。16歳とは思えない叙情性豊かな踊りに、夜の回では私たちを含めた多くの観客が思わずスタンディング・オベーションをしてしまう素晴らしさでした。

超美しいっ!Sちゃんの「プレリュード」
撮影:トッド・レクティック

第一部最後の演目は、教室で唯一のジャズのクラスを教えている先生が振り付けた「キャバレー」。ボブ・フォッシーのミュージカルをアレンジして、上級クラスの生徒たちは黒く塗ったポアントシューズで踊っています。娘は、クラスメイトの子と2人で主役の男の子にからむダンサー2人組のようなセンターの役をもらって、オオゲサな演技でノリノリのパフォーマンスでした。多分、一番楽しい演目だったのではないかと思います。

ジャズの演目「キャバレー」
衣装は1920年代のフラッパー・ガール風。
カツラを付けて、網タイツ履いて、コスプレ気分で楽しそうでした。

第二部の「眠れる森の美女」で娘が踊ったのは「パ・ド・カトル」の最初の部分。クラスメイト3人が1分ほど踊った後に登場して、30秒だけですが(笑)ソロを踊らせてもらいました。

「パ・ド・カトル」 撮影:トッド・レクティック

そしてフィナーレは、教室の生徒全員(9歳〜18歳)が出て来てにぎやかに終わります。


今年の春公演は、初めてバランシン作品を踊れたし、ジャズをポアントで踊るという貴重な経験が出来たし、初めてクラシック・チュチュを舞台で着られたし(気分はコスプレ−笑)、充実した公演でした。

いやいや、お疲れさまでした〜〜という気分になっていた私ですが、娘本人は早くも「今年の『くるみ割り』では何を踊らせてもらえるのかな〜〜♫」って... もうバレエ馬鹿もたいがいにしてくださいな。(苦笑)

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