私がアメリカに住み始めてから19年という結構まとまった歳月が経っているのだけれど、いまだに英語の本を読むのは苦手。英文を読むという行為自体がどうのこうのというよりも、読書が人生の楽しみベスト10ランキング内に入っている(多分)自分としては、読書はリラックスする、あるいはワクワクしながら楽しむ娯楽であって、本気で文字を読まなければならない英文だと頭を使うので疲れる→読書に非ず、という理屈なのだと思う。
まあ、そんな理屈はどーでもいい。とにかく、日本に帰省すると、即、日本に住んでいた時分に通いつめていた図書館に行く。
私の読書傾向はひどく偏っていて、ミステリ、ミステリ、とにかくミステリ。今年は、子供の空手道場のママ友さんから必読リストを書いてもらったので準備も万端。(A子さん、ありがとう~~!)
まず手始めに、図書館に在庫があった有栖川有栖の「ペルシャ猫の謎」から読み始める。
有栖川の作品では、作者と同名の人物がワトソン君役で物語の語り役を務めるが、作家の分身である有栖川と探偵とのやり取りがユーモラスで面白かったのだが、本格推理の妙味が発揮されるのはやはり長編、ということで、次は綾辻行人の「十角館の殺人」を読む。
これは、いわゆる“嵐の山荘”、つまり登場人物が何らかの理由で1つの場所に閉じ込められているという状況で起こる殺人事件を描く本格派推理小説で、設定とか雰囲気はアガサ・クリスティやエラリー・クィーンといった古典派の名匠たちの作品に通じるものがあって楽しかった。動機がやや弱いと思われたのと、結末があまり盛り上がらなかったところが残念ではあったけれど。
次には、アンソロジーっぽい中篇、「天井裏の散歩者」を読む。着想は面白いけれど、文体と登場人物に魅力を感じなくて、イマイチという印象。言うまでもなく、これは江戸川乱歩の「屋根裏の散歩者」を意識した一篇だが、元の作品の倒錯性とか不気味さ等はほとんど残っていないのも、不満だったし
これまた、“嵐の山荘”パターンの設定。今、1/4ほどを読み進んだところ。
こう書いてくると1ヶ月あまりの間に3冊+しか読んでないことになって、私の読書スピードがえらくのろいように見えるけれど、これは、私が本を読めるのは、どこかに行く電車の中か、子供の空手の稽古を待っている間ぐらいしか無いから。日本に帰ったら、読書三昧するぞおおお~~と意気込んでいたのに、今年は思いのほか、臨時の仕事を多くいただいたので、家では全く読書できないのであります…とほほ…
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