先週、「BOLT」のジャンケット取材に出かけた。
今回の取材は、製作総指揮のジョン・ラセターの他、監督やプロデューサー、アニメーターをインタビューすると同時に、ディズニーのスタジオ内をいろいろ見せてもらったり、アニメーションの過程のいくつかをデモンストレーションしてもらったりして、とても面白かった。特に、今回は、取材やツアーの前に試写を見せてもらっただけではなく、その後、家族も連れて行ける一般プレス・スクリーニングで今度は3Dで再度、作品を観直すことができたので、さらに興味深い発見ができたと思う。
「BOLT」は、ピクサーのトップであるラセターがディズニー・アニメーションのトップに就任して以来、初めてのCGIアニメーションで、これまでずっとヒット作を出してきたラセターが、近年、不調のディズニー・アニメーションを盛り返せるかどうかが評価される、いわば“勝負作”として注目されてきた。
結論を先に言うと、この作品を観た限り、ラセターは見事にディズニーを再建してくれたと思う。
「BOLT」は、生まれてからずっとTV番組に出演してきて、自分はスーパードッグだと思い込んでいる犬、ボルトが、ひょんなことからセットから出て現実の世界や、自分が本当はフツーの犬だということを発見していく過程を、野良猫ミトンズとハムスターのライノという珍妙な相棒と道連れになるロードムービーとして描く。ストーリー展開も実にスムーズで無駄が無いし、キャラクターの掘り下げ方も大人の鑑賞に堪える深さになっていて、そのあたりにラセターの才覚が見え隠れする。
余談ですが、ボルトは、一応、ホワイト・シェパード犬ということになっていて、ミトンズはいわゆる“タキシード猫”といわれる足先と胸元に白い毛が入っている黒猫で、我が家のペアにちょっと似てます。
普段は御互い敬遠しあっている仲ですが、時々こんな風に、けっこう近距離で仲良く横たわっていたりするのが可笑しい...
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