Friday, September 26, 2014

「イコライザー」


「トレーニング デイ」のアントワーン・フークアとデンゼル・ワシントンが再びコンビを組んだ新作「イコライザー」を試写で観た。

ワシントン演じるロバートは、ホームセンターに勤務する独り者の中年男。実直で気さくな人柄で、職場の仲間たちにも好かれているが、夜中、眠れない時間を過ごすために24時間営業のコーヒーショップに文学書とティーバッグを携帯して出かけては、窓際の席に腰掛けてゆっくり読書を楽しむのが日課になっている。この店にはもう1人、常連が居た。歌手志望だというテリ(クロエ・グレイス・モレッツ)である。まだあどけなさの残るテリとの会話を楽しむのもロバートの習慣になっていた。ロバートは、テリがロシア人マフィアの牛耳る売春組織で働いているらしいことを心配しているが、ある日、自分を殴った客を殴り返したということで、集中治療室送りになるほど殴られたテリを見て、ある事を決心する...

弱い者たちを虐げる悪いヤツらを人知れず葬り去るという設定は、古くは「必殺シリーズ」、最近だと「デクスター」などと同じだが、悪者を殺す際の暴力描写のエグさも一緒。映画の中の暴力描写に慣れている向きには、ヒーローが悪者たちをメッタ殺しにするシーンはなかなか心地良いものであるが、超絶暴力シーンがダメな人にはオススメしない映画かも。(試写で隣に座った若いお姉さんは、デンゼルが小気味良く悪いヤツらを殺していくところで身をすくめていた。お気の毒さま...)

それにしても、デンゼルも今年の12月で還暦。なのに、実にパワフルなアクション・スターぶり。今日のLAタイムズ紙の映画評でも、褒められていた。最近、アクション映画出演が続いているリーアム・ニーソンも62歳だけど頑張っているし。
チャニング・テイタムやクリス・ヘムズワースなどに代表される若い世代のアクション・スターは身のこなしこそ俊敏だけれど、映画の中だから成立するような復讐劇のヒーローを噓っぽくないように演じるには、デンゼルやニーソンが自然に醸し出すことの出来る存在感や重厚さといったものが要求されるのだと思う。

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