Thursday, January 1, 2009

HAPPY HOLIDAYS!


なんだかバタバタとしているうちに新年、2009年になってしまった。

今年の冬休みは、特に旅行の予定も無いし大きなイベントも無いので、ゆっくり家中の整理でもしようと思っていたら、風邪をひいた。
幸い、招待していただいたパーティのほとんどは終わった後だったので、失礼することも無くて良かったのだけれど、今回は珍しく熱まで出た。

お母さんが風邪になるというのは、本人にとっても家族にとっても厄介なものである。日中はお父さんが居ないから子供の面倒はみなきゃいけないし、御飯も作らなくちゃならない。洗濯だって、着る物が無くなってくるから、最低でも3日に1度は必要。
そんなこんなで、風邪っぴきでも、お母さんは寝てばかりはいられない。だから、治るのも時間がかかったりする。

でも、今回の風邪ではさすがに熱が出た日は、家事をさぼらせてもらって、ほとんどベッドに臥していたのだが、その日の午後、子供にピアノを練習させることにした。子供は、普段は、私がそばで聴いていないとピアノを弾こうとしない。でも、その日は特別。「お母さんは、寝室で聞いていてあげるから練習しなさい」と有無を言わさぬドスのきいた声で(というか、風邪で喉をやられてそんな声しか出なかっただけだけど)指示して、自分はベッドに潜り込む。

指の練習曲やら、ツェルニー30番が聴こえてきた後、子供は先週、始めたばかりのバッハの「インヴェンション一番」を弾き始めた。
私は、バッハが大好きで、自分でも時々弾く。でも、その日、寝床で聴いたバッハは何だか違った。
もちろん、子供にとって初めてのバッハ作品だし、始めたばかりだから、とても緩慢な、そして頼りない音色の演奏だ。が、ベッドに横たわって熱っぽい頭で聴くバッハの「インヴェンション一番」は実に心地良かった。自分の家で、誰か他の人間がバッハを弾いているということが、なんだか特別のように思えた。
それって、多分、別にどうということもない経験なのかもしれない。やっぱり熱で頭がボーッとしていただけか…
とにかく、そうやって2008年は過ぎ、2009年がやって来た。
今年は、2008年よりもずっとずっと良い年でありますように。

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