Tuesday, May 4, 2010

Peanut Butter War



子供の学校では以前から学校のカフェテリアのランチについて、もう少しヘルシーなものにして欲しいという声が挙がっていた。
確かに、ヘルシーな食べ物を子供たちに与えられればそれに越したことはないのだろうが、公立学校であるゆえ、「ランチ改革」には市の学校全校を巻き込むことになるし、市の予算だってあるわけだから、そんなに簡単には変えられないのが現実。
だいたい1食2ドル50セントという金額で、市の予算に打撃を与えない範囲でいったいどれぐらい改善ができるのか、個人的には疑問を持っていたし、事実、そういう声もあった。それに対し、「金額を上げても良いからヘルシーなものを」という意見が出たが、そう言える家庭が全部ではないだろう。

そうこうしているうちに、今度は「ピーナツバター&ジェリー(ジャム)サンドイッチを全廃せよ!」という声が挙がり始めている。理由は、略称PBJは「食べ物とはいえないほど不健康な代物だから」、「うちの子供がアレルギーで危険なものだから」とのこと。
確かに、ピーナツバターもジャムも決して健康食品とは言えないものではあるけれど、アメリカの働いているお母さんたちにとってはPBJサンドイッチほど気軽に作れて、腹持ちの良いランチは無いはず。アレルギーの子供には申し訳ないけれど、食べているクラスメートには近づかないで、食べた後に手を洗ってもらってから遊べばよいだけの話のように思える。

一連のカフェテリア・メニュー議論を観ていると、結局、「子供にはヘルシーなものを食べさせたいけど、自分で御弁当を作るのは時間がかかるし面倒くさいから嫌だ。少しぐらい金はかかっても構わないから学校の方で何とかして欲しい」という、厳しく言えばちょっと自分勝手なミドルクラスのLAのwestside mothersの本音が聞こえて来るような気がしてならない。

私たちが子供の頃の給食はかなり不味いものだった。うちの学校の場合、給食室で作られてはいたが、1200人の全校生徒が食べる頃には室温以下に冷めていることがほとんどだったし、おでんに新鮮とは言えない食パンがついてきたりする投げやりな(?)メニューも珍しくなかった。
それでも、栄養価的には問題なかったこともあって、学校に苦情を言いに来る親も生徒も居なかった。(そう言えば、鯨のたつた揚げなんてメニューもあったけど、今だったらエコフレンドリーな親から苦情が来たりして?)

給食もカフェテリアのランチも、1週間で、21回あるうちの5回の食事に過ぎない。そのうち1回ぐらいあまりヘルシーでないものを食べたって、それほど健康に支障をきたすものとは思えない。要は、残りの16回の御飯で子供にキチンとしたものを与えているかということ。
意地悪な勘繰りかもしれないけれど、カフェテリアのランチに強いこだわりを見せる母親たちは、そこに自信が無いから、せめて学校でのランチでヘルシーなものを食べさせてもらいたい、なんて考えていたりするということは無いのだろうか…

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