Tuesday, May 6, 2014

TVドラマ版「ファーゴ」


ジョエル&イーサン・コーエンのコーエン兄弟の代表作の1本に、アカデミー賞を受賞した「ファーゴ」があるが、その「ファーゴ」が20世紀フォックス系のケーブル局F/XでTVドラマ化。「ファーゴ」は大好きな映画なので、ワクワクしながら1時間半のパイロット・エピソードを観た。

「ファーゴ」のTVドラマ化といっても、コーエン兄弟の「ファーゴ」とはストーリーが違うし、登場人物も全く違う。でも、インスパイアされたドラマということで、人間的な感情を全く持ち合わせない殺し屋や、気弱なくせに人殺しに関わっていくセールスマン、田舎の警察官ながら有能な女性保安官といった映画版と重なるところのある人間たちが登場する。

例えば、レスター・ナイガード(マーティン・フリーマン)は、出世には全く縁が無さそうな保険のセールスマン。稼ぎの悪い夫に不満だらけの妻に、出来の良い弟や羽振りの良い同級生たちと比較されてネチネチと嫌みを言われる毎日をおくっている。その日も、たまたま町で、子供時代にいじめられてばかりいた同級生とその息子たちにバッタリ会ったレスターは、殴られると思って逃げようとした瞬間、店先のショーウィンドーに顔を強打するという、みっともないケガをして病院に行く。
待合室で隣りに座ったよそ者の男に聞かれるともなく、同級生の話をすると、その男は「俺だったら相手を殺してやるけどね」と事も無げに告げてレスターをビックリさせる。その男、ローン・マーヴォ(ビリー・ボブ・ソーントン)はプロの殺し屋で、病院に来たのも殺すはずだった男を車のトランクに入れて運転中、道路を横切った鹿に激突されて車はフロントガラスが割れ、自分も軽いケガを負ったからだった。
道路脇で、フロントガラスが割れた車が放置され、少し離れた林の中ではパンツ一丁の姿で凍死している男が発見され、地元警察の女性警察官モリー・ソルヴァーソン(アリソン・トルマン)と先輩格の警察官が現場を検証する。それが、犯罪などにはおよそ縁の無さそうな小さな町に累々と重なる死体の第1号になるとは夢にも思わずに...

マーティン・フリーマン。
ミネソタの片田舎のセールスマン役になりきっている。

ビリー・ボブ・ソーントン。
視線だけで殺し屋の凄みを出して巧い。

モリー役のアリソン・トルマン。
何気に優秀な女性警察官を好演。

まだ第2話までしか観ていないが、最近のアメリカのTV界の充実度を証明するドラマシリーズになりそう。




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