Thursday, December 5, 2013

「くるみ割り人形」公演

御約束のクリスマスツリーがぐんぐん伸びていくシーンより

アメリカの祝日、サンクスギビングの週末の土日に娘のバレエ教室の「くるみ割り人形」公演がありました。

ここの教室の「くるみ割り人形」は1973年が初演なので、今年は40周年記念公演ということで、生演奏のオーケストラ付きでの上演になりましたが、これが大変でした。
テックリハーサルでは、音楽とダンサーたちのタイミングが合わない場面が続出。公演前日のリハーサルでも、何度か音楽を止めたりしてタイミングを調整していましたが、本番でも「うわ、これ、速過ぎるでしょ!」という踊りもあったりしてヒヤッとしちゃいました。でも、回を追うごとにオーケストラ側もダンサー側もお互いに慣れてきていたかな。まあ、アマチュアの小学生〜高校生のダンサーたちが初めて生のオーケストラに合わせて踊ったという事実を考えれば上出来だったのではないかな。(親の欲目というのも、もちろんあるけれど−笑)

肝腎の踊りの点で、気づいたことをいくつか...
*適材適所のキャスティング
生徒たちの家族や友人たちが来るだけの発表会とは違い、一般の御客さんも観に来るのが「くるみ割り人形」ゆえ、どうしても上手い子に役が集中しがちなのですが、今年は、それでも適材適所のキャスティングだったような気がしました。もちろん、上手い子は沢山出番があるのですが、例えば、笑顔が輝くような明るい雰囲気のMちゃんは可憐なキャンディケーンの踊りのセンター、大袈裟な見栄を切ってドヤ顔で踊るクセのあるJちゃんには派手な踊り方をした方がカッコ良く決まるスパニッシュのセンター、ブロンドでクラシックな美人顔のBちゃんには優雅な振付のエンジェルのセンター、といった具合に。
*ゲストダンサーは上手いけど...
今年のシュガープラム・フェアリーには、上級クラスでダントツに上手いLちゃんとサンフランシスコ・バレエのソリスト、ジェニファー・スタールがキャストされました。これまで、デュードロップ・フェアリー、センター・スパニッシュ、スノウ・クィーンなど、主要な役をこなしてきたLちゃんですが、シュガープラムは今年が初めて。パドドゥを堂々と踊り、ヴァリエーションもほぼ完璧に踊ったLちゃん、コーダではさすがに疲れが出たのか、土曜日も日曜日もコーダ後半のフェッテでよろけてしまいました。その点、ジェニファーは、最初から最後まで観客に判るようなミスはほとんどせずに踊り通して、さすがにプロの貫禄を感じました。ただね、観ていて心が躍るような気持ちにはならなかったのです。なんか、間違いなくそつなく踊ればそれでいいでしょ、みたいに踊っている感じ。その点、Lちゃんは失敗こそあったけれど、彼女自身のキャラや、役に対する思い入れみたいな気持ちが感じられる踊りのように思えたんですよね。
ゲストのSFバレエのソリスト、ジェニファー・スタールとルーク・インガム

*皆の成長が観られたのは嬉しい
当たり前のことながら、どの生徒も去年より今年の方が上手くなってますね。(1、2の例外はあったけど−苦笑)特に、去年と同じ役を踊った子で、去年は「うーん、イマイチだなあ」と思った子が、今年は技術的にも表現力的にもずっと上手くなっていて嬉しく観ていました。「くるみ割り人形」って来る年も来る年も同じ踊りを踊るわけだけど、こういう成長ぶりが観られるのは、アマチュアの子供たちが踊る公演ならではの楽しみだと思います。

さて、うちの娘、今年は「雪の精」と「花のワルツ」の群舞のほか、「リード・エンジェル」と「スペインの踊り」、「葦笛の踊り」という3〜5人で踊る役をいただいたわけですが、まずまずの出来でした。リハーサルで1度、隣で踊っていた子の手が誤って当たり、持っていた葦笛が落ちてしまうというハプニングがありましたが、本番では大きなミスもなく綺麗に踊れていたと思いました。衣装も、親バカ視点で見ればなかなか良く似合っていたし。中でも、今年新調された葦笛の踊りの衣装は、最初、子供たちの間では不評だったようですが、いざ舞台に上がってみたらなかなか舞台映えがしてナイスでした。

葦笛の踊りの衣装。ちょっと秋葉原あたりのコスプレっぽい??
写真は教室付きのフォトグラファー、Todd Lechtick氏のサイトから拝借しました

「くるみ割り人形」が終わり、皆、気が抜けたのか、疲れが出たのか、今日のレベル6+7の合同クラスは、全員揃えば20〜25人ぐらいのところ、7人しか居なかったとか。
教室がこうして静かになるのも1ヶ月ほど。年が明けるとすぐに、来年夏のサマープログラムのオーディションツアーが始まります。

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