Sunday, June 12, 2011
MIDNIGHT IN PARIS
ウディ・アレンの新作「MIDNIGHT IN PARIS」を観た。
オーウェン・ウィルソン演じるギルは、フィアンセのイネス(レイチェル・マクアダムス)と共にパリに滞在していた。イネスの父親が会社のパリ支社長になったのに便乗して来ていたのだが、ハリウッドでの脚本家の仕事に飽きたらず、小説を書き上げたいと思っていたギルは、アーティストの都パリに触発されることも期待していた。
政治的な立場も価値観も正反対のイネスの両親に辟易していたのに加え、日頃からいけすかなく思っていたイネスの友人夫婦とパリでバッタリ会ってしまったギルのパリ滞在は、急速につまらないものになりつつあった。そんなある晩、独りになるために徒歩でホテルに戻る途中、道に迷ってしまったギルは、深夜を告げる鐘の音と共に現れた1920年代型のクラシックカーに乗っていた人々たちに誘われて、或るパーティに行ってみると...
パリは、行ったことがあれば賛成してくれる人も多いと思うけれど、マジカルな街だ。「MIDNIGHT IN PARIS」のストーリーも、このマジカルな街だからこそ成り立つ話で、そういう意味で、ウディ・アレンは実に良いアイディアを思いついたものだと感心した。パリの街がふんだんに出てくるのも、パリが大好きな私とダンナには御馳走だったし、「おお〜〜」と思わせるキャスティングもあって、楽しかった。
ただ、1つ不満があるとすれば、ウィルソンが完全にアレンの分身になってしまっていること。アレン作品では、アレン自身が出演していなくても、主人公がオタクっぽくて気弱なインテリという、アレンが演じるような人物と同じようなキャラで、さらに行動様式や話し方もそっくりというパターンが実に多く、それをもう30年以上も繰り返しているのには、ちょっとウンザリさせられる。
でも、きっとウディ・アレンという映画作家は、そういう映画しか撮れない人で、それはそれで作家性にもなり得るのだろうから、観る方も納得ずくで観るべきなのかもしれないけれど。
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