Monday, May 28, 2012

ボイルハイツに行く

メモリアル・デイという祝日の今日、特にやる事が無かったので、家族でEast Los Angelesに位置するBoyle Heightsというエリアをそぞろ歩きすることにした。

Boyle HeightsはLos Angeles Riverをはさんでリトル東京の東に位置して、第二次大戦前は日系アメリカ人たちが、ユダヤ系やヒスパニック系の住民たちと共に多く暮らしていたという、いろいろな文化が交じり合った面白い街だったとか。

そぞろ歩きの出発点は、Keiro Retirement Home。Keiroは言うまでもなく「敬老」で、日系の御年寄りが入居している老人ホームで、オーディトリアムがスクラッチタイルの外壁を持つクラシックな建物だった。そこから南下して、今ではヒスパニック系が大多数を占める住民が、祝日の午後を楽しむHollenbeck Parkへ。
池から空に向かって突き上げるだけの噴水。ハッキリ言って美しくも何ともなくて、存在理由がいまひとつ解らない… (撮影by娘)

この公園に向かい合って立つのは、Linda Vista Hospital。



病院としては1991年に運営を停止。以来、「アウトブレイク」や「パール・ハーバー」といった映画や「ER」などのTV番組のロケ場所として利用されてきた。
上の写真のように遠くから観るとなかなかの偉容を見せるが、近くで観るとやはり廃院という印象。
外壁のペンキは剥げ落ち、階段もさびだらけ。窓には侵入者を防ぐためのベニヤ板が張ってある。
それでも1924年建築という時代を反映したアールデコ・スタイルのファサードは、敢えてシンメトリーを崩したデザインがとても素敵だったり、
遠くから観た時には安物のアルミ枠のドアかと思ったら、よく観るとこれまたアールデコのデザインが施してあったり
と、なかなか魅力的な建物でありました。

今回は中には入れなかったのですが(窓から覗き込んでいたら、警備員のおっさんに注意されてしまった)、中はこんな感じらしい… (images: ransomriggs/Flickr)
廃墟好きな私には、もうたまらん~~~という情景が展開しているようなので、中に入れなくて本当に残念…
なんでも、この元病院、幽霊が出るという噂が後を絶たず、パラノーマル研究団体がツアーをしているらしいのですが、参加費がなんと50ドル。高過ぎるよ…orz

今日は、思いのほか暑くなって一同バテてしまったので、御飯を食べて帰宅しようということになり、ずっと昔にロサンゼルス・タイムズに採り上げられて気になっていた日本食レストラン、「お富さん」へ。
日本語の方が大きい看板。正面には「うどん すきやき すし てんぷら」なんて書いてあったりして。店内の様子はこんなで、
とっても昭和な感じ。
メニューも、本当に、ベーシックな日本食だけ。ソーテルあたりの凝った日本食レストランなんかに行きつけているグルメな人たちには物足りない品揃えかもしれないけれど、昔の日系アメリカ人はこういうものを食べて日本を想っていたのかなあ…などと思いました。
ノスタルジア気分のボイルハイツへのプチ遠出の巻、でした。

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