Thursday, June 6, 2013

新たに観始めたドラマ2本

前回は観るのを止めたドラマ「ザ・フォロウィング」について書いたが、捨てるドラマあれば拾うドラマあり(?)で、この春、2本のドラマを観始めた。

1本目は、4月4日にアメリカでの放映が始まった「Hannibal」。
言うまでもなく、トーマス・ハリス著の「レッド・ドラゴン」や「羊たちの沈黙」、「ハンニバル」に登場するシリアル・キラー、ハンニバル・レクター博士を主人公にした犯罪ドラマである。
ハンニバルが主人公、と書いたが、ドラマは元FBI捜査官ウィル・グレアムの視点で展開する。このドラマでは、レクターが「究極のグルメ食」を採っていることが示唆されてはいるが、FBIが捜査の協力を要請するぐらいなので既に殺人犯として登場する「レッド・ドラゴン」よりも前の年代設定になっていると思われる。
タイトル・ロールのハンニバル役には、「007 カジノ・ロワイヤル」の悪役、ル・シッフルを憎々しげに演じたマッツ・ミケルセン。いったい何を考えているのか全くわからないようなポーカー・フェイスでハンニバルに適役だが、デンマーク出身で訛りのある英語を静か〜に話すので、聴き取れない時があるのが難。(苦笑)
対するウィル・グレアムを演じるのは、イギリス人俳優のヒュー・ダンシー。線が細い感じのダンシーは、殺人犯と共鳴することが特殊能力を捜査に活かすものの、その能力に悩まされているグレアム役がピッタリ。
エキセントリックな主役2人をバランス良くサポートするような位置づけに置かれているFBI主任捜査官のジャック・クロフォードには、ローレンス・フィッシュバーンがキャストされている。
左からヒュー・ダンシー、ローレンス・フィッシュバーン、マッツ・ミケルセンの面々

もう1本は、5月20日に放映が開始された「Motive」。
Motive、すなわち「動機」というタイトルからも判るように、事件発生→捜査→犯人判明という流れで物語が進んでいくことが多い他の犯罪ドラマとは違って、まず犯人と犠牲者を特定してから、事件が発生し、警察が犯人を捕まえてその動機を探るという、ミステリ小説のジャンルで言えば、倒叙物にあたるのが新味。
主役の刑事でシングルマザーのアンジー・フリンには、ドラマ「THE KILLING〜闇に眠る美少女」で政治家の恋人/アシスタント役で出演しているクリスティン・レーマンがキャストされている。
「Motive」は、実はカナダ製のドラマ。自国製ドラマで充分事足りているアメリカではカナダ製のドラマが放映されるのは珍しいが、2月に本国で放映された際に大いに人気を博したということで、アメリカでの放映が決まったという経緯があったらしい。倒叙物である上にカナダ製という変わり種なので、犯罪ドラマ・フリークの私としてはこれからの展開が楽しみなドラマである。
ルイ・フェヘイラ、クリスティン・レーマン、ブレンダン・ペニー
(いずれもカナダ人俳優)


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