Tuesday, September 10, 2013

「ザ・ワールズ・エンド」


「ショーン・オブ・ザ・デッド」や「ホット・ファズ」で知られるエドガー・ライト監督、サイモン・ペッグ&ニック・フロストのトリオの新作「The World's End」を観に行った。

ゲイリー(ペッグ)は、高校時代は仲間4人を引き連れて故郷のニュートン・ヘヴンの町を肩で風切って歩いていたものだったが、今ではロクに仕事もしないアル中の中年男になり果てていた。楽しかった昔が忘れられないゲイリーは、仲間たちと一緒に地元のパブ12軒を一夜で制覇しようとした夜を再現しようと皆を招集する。
ゲイリーと違って、それぞれにキャリアを積んでキチンとした生活をしていた4人は、ゲイリーの誘いに消極的だが、それでも昔のよしみで集合場所にやって来る。集まったのは、不動産エージェントになったオリヴァー(マーティン・フリーマン)、車のセールスマンをしているピート(エディ・マーサン)、建設業を営むスティーヴン(パディ・コンシダイン)、そしてアルコールを断っているゆえ皆が来ないと思っていたアンディ(フロスト)まで集合時間にやって来た。肝腎のゲイリーは1時間も遅れてやって来たが、少しも悪びれず、4人を20年以上前にピートから買い受けたポンコツ車に押し込んで、ニュートン・ヘヴンに出陣する。
20余年経った故郷の町は一見、全く変わっていないように見えたが、住民たちはゲイリーたちを見ても何の挨拶も寄越さない。それでも構わず、相変わらず禁酒中のアンディを除く4人は、パブのハシゴを開始するが...
これ以上のプロットを書くと、せっかくの「お、そう来るか〜?」というちょっとした驚きが弱くなってしまうからここら辺でストップしておこう。観るなら映画評や解説などは読まないで観ることをおススメする。

男の人って、誰でも程度の差はあっても子供大人的なところがあるから、男性の観客だったらゲイリーたちの会話や行動に「ある、ある」とうなずけること請け合い。女性の観客も、「ったく、だから男は...」と呆れるシーンは多いけれど、パブ巡りをする不良中年5人組を演じる俳優たちのダメ男君的魅力に免じて楽しんで観られる。

ライト+ペッグ+フロストのトリオらしい、チャーミングなコメディだった。

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