Tuesday, August 9, 2011

THE RISE OF THE PLANET OF THE APES


「猿の惑星:創世記(ジェネシス)」を観た。

「創世記」と付いていることでもわかるように、オリジナル版「猿の惑星」(1968)のストーリーの源を描くというコンセプトの作品。
安易に続編とかプリクォルを作るハリウッドらしい作品かと思ったら、どうして、どうして、非常にクォリティの高い作品に仕上がっていて感心した。

まず、話の展開に無駄が無い。サスペンス映画では、とにかく無駄なシークェンスは、話運びのテンポを減速させるから命取りになりがちだけど、そういう贅肉が全く無い。これは脚本家の功績だろう。
次に、映像言語の使い方が非常に巧い。凡庸な監督だったら思いつかないような映像表現で、ただでさえスリリングな展開の話をさらに劇的に盛り上げてくれる。
そして、絶対無視できないのは、モーションキャプチャーのテクノロジーの賜物である、類人猿たちの造型。これまで、モーションキャプチャーのテクノロジーを使った映画を観て来たが、この映画ほど、モーションキャプチャー・テクノロジーを祝福したくなったことは無い。

日本での公開は10月7日が予定されているようだけど、チャールトン・ヘストン主演のオリジナル版を観たことのある人も、「猿の惑星」といえばティム・バートン版のことを考える人も、楽しめること請け合いの良質な娯楽映画である。

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