Monday, March 7, 2011

LAW AND ORDER: LOS ANGELES


<地方検事から刑事に「キャリア・ダウン」したアルフレッド・モリーナ>



ロサンゼルスを舞台にしたTVドラマはなぜかキャンセルの憂き目にばかり遭っているような気がする。

2002年9月に放映開始されたLAPDの刑事たちの活躍を描く「Boomtown」はシーズン2に入って6話目を放映したところでキャンセルになってしまったし、世界中の人々が一斉に失神状態におちいるという謎を追うSFサスペンスドラマ「フラッシュフォワード」も2009年9月から始まった1シーズンだけで打ち切りになってしまった。
今シーズンから始まった「LAW AND ORDER: LOS ANGELES」は題名の中にまでLAが出て来るゆえ、ドラマの中にも知っている名前が次から次へと登場。1度など、我が家のすぐ近くを流れる運河で死体が発見されるというエピソードがあって、「あらあら、あんな所で死体がねえ」なんて変に感心したりして。

その「LOLA」も、視聴率が思わしくなかったようで、12月にいったん放映が休止。このままキャンセルされてしまうのかと悲しく思っていたら、来月、4月にまた放映が再開されるという嬉しいニュースを聞いた。
ただし、キャストに入れ替わりがあり、主演の刑事2人のうちの1人を演じていたスキート・ウーリッチが降板。その後をアルフレッド・モリーナが継ぐそうなのだが、問題は、モリーナは既にこの番組で地方検事リカルド・モラレスとして登場していること。この変更について、「LAPDの現体制に疑問を持ったモラレスが検事局を去って、昔勤務していたLAPDに戻る」というストーリーにするらしいが、地方検事になった人間が辞職して、給料がずっと低い上、生命の危険がずっと大きい警察に戻ったりなどというのは、およそリアリティが無い。ウーリッチを降ろすのだったら、同じ程度の知名度で同じ程度のギャラを払う別の俳優をキャストすれば良いだけの話だと思うのだが。

そういえば、「CSI:ニューヨーク」でも、検死官が捜査の第一線で活躍したいから、とかいう理由で、NYPDの科学捜査班に加わったり、「CSI:科学捜査班」では、医学部の教授が捜査の現場を生で経験したいからと言って転職したりと、キャリア・アップならぬキャリア・ダウンをする人たちが続出している。
前者は人気の出て来た俳優の出番を増やすため、後者は中年の俳優を捜査チームのルーキー捜査官としてキャストするための、苦肉の策なのだろうが、いずれのケースも、苦労して医学部を出て現職に就いた人間が採りそうな選択ではないゆえ、すごくそらぞらしく見えて、白けてしまったのでした。

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